唐十郎

◆アートヴィレッジとうおん コラムⅤ◆~悪場所に咲いたあだ花~

師走が迫る今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか?
忠の仁がおくるアートヴィレッジとうおんコラムも第5弾に突入しました。今回は忠の仁がはじめて唐十郎氏が手がけたアングラ演劇と出逢ったときの衝撃をもとに、東温市で今を生きている私たちとをリンクさせたお話となっています。

筆者:忠の仁(ただのじん)氏 -演出家/作詞家-
桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒業。早稲田小劇場に入団し、2年間を過ごした後、

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『演劇を続けてきた』ということ−唐版 風の又三郎 終演−

出演させていただきました劇団唐ゼミ☆「唐版 風の又三郎」無事終了致しました。

どんな公演だったかは下記の記事にとっても詳しく書いていただいておりますので是非こちらをご覧いただければと思いますが、

「唐版 風の又三郎」という3幕3時間を超える傑作に立ち向かった6日間、本当に貴重な経験をさせていただきました。

僕と劇団唐ゼミ☆の関係性と出演の経緯についても以前こちらに書いているのですが、演劇を始

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唐版 犬狼都市

知り合いが演劇に出る、というので半年以上ぶりに観劇。以下公演の詳細。

新宿梁山泊 第69回公演
本多劇場グループ テント企画
『唐版 犬狼都市』
この都市の地下には、しゃべる犬たちの幻想都市「犬田区」が広がっている!!
下北沢に突如出現する紫テント……猛々しくも叙情的な劇世界をぜひご堪能ください

感想という名のつぶやき

なんだこれ...って始まって、なるほどね...って理解したら、なんだこれ

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唐 十郎『特権的肉体論』(白水社、1997年)を読みました。

唐さんのよく知られたエッセイ集。唐さんの連想・妄想・ファンタジーを堪能できます。唐さんにガイドされ異世界へ旅立てます。唯一無二。

本書より…

江戸の文人が、二階の押し入れにお化けを飼っていたように、昭和の戯作者もまた、脳底骨に二匹の蛇を飼っているのも当然である。さて、これが僕の蛇である。それは一匹ではなく、お互いは噛み合った時、世話人の情念を発散する二匹の蛇のことだ。そして、蛇飼いの芸術は、け

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その夜の戸山ハイツ②

 もう一度、「口笛の歌が聴こえる」に戻ろう。

 「英介が感心したときに、パトカーのサイレンが聞こえてきた。戸山ハイツ闇の社交会は、水をぶっかけられた緊張感に包まれた。パトカーの音へ対しては、誰もが本能的に反射神経を持っているのだった。パトカーの音は、たちまち一種の効果音となって、別の木の上から、藤原マキ演じる腰巻お仙が現れ、それも、テレビ局のライトにうつされた。」
(「口笛の歌が聴こえる」

 

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その夜の戸山ハイツ①

 嵐山光三郎の「口笛の歌が聴こえる」は、60年代の東京を舞台にした著者の自伝的な青春小説で、この時代のスーパースターたちが実名で続々と登場するが、これが実に痛快で、興味が尽きない。三島由紀夫、澁澤龍彦、寺山修司、檀一雄、赤瀬川原平、横尾忠則、など、誰もが知る文化人から、有象無象のアングラの怪人たちまでが入り乱れ、、まさにオールスターキャストで、安田講堂事件や新宿騒乱事件などで揺れ動いていたこの激し

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劇団唐組『さすらいのジェニー』

毎年、春と秋に公演を打つ、劇団唐組。

今年の春の興行は中止となったため、去年の秋からちょうど1年ぶりです。
どうしても都合がつかず落胆していたのですが、急遽行けることになり、当日券ですべりこみました。

劇団唐組は、1960年代以降のアングラ演劇を牽引した唐十郎さんが座長を務める劇団。その前身は、1963年に旗揚げされた「状況劇場」です。

新宿花園神社の境内に、真っ赤な布のテント、通称「紅テン

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唐 十郎『ジョン・シルバー』(天声出版、1969年)を読みました。

無名だった唐十郎が世に知られるようになった初期の代表作「ジョン・シルバー」は「ジョン・シルバー 続」、「愛の乞食」、「あれからのジョン・シルバー」の戯曲4作と小説バージョンである「絵巻巷談ジョン・シルバー」というシリーズ物となっています。「宝島」のジョン・シルバーが転生して戦後の東京で銭湯の番台をしているという設定。戦争で傷痍軍人となった何者でもない意識過剰な男が何者かになるため再び旅に出るという

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山口 猛『紅テント青春録』(立風書房、1993年)を読みました。

東北大工学部に入学するも学生運動が吹き荒れる中上京し、唐十郎率いる状況劇場に研究生として参加しいわばマネージャーとして活躍した著者による回顧録です。後に映画の世界に転じ活躍する著者は状況劇場では「奴隷」だったとのことしたが、それだけに、筆も立ち、内部の様子もよく知り、扇田昭彦さんとはまた違った視点で当時関わった人々の様子がよく伝わります。唐十郎が当時の若者に熱狂的に指示された理由を知りたいと思って

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扇田 昭彦『唐十郎の劇世界』(右文書院、2007年)を読みました。

状況劇場の初期から40年以上に渡り、熱烈なファンでありながら、批評家として「中立的な」論評を行ってきた著者の著述をまとめたものです。少しずつ唐十郎戯曲の理解が進むに連れ、今とは時代状況が違うこともありなぜ当時の若者が唐十郎に熱狂したのか知りたくなり、書かれたものを読んでいます。扇田さんという優れた批評家が数十年に渡りいたことは唐さんを正当に評価する上で重要なことだったのだと思います。そして私のよう

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