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「0.1秒単位で動画を研究してる」 リチカのクリエイティブディレクターが語る、ものづくりへの情熱

リチカのクリエイティブディレクターとして活躍する兵藤友哉さん。日々リチカ クラウドスタジオのクリエイティブに携わっている。25歳にしてリチカが3社目となるという兵藤さん。今までの経歴と、この会社で何を目指していきたいかについて聞いてみた。

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早稲田大学文化構想学部では批評の勉強をしていたという兵藤さん。大学3、4年のときに先輩とともに投げ銭を入れると光って泡を出す「バブリー」という筐体を作った。ストリートパフォーマーに投げ銭をすると、光って泡を出す。それがストリートパフォーマーの収入の助けにもなり、それ自体が演出装置となって街角を演出する、というものだ。

ものづくりの楽しさ、世の中にないものをプロダクトに落とし込む。アイデアやプロダクトに投資を受けて、世の中にフィットさせていくスタートアップ的なダイナミズムに目覚めた兵藤さんは、大学を留年して株式会社Flatt(現・株式会社Flatt Security)に参加する。そこではインフルエンサーが洋服をライブコマースで販売するプラットフォームを提供していた。

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「卒論をやりつつその会社のお手伝いをしていて。でも1回大きな会社のメカニズムを知っておこうと思って、新卒では電通デジタルに就職したんです」

電通デジタルは電通のグループ会社だが、本体が大きすぎるからこそできないことを、自分たちがやっていこう、というチャレンジングな風土があった。兵藤さんは、GoogleやYahoo!などのプラットフォーム側の社員とともに広告運用を型化したりといったディレクション業務と、クライアントの動画広告の運用を重点的に担当していた。「インターネット広告がこうやって動いているんだっていう実際のメカニズムを知れたり、WEBのルールを作っているGoogleが今後どういう発展をしていくのかといったところを一通り勉強できて、すごい良かったです」という兵藤さんだが、1年2ヶ月で転職を決める。

「電通デジタルでの仕事はすごく勉強になったんですが、会社が大きいがゆえに1つの案件に間に何人も入る、というところがあって。スタートアップ志向だったので、もっと早く動きたいなと思っているときにL&G Global Businessという会社を紹介されました」


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L&G Global BusinessはHOTEL SHE,をはじめとしたホテルの運営や、ホテルマーケティング、店舗企画などを行っている会社だ。趣味のVJを通じて知り合った友人から、HOTEL SHE,でデジタルマーケティングをできる人を探している、という話をもらった。新しい領域に飛び込んでみることに決め、大阪のHOTEL SHE,OSAKAでマーケーターとして働き始めた。その一方で、モーショングラフィックスが好きだということもあり、自分でもモーショングラフィックスを作って、いずれはその制作で食べていけるようになりたい、という思いもあり、少しずつモーショングラフィックス制作の仕事を受けていた。そんなときに出会ったのが、リチカ クラウドスタジオのストーリーズ広告だ。

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「いい感じのモーショングラフィックスの広告がでてきたなと思ったら、『作り放題』って書いてあったんですよ。『作り放題でこれやられたら、俺死ぬじゃん』って思いました(笑)。それでカクテルメイクという会社がやっているとわかって、あれ?って」

実は兵藤さんは、大学時代に株式会社Flatt(現・株式会社Flatt Security)にいたときにリチカ(旧・カクテルメイク)の毛利直矢さんと会ったことがあった。それを思い出し、毛利さんに直接メッセージした。「リチカってすごいサービスですね! って送って。モーショングラフィックスのお仕事をさせてもらえないかなっていう思いもあって連絡したんですが、そしたら今のマネージャーの奥武洋さんにつないでもらったんです」。話をしてみると、お互いとにかく話が止まらない

※奥さんのインタビューはこちら

「奥さんとお会いしてお話して、仕事としてモーショングラフィックスをガッツリ使える場所に出会ってしまった、という感じで。もう、行かせてくださいっていう感じで転職を決めました」。それが2020年4月のときだ。リチカに入社して10か月になる。


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リチカ クラウドスタジオはどうしても「動画を簡単に、大量に制作するツール」として捉えられがちで、クリエイティブの視点は会社からもなかなか発信できていなかった。そんな中で、何が兵藤さんの琴線に触れたのだろうか?

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「広告、プロダクト、クリエイティブの3軸あると思っていて」と兵藤さん。「まず広告がめっちゃ好きなんですよ。メッセージを伝えて人を動かして、世の中の幸せの総量を増やせる手段だなと思うんです。特にデジタル広告は、正しいメッセージを正しいタイミングで、正しい人に届けられるっていうのがいいところだなと。まさに僕がリチカの広告に出会ったみたいに、それによって本来もしかしたら選ばなかったかもしれない道を、ある人が心が動いて選ぶ。そういう営みにもっと関わっていきたいなと思ったんです」。だが、WEB広告はともすると「邪魔者」として扱われる風潮もある。「それがすごい嫌で。画面を通じていろんなメッセージが伝わる機会が増えているからこそ、深さを持ち込んだり、『正しいメッセージが正しいタイミングで流れてますか』ということを言える人になりたいというのが1つありました」

2つ目の軸となるのはプロダクト。「大学時代に『バブリー』の制作に関わったときに、魂のあるプロダクトがちゃんと世の中に出て行ったり、人に知ってもらったりという経験をして、プロダクトがあるからこそ改善して『積み上がっていく』ことがあるなと思っていて。人が集まった知識の集約がプロダクトだと思っていて、そういう形になるものをちゃんと作っていきたいなと思ったんです」


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最後のクリエイティブについては、兵藤さん自身ものづくりに携わっていながら、プロレベルでは習熟してこなかったことに今でも負い目がある、という。「ツールとして、アドビは使えるんですが、何かを表現したい! みたいな欲求は自分の中にはなくて。逆に、いろんな人がいろんな視点で生み出した作品やコンセプトだったりとか、そういうものをもっと広げていきたいと思ってるんです。そのツールで人が作ったものが世界に広がっていけば、人とものとの出会いの機会が増えて、幸せの総量が増えていくんじゃないかって」

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そして、クリエイティブをある種「プラットフォーム」ともいえるリチカ クラウドスタジオにおいて発揮することについては、独特の表現で説明してくれた。「どうしてものが残るのかって考えると、『複製されていくから』だと思っていて。例えばモーショングラフィックスを作品として発表すると、1回世に出たらそれで終わり、というところもあるんですが、リチカ クラウドスタジオを通じてクリエイティブを発揮することによって、クリエイターの魂がその中に生き続けていくんじゃないかなと。いろんな人が使ってくれることによって、クリエイターとたくさんの人が出会う機会が増えていくなって言うところもあると思うんですよね」

プロのクリエイティブは作れないが、いいものを作りたいと思っている人たちにエッセンスを提供し、作ってもらう。そうすることで大元のクリエイティブを作った人たちがきちんと評価される仕組みを作れると面白い、とも熱く語る。


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大学ではメディアアートの批評をしていたという兵藤さんは、新しいテクノロジーが生み出され、それをアート側の人がテクノロジーを生み出した人たちが想定しなかった使いかたをしながら進化してきた歴史があると教えてくれた。その上で現状のクリエイターは、今あるテレビや映画の枠組みをなかなか超えられずにいる、と持論を展開する。

「でも、40年、50年経ったときに、『あそこ実は分岐点だったよね』っていうことがリチカの中でけっこう起こってるんじゃないかなって感じてるんですよ。そこでしかありえないけど、誰も想定してなかったようなすごいことができる土壌があるなという気がしてて。なんかこうタネはいろんなところにあるんですけれど、うまく繋げられる人がもっと出てくるような気がしてるんですね」

クリエイティブ、インフォメーション、テクノロジーの3つの側面を持つリチカ クラウドスタジオは、ものづくりをしている側から見ると本当に面白いのだ、と力説する。「クリエイティブとインフォメーションの相性はもともといいと思うんですけど、そこにテクノロジーを入れていくっていいう考え方って、まだほとんどないと思うんで。見られる情報とは? っていうのを、それこそ0.1秒単位でずっと研究してたりしてます」

今は動画という平面の枠に収まっているかもしれない。しかし数年もしないうちに、さらにリッチになって別の体験、別の形になってくることも全然ある、と兵藤さんは言う。「情報の伝わり方みたいな部分でもっとチャレンジしたいなって思ってる人とかには、たぶんめっちゃ楽しいと思います。僕みたいに20代前半~中盤ぐらいの人が活躍できる土壌もあるんで、ちょっとピンときた変態な方は、ぜひお待ちしてます」と笑うのだった。

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(編集協力/株式会社WORDS

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