マガジンのカバー画像

オレンジ

11
運営しているクリエイター

記事一覧

オレンジ「あの頃2」二度目の恋「改正版」

オレンジ「あの頃2」二度目の恋「改正版」

電車の中でまた思い出していた。
そうだ!初詣2人で行ったなぁ。
彼と神社で待ち合わせして
「あけましておめでとうございます。」と
照れ笑いしながら言ったあの頃
とても神社はにぎやかで家族で来ている人や
カップルや友達同士で来ている人で
あふれていた。
お参りして おみくじひいて
私は、吉 彼は、小吉だったと思う。
それから神社の木におみくじを
結んだっけ
周りを見渡し私が「りんご飴食べたいなぁ」

もっとみる
オレンジ「あの頃1」二度目の恋「改正版」

オレンジ「あの頃1」二度目の恋「改正版」

電車に揺られながら
あの頃を思い出していた。
21歳付き合って初めてのクリスマス
いつも見慣れてる景色さえもキレイに見える
不思議だ。
お店で選んでくれたプラチナの星と月のついた
アクアマリンの指輪
ドキドキして嬉しくて
男の人からのプレゼントも初めて
だったのだ
今でも隣にいる彼は
あの頃の事覚えているかな?
久しぶりに指輪をつけたらどんな顔するだろう?
#創作大賞2024 #恋愛小説部門応募

もっとみる
オレンジ「ぼくとくま」桃のまご「改正版」

オレンジ「ぼくとくま」桃のまご「改正版」

ぼくのなまえは かける ママにひみつにしていることがあるんだ。

それはね ママがねむったあと
こっそりおしいれにはいって

くまのぬいぐるみをだきしめて
かいちゆうでんとうをつけて

ゆめのくにのとびらをあけるんだ。

とびらをあけると そこは よるのゆうえんち

ぼくが ゆうえんちにつくと

まるで プラネタリウムのなかに
いるような
きれいな ほしぞら

ひるまにみる ゆうえんちとふんいきが

もっとみる
オレンジ「7」青のシャボン玉編「改正版」

オレンジ「7」青のシャボン玉編「改正版」

あれから30年の年月が流れた
20歳の頃
出会った美しい真っ青なイルカ
あの海での事
家に帰ってから島の記事をもう一度見ようと
テーブルに置いていたはずの雑誌が消えていた。
イルカに出会ったのは私の大切な宝物だ。
幻だったのだろうか?

21歳彼と出会い
23歳で結婚し
子供にも恵まれた。
結婚生活は何度も彼とぶつかり合い
何度も別れようかと思う事もあった。
家庭環境の違う2人
価値観も違ったが

もっとみる
オレンジ「6」青のシャボン玉編「改正版」

オレンジ「6」青のシャボン玉編「改正版」

20歳 ぽっかりと穴が空いたように
いつも何かに傷つき生きづらさを感じていた。
そんな時ある雑誌の記事に青いイルカの口から
シャボン玉を出すという伝説の島があると
書いていた。
「行ってみたい」と心が叫んだ。
どこにあるかわからない
でも‥「行ってみたい」と思った。
有休届けを会社に提出し何日か休みをもらい
荷物をカバンに詰めて
バス停に向かった。
いつもと変わらない風景
いつもの道を歩いていると

もっとみる
オレンジ「5」

オレンジ「5」

なんとか〇〇駅に着いた。

知樹が心配そうに「大丈夫か?」

桃「ごめん 急に気持ち悪くなって息が出来なくなってん」

少しの間駅のベンチに腰をかけ落ちつくまで
座った。

桃「知樹 仕事大丈夫なん?」

知樹「電車が遅れてるって電話入れたから
大丈夫」

その日
電話番号の交換をして また会おうと別れた

桃は、あれから病院に行きパニック障害の診断を受けた。

その後連絡を取り合い

何度か会う

もっとみる
オレンジ「4」

オレンジ「4」

あれから時間が過ぎアナウンスが流れた。

桃は「やっと動くわー」ほっと胸を撫で下ろした。

階段を登り新快速のドアが開いた。

電車に乗ると

電車の中は満員だった。

桃「あれ?なんか息苦しい」

「気持ち悪い」汗が出てきた。

どうしよう どうしよう

空気がなくなってきた。

誰か助けてー

満員電車 新快速がさっきの影響で

ゆっくりゆっくり速度が遅く走っている。

1人の青年が「大丈夫?

もっとみる
オレンジ「3」

オレンジ「3」

甘酸っぱいオレンジを口に入れると
あの頃を思い出す。

窓から5月の暖かい日差しが差し込む

いつもの朝 目覚まし時計が7時の針をさして

ジリリーン ジリリーン目覚まし時計を止める

桃「ねむーい」ベッドから起きる。

歯磨きしながら「仕事頑張ろ」と声に出す。

朝のコーヒーとトーストを食べ終わり

桃「行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい」と母の声

いつもの朝

玄関の扉を開けて

オレ

もっとみる
オレンジ「2」

オレンジ「2」

その後、公園に猫を抱えて2人でベンチに座って途方に暮れていた。

そうだ!お腹空いてないかな?

桃は「ミルク飲める?」と猫に聞いた。

犬しか飼った事がなかったのだ。

桃は、近くのお店で粉ミルクを買ってきた。

手のひらにミルクとお水を溶かして猫に差し出すと‥飲んだ!

桃はほっとして嬉しくなった。

まあちゃんも嬉しそうだ。

まあちゃん「私の家来る?」
猫に話しかけている。

まぁちゃんの

もっとみる
オレンジ「1」

オレンジ「1」

高校卒業し働きはじめた桃
いつものように電車に乗り降り職場近くの路上を歩いていた。

路上の電信柱の側に生まれたばかり
の子猫がグッタリしていた。
通りすぎようか? でも‥
その時 同じ職場で働くまあちゃんが
眠そうに歩いて来る。

桃「まあちゃん 猫 猫」

まあちゃん「何?何?」

桃「猫がグッタリしてる」

2人でどうしようと猫を見ていたら
周りに人が集まって来た。

1人のおばさんが「かわ

もっとみる
オレンジ〜小さな桃「改正版」

オレンジ〜小さな桃「改正版」

お散歩 お散歩

今日の雲は何色?

桃ちゃんとおんなじ名前の雲の色

いっぱい雨が降って

桃色の雲が顔を出した。

桃ちゃんの長靴

まぁるい水たまり「みっけ」

長靴で水たまり パシャーンと踏んづけた

桃ちゃんのレインコートにいっぱい雨水が
はねた。

パシャーン パシャーン

桃ちゃん空を見上げて「桃色の雲キレイだな」

くるくる踊りながら

雨水とダンスした。

桃は、幼稚園に行くと

もっとみる