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歩く目的は歩くこと

少しずつプロフィールに載せていることを書いていこうと思っている。
今回は「歩く」

※ ※ ※

私が「歩いてくる」と言うと、娘たちは不思議がる。
何のために?と。
ウォーキングコースを歩いていると、
たくさんの方が歩いたり走ったりしている。
皆さん、それぞれ理由があるのだろう。

娘が思うには、
私はダイエットするという体型でもなく、健康のために、というにもやや若いお年頃、
と考えている様子。
ありがたいことだ。
しかし、年々体型は崩れていくし、腰痛も出てきたりしているし、
それなりにいろいろある。歩いていて体型も健康も維持できれば、
それはそれでラッキー。

だけど、目的はやはりそこではないのだ。

自分でも「何のために?」と言われると「何だろう?」と。

基本私は手にも心にも「何も持たず」に歩く。
耳を澄まして、目をまっずぐに、
歩くためだけに歩く。
それが気持ちいい。


人が歩く速度は時速4~5キロと言われている。
私は計算すると時速6キロで歩いている。
歩く速度は歩幅とリズムによって決まるのだから、
背が低く足も短い私は、きっと歩幅はほんの少し狭く、そしてリズムが速いのだろう。

ひとりで歩くことだけを考えていると、どんどん速くなっていく。
ウォーキングほどではないが、普段も歩くのは速いようで、
誰かと歩くときは知らず前を歩いてしまうことや、不評を買うこともある。

なので、それなりに気を使ってはいる。

中には2人で並んでおしゃべりしながらウォーキングしているのを見かけるが、
歩くペースが同じで、話も合って、歩くことを一緒に楽しめるなんて少し羨ましい。

でも、ウォーキングはひとりでも楽しいのだ。
歩くことが単純に気持ちがいい。
こればかりは 理屈じゃないのだ。

ふさふさと空気があたりを揺らす感触や
毎日違う空、季節ごとに咲く花もいい。

自然を感じる、とかだろうか。

それもあるけれど、目的と言われると違う気がする。

歩いていて何かを感じたり見つけたりしていても
それはあとで発生したことであって、歩く前には空っぽだから。
花を見に行こう、とか思って歩き出すわけではないのだ。

歩く気持ちよさ、
ジョギングしている人のランナーズハイのようなものだろうか。
走ることは滅法苦手なので、それと比べることは私にはできないが。

歩く速度は非常に速いので、このまま走りだせるのではないかと錯覚したことがあって、実際走ったことがある。
苦い過去。
走る速度はうんと遅いし、しかもすぐに力尽きた。
走ると疲労感が半端ないので、走ってみたいとは今は全く思わない。


けれど、ウォーキングは
10分、20分、と歩くにつれて
もっともっと、という思いが沸きあがってきて、
楽しくて歩きたくて

そして空っぽで、歩くためだけに歩いている。
今日も。

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