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もえり
2020年2月12日 21:33
足元から崩れ落ちるんじゃないかというふらつきの中、必死に掴んだドアノブを離すことができなかった。「なんだよっ、これ!」経験がないわけではなかった。ただ言葉にしないだけで、地面と視界の揺れの大きさが事の重大さを物語っていた。台所から、「きゃーっ」という悲鳴が聞こえてきた。父さんが、「テーブルの下に!」と張り上げる声も。永遠に続くんじゃなかと感じられるほどの強烈な揺れに、真っ先に思い浮かん