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安らぎを感じる

私は昔、相手に自分の意見をハッキリと伝えることができず、いつも相手に合わせてばかりで自分の心に安らぎを見出せなくなった事があります。


やがて眠っているときでさえリラックスできなくなり、夜中に目を覚ましては何度もため息をついたことを覚えています。


その頃の私は身体全体がズッシリと重く呼吸がとても浅かったと思います。


そんなときは椅子に深く腰を掛け、目を閉じリラックスして「呼吸」だけに意識を向けてみてください。


初めのうちは頭の中に次々と不安や心配が浮かんでくるかもしれません。


それでもめげずに続けていると次第に頭の中の不安や心配事がフッと消えて無くなる瞬間が訪れるはずです。


その感覚を覚えてしまえば、続けるほど不安や心配をどんどん手放すことができるようになります。


ヨガにはポーズ(アーサナ)だけではなく、日常生活で活かせるヤマ(正戒)という教えがあります。

ヨガ・スートラに書かれたヤマ(制戒)は、ヨガを志す人が最初に学ぶべき教えだと考えられています。

ヨガ・スートラでは8つの段階に分かれた実践方法(8支則)について説かれていますが、ヤマは8支則の第1段階です。   

心をコントロールするヨガの教えでは、心が煩悩を生み出しにくくするために日常のふるまいにも気を付けます。

5つのヤマ

アヒムサー(非暴力)
サティヤ(正直)
アスティヤ(不盗)
プラフマチャリヤ(禁欲)
アパリグラハ(不貧)
『幸せになるためのインド古典ヨガ哲学 10 のヒント』
永井由香著


この中のサティヤ(正直)について、著者はこのように書いています。

 周りの人に気を使いすぎて、自分自身の気持ちをないがしろにしてしまうことはありませんか? 

パートナーの誕生日に有休を取ろうとしていました。

しかし申請前に「その日に休みの希望を出したいけど大丈夫ですか?」と同僚に聞かれたら、「私は出勤だから大丈夫です。」と答えてしまうかもしれません。

恋人にもまだ約束したわけでもないし、「大丈夫。」と思っていても、本当は休みたかったなと心の中では残念がっています。   

周りに気を使って「私は大丈夫」をいつも自分に言い聞かせていると、少しづつ溜まってきた「本当は寂しかった」という思いが心の中で腐食していつか爆発してしまうかもしれません。
『幸せになるためのインド古典ヨガ哲学 10 のヒント』
永井由香著


人のために自分の氣持ちにウソをつくことサティヤ(正直)なことにはならないということなのです。


私たちが他人との関わりの中で生活する以上、いつも他人と自分に正直であることは実際はとても難しいことかもしれません。


しかしいつも自分の心の声を無視して相手に合わせてばかりいては自分自身を大切にすることができません。


自分自身を大切にすることができないと結局は自分以外の人を大切にすることができません。


他人と自分の意見が異なったときは相手と自分の氣持ちが重なりあう所、つまり落とし所を見つけられるかが大切なのではないでしょうか。


それでもどうしてもモヤモヤした氣持ちが残ってしまうこともあるでしょう。


そんなときは、
あなたの「呼吸」だけに意識を向けてみる。


あなたにはいつでも戻れる場所がある。それだけであなたはいつでも安らぎを感じることができます🌝

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