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政治家の「会食」(中学生の声)

*中学生のボクは架空の少年です。

今朝お父さんが出がけに「今日は○○と会食するから夕飯はいらない」ってお母さんに言ってた。〇〇さんはお父さんの遊び仲間だ。お母さんは「会食だなんて気取って言うけど、どうせいつもの居酒屋で飲むんでしょ」と鼻で笑った。お父さんは苦笑いしながら「会食には違いないだろ」と言い返してた。

「会食」って何人かで集まって食事をすることだよね。ぼくの中には高級レストランや料亭でとびきり美味しいものを食べるっていうイメージがある。だからお父さんが行く居酒屋だと確かに会食って感じがしない。

政治家の人はよく会食するみたいだね。ニュースでもよく「誰と誰が会食した」って伝えてる。でも政治家の人ってぼくが行けないようなお店で会食してるんだよね。ファミレスとか回転ずしなんて行かないよね。何年も前に選挙でたまたま当選したっていう若い国会議員が「早く料亭行きてぇ~!」って言って顰蹙を買ったことがあるみたいだけど、多くの人がそんなイメージを持っているんじゃないかな。

政治家の人が会食をするのは何か大事なことを話すためらしいけど、食べながらじゃないと話はできないのかなあ? 会議室とか応接室だっていいと思わない? それとニュースで「会食」って言っても食事の内容はほとんど伝えられない。こんな話をした(らしい)とか、○○について協議した(らしい)ということばかりだ。食べることが目的じゃないからだろうけど、だったら「会食」なんて言わないで「会合」とか「会談」とか言えばいいのに。なんでわざわざ「会食」って言うんだろう?

朝日新聞7月2日朝刊


             会食にあこがれる小学生

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