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乾杯。


「それでは皆さん、カンパーーーーーーーイ!!!!!」


2018年夏。

当時19歳の私は、20歳になる年という人生でもかなり大きな1年に直面していました。

2017年からカナダにいた私は同時ひたすら学校に通うお金を稼ぐために死ぬほど働いていました。半端ないときは、25連勤から1日休みあって20連勤するみたいな狂い散らかしていました。

赤ちゃん

ある日、一人の地元の友達からいきなり連絡してきて、

「ねぇ、成人式あるじゃん?俺らの同窓会の幹事て決めたりしとったっけ?」

「いや、決まっとらんとじゃない?」

「え。」

普段から日本にいる地元の友達や高校の友達と連絡を取っていたり電話したりはしていたのですが、こういう話題が上がるのは初めてのことで、集まりたいのは集まりたいし、地元のみんなとはやっぱり会いたいというのはありました。たしかに誰かがやることになるのだろうとは思ってはいたのですが、実際にどこでするとか誰が同級生に声をかけるとか、何かしら始める人がいなくてどうなんだろうと考えていたら、

「Rickyがやるしかなくない?」

「え?」

「いやお願いて〜」

「俺カナダにいますけど?」

中学時代は体育委員長はさせていただいていましたが、別にクラスの中心になっていた訳でもなく学校の行事を毎回引っ張っていた訳でもない。何なら同窓会についての話なんか俺じゃなくて生徒会長が先だろ!!と思っていました。しかも生徒会長は地元にいて、私は太平洋という大きな海を超えたカナダという別の国にいるにも関わらず私に聞くかね?

結局生徒会長にも連絡してなんだかんだで一緒にすることになりました。他にも地元にまだ残っているやつだったり他にも色々動いてくれる友達に連絡して、1クラス1人選んで5人の幹事を集めた訳なんですが、今の時代というものは便利なものでSNSなるものがありまして、LINEInstagramなどで全然連絡を取っていない人にも連絡をつけられる時代でどんどん見つけて、もういっそのこと学年のグループラインを作っちゃおうという事で合計約150人のグループラインを作った訳なんですが、それからの手順がわからんわからん。

そこで登場。

ドラえもん

テレテテッテテー

「Google センセ〜〜〜〜」

茶番ですいません笑

これまたすごいものでGoogle先生は何でも知ってて同窓会で用意しなければいけない事がほとんど書いてあってカナダにいながら何でも準備が進んできました。

何がどれくらい必要でいつまでに何を決めなければいけないのかをだいたいですが書いてあって、じゃあそれに従ってやってみようかという事でホテルだったりお金を集める方法だったり日にちなんかも色々5人で検討しながら1つ1つ決まって行きました。

昔は、往復ハガキなどで参加不参加をとっていたみたいですがそんなコストも時間もかかるし、しかも150人分の住所なんて分かるわけもない!という事で参加不参加はLINEでとって、やっぱり先生たちにも来ていただきたいという事で私たちの担任の先生や学年主任だったり部活の顧問の先生も呼びたいという事で先生方の住所はどうにかこうにか探し出して失礼のないようハガキで参加不参加を聞かせていただきました。

人数も決まり、ホテルの会場も抑えて2次会の会場までも抑えて準備が万全に揃い、さぁあとは集まるだけというとこまできて年末に私は帰国しました。

もう頭は同窓会のことでいっぱいでした。

同窓会前夜、参加とお返事をいただけた先生方に場所と時間の確認と参加していただけることを伝える電話を入れました。

「あ、もしもし。第○○代〇〇中学校卒業生の上村と申しますが、お久しぶりです。今少しお時間大丈夫でしょうか?明日の同窓会の件でお電波させ・・・・・・・・・・」

1人1人にお電話させていただいたのですが、5年間の内に結婚されて子供までいらっしゃる先生いらっしゃたり、明日楽しみにしていると嬉しい言葉をくださる先生もいたりしてますます楽しみになっていきました。

実は電話をかけた時、すき家にいたのですが目の前の牛丼が100倍増しで美味しくなったのは内緒の話です。

当日、幹事の5人には早めに集まってもらって、ホテルの担当の方と確認をしたり次々と来る懐かしい顔ぶれが集まる中、出席の確認をしたりしていました。

開始の時間に近づくにつれて、どんどん揃って賑やかになっていく会場は、色々準備してきた私にとって、とても嬉しいものでした。

先生型も次々と来ていただき挨拶をしたりお祝いをいただいたりして席まで案内し、参加予定の全103名が揃ったところで午後6時30分時間通りに待ちに待った同窓会が始まりました。

幹事の代表として私は乾杯の前に挨拶も兼ねて先生方の紹介だったりまた集まれたことが嬉しいという気持ちを伝えて、乾杯に移りました。

乾杯担当だった幹事の1人は当日風邪気味で声がカッスカスでしたが、なんかそういうのがいい思い出になったりするんじゃないかということで、マイクを通しても全然聞こえないカッスカスの声で、

「ではでは、お近くのテーブルにKIRINのビンがありますのでのお手元にお飲物をご準備ください。会場内にバーもありますのでジュースや焼酎も飲まれてください。それでは皆さん準備できましたでしょうか。」


「それでは皆さん、カンパーーーーーーーイ!!!!!」


100人近くがステージを見ていたのに一気に近くにいた友達と乾杯の掛け声と共にグラスを鳴らし合う。待ちに待っていた瞬間が解放されるかのように一瞬で会場全体が賑やかになりました。

「乾杯」の力と言いましょうか、何と言いましょうか。

みんなが同じように認識している開始の合図みたいなものなんですかね?

先生方に来ていただいたということで一応幹事代表として、KIRINのビールビンを二本片手に1人1人挨拶させていただきました。

やはりどこの高校に行って、今何をしているのかという話になりまして。5人中5人の先生がカナダに住み始めてもうすぐ2年になると伝えるとかなりびっくりされていました。

「カ、カ、カナダてあのカナダ?」みたいな反応でした。

中学時代の先生方とお酒飲めることは私自身かなり嬉しかったのですが、先生方も楽しみにしていたらしく「酒が止まらんよ」とおっしゃっていました。中学時代はどうだったとかこれからはどうするとか話はどんどん盛り上がっていきました。

懐かしいクラスメイトや先生と話しをながらお酒を酌み交わしたり、写真を撮ったり、ご飯を食べたりしながら楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまいました。

最後に先生方に花束を贈呈させていただいて、一言ずついただき、みんなで全体写真をとりました。

そして生徒会長の締めの言葉で会が終わりました。

解散後、個人的に先生に最後の挨拶をして、2次会の会場へと先に移動しました。

2次会は友達が当時バイトしていた結構広めのバーを貸し切っていました。貸し切るには40人以上必要でとりあえずみんなに声をかけて回っていましたが結局60人近く集まってくれて、そこでもある程度集まったところで乾杯の音頭があって、2次会がスタートしました。1次会では友達と話す時間はあまりなかったですが、2次会ではお酒も入っていろんな話しをしたりカラオケがあったのでみんなでワイワイはしゃぎ倒しました。

そこから3次会、4次会と会が進むにつれて仲が良かったメンツにどんどん絞られていくので話もつきませんでしたし、懐かしい話しで盛り上がるたびにその都度毎回乾杯して気づけば朝を迎えていました。

1年半以上前なのに、鮮明に覚えているその思い出はこれからも会の始まりの合図と共に残り続けることでしょう。そして、どれだけ年を重ねてもまた同じ話と同じ合図で笑いあえるはずです。早くみんなと飲みたいです。

次はいつになるのやら。

それでは。

乾杯。



インスタグラムもやってますのでフラっと立ち寄ってみてはいかがですか?
https://www.instagram.com/10r25u__ru/

それでは皆さん良い夜を。






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