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僕の焦燥

最近、僕は眠れない日々を過ごしている。これが何かしらの病による物なのか、単なる体たらくなのかは分からない。けど、ここ数年何も心配せず熟睡するという事は無くなっていた。寝る前にいつも。明日への恐怖を想像するだけで、数時間は時間を潰せてしまう。しかし、次の日その妄想が実現することは決してなく、単なる杞憂で終わるのだ。僕は一体何におびえているのだろう。何に追われているのだろう。そんなことを思いつけばつくほど、僕の妄想のループはまた続いていく。答えを探すために、時間を無駄にしている。その時間を使って出来たはずの事をしないまま、僕は恐怖から逃げるために妄想を続け、ずっと僕は止まったままなんだと自覚する。僕がいつも見ているあの人は、もう手の届かないところへ行き、隣にいたあいつは、僕の事を忘れてしまった。僕は何がしたかったんだろう。僕の夢はいつから消えてしまったんだろう。僕は今日も、それを求めて妄想の世界へとまた足を踏み入れていくのだった。一生消えることのない焦燥感を残して。

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