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子どもたちへの語り 冬のほうれん草の話 ~しんどい時にがんばると力が付くよ~

子どもたちに本当に伝えたいことは、「人にやさしくしましょう」「人の話は聞きましょう」「人にあったらあいさつしましょう」「物は大切にしましょう」「嫌な思いをさせてしまったらごめんねって言おうね」「しんどいときにがんばると力がつくよ」など、大切なメッセージはいつもシンプルです。

なので、子どもたちは、耳にタコができるほど同じ話をされています。当然、シンプルなメッセージをそのまま子どもたちに言い続けても、子どもたちは、「ああ、また先生いつもの話言ってるわ。くどいなぁ」となって、「よしやろう!」とやる気スイッチを押すことはありません。(伝え続けること自体はとっても大切なことです。)

そこで、例え話を使って話すのがおすすめです。

「しんどいときにがんばると力がつくよ」を使って例え話をしてみます。

T「最近、ほうれん草食べた人いる?先生、この前ほうれん草食べたんだけど、すごくおいしかったんだよね。なぜだか分かる?」

S「甘かった?」

T「そう、すご~く甘くておいしかったんだ。冬、霜が降りるくらい寒くなると、野菜は甘くておいしくなるんだよ。さて質問です。なぜ、野菜は、甘くておいしくなるんでしょうか?

S「ん~」

T「わからない?じゃあヒントを出します。霜が降りるくらい寒くなると、ほうれん草は、どうなっちゃうかな?」

S「凍っちゃうよ。」

T「そう、凍っちゃうね。植物は、凍ると生きていられません。駄目になっちゃいます。さて第2ヒントです。みんな、色んなもの凍らしたことがあると思うけど。普通の水とジュース、どっちが凍りにくいでしょうか?」

S「ジュース?」

T「正解!ジュースです。水に砂糖などが溶けると凍りにくくなります。」

S「え!じゃあ、ほうれん草が砂糖つくってるってこと?(厳密には砂糖ではありませんが)」

T「そう。ほうれん草は、寒くなってくると、絶対に凍らないぞ!寒さなんかに負けるもんか!とがんばってがんばって、自分の中で糖分をつくりだします。それで、寒くても凍らなくなります。だから、冬に寒くなると、野菜は甘くおいしくなるんだよ。」



T「じゃあ、みんなはどうかな?すごく寒くなってきたけど、「寒くてつらいから布団から出たくないなあ」とか、「寒いから、外で遊びたくないなぁ」とか、なってないかな?冬の野菜たちは、寒さに負けずがんばっています。みんなも、ほうれん草に負けずに、がんばれるといいね。寒い時こそ、しんどい時こそがんばると、成長するよ。


自分は、若いときは、自分の言葉に重みがなく、シンプルにそのまま伝えてもうまく伝わらないと感じていました。そこで、いろんな人に話を聞いたり、本を読んで引用したり、たとえ話をしてみたりと工夫しました。(冬のほうれん草の話は、野菜作りをしている父に聞いた話を自分なりにかみ砕いて話してみました。)

また、いろいろな先生の指導されている話をたくさん聞いて、「このネタいただき!」と話のネタをいただいたり、「こういうこと伝えたいんですけど、先生ならどう伝えますか?」と聞きまくっていました。シンプルな自分の言葉で伝わらないと感じたら、ぜひ周りの先生方に「先生ならどう伝えますか?」と尋ねてみてください。

当たり前のシンプルなメッセージ、先生方ならどんな伝え方をしますか?
よいネタがあったら、ぜひ教えてください。

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