滑走路

先日、「滑走路」という映画をOh!Me大津テラスで観てきた。
映画館で観たい映画を選ぶことがほとんどで今回もそうだった。
(お、飛行機の話かな〜)とタイトルに惹かれてチケットを購入した。

飛行機の話ではなく、萩原慎一郎著の「滑走路」という歌集が原作の映画だった。
この歌集にあるいくつかの短歌を背景に3つの異なる時間軸の物語が展開されていく映画だった。いろいろなシーンが繋がって最後のシーンを迎えた。

序盤は頭がついていけるか自信がなかったが、音楽を抑えて些細な音を取り込むことで深く没入できた。
扱うテーマが非正規雇用、いじめと全体的に重かったけれど、カットが美しかった。
過去のつらい経験と結末がどうなるかわかっていても、ラストシーンの隼介と翠を見ていて不思議とあたたかい気持ちになれた。
sano ibukiによる主題歌「紙飛行機」がとても素敵だった。エンドロールの最後まで見てこそこの映画の良さがわかるなぁと感じた。

さっきも言った通り全体的に重かったが、重たい気持ちの余韻が残らなかった。
つらいこともあるけれど、そのときそのときで最善の航路を選択すればよい。

目を背けたい現実を飛び越えて新しい航路へ。

もういちど映画館で観たい。
主要な映画館での上映はほとんど終わってしまったが、今後もほかの映画館で上映されるようなので観に行こうと思う。

12/26に歌集「滑走路」を購入した。
映画を見終わった後に歌集を買おうと決めていたのが、どうしても歌集「滑走路」が販売された日に購入したかった。
(2017/12/26に販売された)

買った日にすぐ読んだがこれからも噛みしめるように大切に読んでいきたい。

この作品に巡り合えて本当に良かった。



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