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D-Genes【連載中】

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Bioinfomatics小説『D-Genes』!!もし世界最大シェアを誇る遺伝子事業コングロマリットが、犯罪捜査に使われるSTR配列を収集しだしたら……。
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2020年6月の記事一覧

D-Genes 8 【連載小説】

 最悪だ。俺は思った。  この状態を最悪と言わずしてなんというのだろう。  相手の動きの…

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D-Genes 7 【連載小説】

ヘテロ社の首根っこはアラカワ トウジという議員だった。 「厚労省の元官僚、58歳。古い世代…

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D-Genes 6 【短編小説】

俺たちはまず、自説があっているかの裏どりから行なっていった。 そしてヘテロ社につながる政…

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D-Genes 5 【短編小説】

「なるほど、それこそ、俺たちに罪を着せるってわけね。まてまて。俺たちが裁判とかでSTR配列…

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D-Genes 4 【短編小説】

「馬鹿なんじゃないの、マコト。どっかの政治家の、個人を同定するSTR配列を手に入れる?そん…

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D-Genes 3 【短編小説】

「カル……」 「何?」 「前から思ってたんだが、それはやめた方がいいんじゃないか?」 俺…

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D-Genes 2 【短編小説】

「ねえ、マコト」 「なんだ?」 「あのさ、蹴ってもいいか?」 「どういう意味だ?」 「お前の尻を蹴り上げてもいいかってきいているんだけど」 「なんかの比喩か?」 「暗喩でも直喩でもない。まっすぐそのままとらえてくれればいいよ」 「俺の尻を蹴っていいか訊いているのなら、だめに決まっているだろう。常識でモノを考えろ」 俺がこういうと、カルは叫んだ。 「誰かさんが常識知らずなことをするからこんなことになってるんですけど!!」