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ナイス凡打が結果的にそれ以上の価値を持つ事もある、と言う話。

 午前中、ピンポーンと鳴ったのでどこの業者霊さんかと思って出て見ると大家さん。開口一番「実は下の住人のかたから…」と来たので、その瞬間「ややっ、遂に謎のジャズピアノもどきがうるさいんですけど」と苦情を言われるのかとひるんだら「キッチンの…」と来たので、今度は「ややっ、遅い時間や朝早く洗い物をする音がうるさい」と遂に言われるのかと思ったら「屋根から水が漏れて来ると言われまして。この部屋のキッチン見せてもらっても良いですか?」と言う話であった。

 少し肩透かしを食らいつつ、内心「昨日掃除しておいて良かった」と心の底から思った。そう言えば昨日明らかに僕がスリッパの裏を使ってどこか別の部屋から持って来たであろう黒ずみとは別に、シンクの一番下から黒っぽい水がにじみ出ていた。シンクの左側にはコーヒーメーカーを置いているので、そこから漏れたコーヒーかとも思ったが、それにしてはちょっと場所的に遠いなと思った、と言う話を大家さんにしたら、やっぱりどこかから水が漏れているのかもしれないですね、と言う話に。

 シンクの下など二人で調べてみたが、見える範囲では正直わからない。なのでもうこれは水道屋さん(プロ)に来てもらおう、と言う事になった。もし以前のように敷物を敷いていたら、漏れている水を敷物が吸ってしまって水が漏れているかもしれない事自体、わからなかったかもしれない。そう考えるとこれはナイス凡打どころか、犠牲フライぐらいにはなっているのかもしれないな、なんて思った。とまあこんな感じで「凡打だ」と思った物が必ずしもそうなるとは限らないのだな、なんてこの年の瀬に変な学習をしてしまった。いやでも、水道屋さんが来るまでは洗い物とかなるべく頻度を減らした方が良いのかもしれない。取り敢えず一気に大量の水を流したりする事ぐらいは、少し自粛したいな、と思うんである。

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