やさしさに包まれて

やさしさに包まれたい。

悲しいとき、
寂しいとき、
僕の心が冷たくなったとき、

そんなときに、温めてほしい。

ぎゅぅうっと、
強く、優しく、僕のすべてを包み込んでほしい。

おっきな腕で、
僕が隠れるくらい、
大事に、大事に。

僕はダメな奴だから、
すぐに傷つく。
なにもかも嫌いになる。
全てどうでもよくなる。

そうなったら、キミが僕を元に戻して。

偽りなんかじゃない、
キミのほんとの思いを込めて、
僕を抱き締めて。

キミがいれば、僕は大丈夫。

ああ、
ダメだな。

またキミに頼っちゃってる。

ゴメンね、
こんな僕で。

えぇ?
いいの?
こんなダメで。

「いいんだよ」
そう言ってキミは僕に手を広げて見せた。

「来て、」

言われるがまま、僕はキミの腕の中に入る。

優しいなぁ、
あったかいなぁ、

『好きだなぁ』

あ、声が重なった。

ふふっ、
二人で同じこと言っちゃった。

僕も、キミも、一緒に哂った。わらった



二人で哂いあった幸せな夜の思い出。

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