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アイドルと恋愛禁止について

さて、昨夜からネットで話題が止まないこのニュース。

AKB48のメンバー・岡田奈々さんが2.5次元俳優と交際していることが発覚。報じたのは、毎度おなじみの文春さん。
アイドルオタクの皆さんは多かれ少なかれ、この手のニュースについて思うところがあるのではないだろうか。

一つは「"ルール"としての恋愛禁止」。
もう一つは、「アイドルが恋愛をすることの是非」。

それぞれについて、僕なりの所見を書いていく。


①恋愛禁止ルールについて

アイドル(グループ)には所属事務所との契約の際に、規約というものが必ず示される。そして、それらの規約を違反した場合には何らかの処分が下される。最悪の場合、脱退ということも。僕もアイドルオタクをしていた時、周りでそのようなニュースを何回か見た。違反行為の度合いにもよるが、大抵の場合、違反行為をしたアイドルは真っ先に辞めさせられる。予定していたイベントもみんななくなって、事件が明らかになってから1,2日後には「ファンの皆様へ」という文書とともに、謝罪と脱退の旨が告げられる。ファンにとってはいきなりのことすぎて、全くついていけない。悲しいとか寂しいというより、「何で?」という反応の方がむしろ多い。これまでアイドルとして積み重ねてきた経験、ファンとの思い出が一瞬にして崩れ去る。なんとも悲惨な光景である。

僕としては、最初から明文化されたルールならきちんと守ってほしい。これは個人的な願望ではなく、アイドルという「仕事」をやる上での責任を持ってほしいということである。アイドルはお遊びではない。そのことは彼女たちが一番分かっているはずだ。どんな仕事をするにも、守らなくてはいけない事項は必ずある。もしそのルールの中に恋愛禁止が含まれているのであれば、それは遵守しなくてはいけない。ルールそのものの是非や整合性はひとまず置いておくとして。


②アイドルの恋愛について

これが結構難しいんだけど、結論からいうと絶対的な答えはないと思ってる。その人の立場によって、思うところは変わってくるからである。

2-1 オタクの立場

まずは僕らオタク側。
オタクには主に①アイドルに疑似恋愛しているタイプと、②アイドルのプライベートは仕事の姿とは別物と割り切れるタイプに分けられると思う。僕はその両方である。

①のようなタイプの人は、多かれ少なかれアイドルにある種の「純潔さ」を求めている。こんなにかわいい子が、彼氏も作らずに、みんなを笑顔にするために一生懸命頑張っている。その姿に惹かれるのである。こんな自分にも笑顔を向けてくれる。だから恋をしてしまう。だから、アイドルが自分以外の特定の男と心を通わせている姿は認めたくないのである。

②のタイプの人は、アイドルに対してその生き様だったり、恋愛感情という次元を超えて「人として」尊敬していることが多い。だから、そのアイドルが恋愛で幸せになることは、自分にとっても幸せに感じられる。決してそれが原因でオタクをやめたりしない。

僕は来栖りんちゃんのことが推しとして大好きな以前に、やはり女の子としてどうしても見てしまう。そりゃそうだ。彼女ができないからこの世界に来てしまったわけであって、現実で作れない彼女の幻をアイドルという実体に投影しているという点は否めないだろう。

しかし、どう考えたって自分がアイドルと付き合うことはできないし、そもそも推しへの愛なんて一方通行だし、いずれは誰かの彼女になってしまうことぐらい僕でも分かっている。
でも、それでもいい。彼女が幸せになってくれたら、僕はそれでいい。推しだからね。いくら女の子として好きでも、推しであることに変わりはないから。

まぁ、とはいったものの、「彼氏がいる」と分かっているアイドルを推せるかといわれたら、何とも微妙なところである。卒業しちゃえば本人の自由なんだけど。

なので、一言でまとめるのは容易ではないが、「少なくとも、アイドルでいる間は恋愛している姿は見たくない」が最も本音に近い言葉だと思う。


2-2 アイドルの立場

これはアイドル本人にしか分からないことであり、全くの部外者が憶測で語っていいものではないことを前提に話を進める。

女性アイドルは、男性アイドルよりも平均年齢が若く、30ぐらいまでに脱退・引退してしまう人が多い。これにはいろいろ事情があるわけだが、話すと脱線するので割愛。

そんな女性アイドルの年齢層はおおむね10代後半~20代中盤だ。まぁ、恋愛真っ盛りのお年頃ですな。女性が一番モテる時期でもある。「恋愛禁止!」なんて、僕ら非モテは言われなくても守っているが、恋愛したい女性からすれば苦痛なことこの上ないだろう。

周りに一定数いる"モテる人"ですら、別れても数ヶ月後には次の恋人ができているというのに、アイドルなんてどれだけモテんだって話。一般人の比ではないと思う。仕事柄、容姿の整った異性と接することは多いだろうし。

アイドル本人が、自分がアイドルをやる上で「恋愛をしてはいけない」と思っていて、それを持って仕事をすることが当たり前だと認識していれば、それはそれで素晴らしいと思う。その方が嬉しいオタクもたくさんいる。

しかし、アイドル以前に一人の女性として見れば、恋愛をしたいと思うこともまた間違いではない。これが難しいところだ。別に法律で制限されているわけではないし。

アイドルは、恋愛したいという気持ちを押し殺して仕事に励んでいるのか、それともどこかで気が緩んで、ファンにバレないように隠れて付き合っているのか、はたまた恋愛願望なんてなくアイドル活動に全てを捧げているのか、本当のところは分からない。アイドル自身が恋愛禁止というルールについてどう思っているのか、千差万別かもしれないが、一度聞いてみたい。


2-3 第三者の立場

ここでいう第三者とは、アイドルオタクや推し活をしたことがない人や、アイドル事情に詳しくないその他大勢の民を指す。なんでもそうだが、人は自分が経験したことがないものに対して、その無知がゆえに的外れな意見や冷徹な言葉を浴びせることが往々にしてある。Twitterのリプ欄を見ていても、「この人はアイドルを好きになったことがないんだろうな」と一目で分かる。ただし、意外とそれが正論だったりもする。

アイドルに興味のない人からすれば、個人の自由である恋愛を制限するルールは不要以外の何物でもない、むしろそれで離れるオタクが異常だと。まぁそうかもしれないね。

他にも「付き合うのはいいけど、アイドルである以上は隠し通せ」という意見もあって、なるほどとは思った。しかし、隠されているのかと疑いながら推し活を続けるのもなんかなぁと思ったり。わがままかもしれないが、やはりアイドルには"夢"を見せ続けてもらいたい。こういう身勝手なオタクがいっぱい集まって、「恋愛禁止」なんて謎のルールができたのかもしれないね。


最後に

今回の岡田さんの件で色々と考えさせられましたわ。まだ自分がドルオタを卒業した後だから、こうして冷静でいられるのかもしれない。

普通に考えて、「恋愛するな!」はなかなか変なルールだよね。アイドルの世界ではそれが普通なのも。アイドルという職業自体が、特殊なのかもね。

それはそうと、ニジマスのみんなは元気かな。

今宵はここまで。

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