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medetaico
#9強運の持ち主
瀬尾まいこ著 文春文庫
占い師は何の資格も能力もなくてもなれる。
まずそれだけで驚き。それはきっと占いに来る人たちは、誰かと不安を共有したいだけだから。
その人をいい気持ちにして帰してあげるのが仕事。
占いに行く人の気持ちはきっと、自分の中では答えは決まっているけど誰かに背中を押してほしいんだと思う。ただ誰かに悩みを打ち明けて、受け止めてほしいんだろう。私もそんな経験があるからわかる。
藁にも縋りたい気持ちが誰にでもあるだろう。
普段様々なお客の悩みと向き合う占い師も人間。
終わりが見えるという関西弁の武田君。終わりが見えるってどうなのだろうか。
自分の終わりが見えると不安になる。自分の何が終わってしまうんだろうかと。でも、失うことは怖いことばかりではないと思った。
失わないと新しいものも入ってこないこともあると思うから。
なんといっても、武田君の関西弁が心地よい。
強運を持っている通彦。なんだかんだ言って、そんなことは関係なくて、占いの結果よりも自分次第なんだろうなと思う。
何でも自分次第。その背中を押してくれるのが占いなのかもしれない。
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