科学ニュースに興味を持ってみた!(分子のふるい)



 自分は理系を選択し、現在高校で極限やら電磁気やら有機化学やらを学んでいる身なのですが、今現在学んでいることがどんなふうに使われているのかというのをあまり意識していませんでした。ということに最近気づいた。


 そこで、いち理系学生として、最近の新しい科学の発見とか発明にも、ちゃんと目を向けねばと考えました。そうすればモチベーションも上がるし、大学でやりたいことのヒントに繋がるかもしれない。


 よし、ニュースを集めよう、ということで新聞やネットを漁ってみました。今回集まった記事を紹介します。



 今回調べたニュース記事は、「狙った分子をふるいにかける」という技術です。広島大学などの研究チームが開発しました。


 この技術は具体的には次のような場合に用いられます。

・海水から淡水を抽出する。
・排ガスからCO2を回収する。

 混ざり合った物質から任意の物質を取り出すということですね。この技術はおそらく、排気ガスの問題や、人工透析の問題などの糸口になり得るでしょう。


 研究チームが開発したのは分子をふるいにかけて取り出すための分離膜です。気体や液体が通り抜けると特定の物質が引っかかって取り出される、「ろ紙」というか「ざる」というか、そういうものです、多分。


 この分離膜そのものは、以前からありました。従来研究されていた分離膜は、ポリエチレンなどの炭素化合物で作った「有機膜」とシリカ(ケイ素が結合してできたもの)などの無機物で作った「無機膜」の2種類でした。


 しかし、有機膜は加工はしやすいが熱や薬品に弱いという欠点を、無機膜は硬く加工がしにくいという欠点をそれぞれ持っていました。


 そこで広島大学の都留稔了教授が発明したのは、その両者の間をとった「オルガノシリカ膜」でした。


 構造は無機膜をベースにしたものですが、都留稔了教授が見出した手法は、「シリカの中のケイ素の結合の間に炭素を挟む」というものでした。


 この手法のおかげで、シリカのもつ頑丈性に加え、炭素化合物による柔軟性を兼ね備えた、実用性の高い分離膜が生まれたのです。


 膜にあいた穴の大きさは、結合の間に挟む炭素化合物の種類を変えることで、0.1ナノメートルという単位で調節できます。


 現在は「イーセップ」という企業と連携し、実用化に向けて進んでいます。



 面白いですよね。硬いシリカと柔らかい炭素をくっつけちゃえ、という発想。そもそも「分子レベルのフィルターを作る」ということが昔からやられてたなんて驚きでした。でもすごく便利そうに思える。科学の力ってすげー、というか、科学って面白い。どのくらいの人に伝わるかわかんないけど。

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