【ネタバレあり】映画『ゲット・アウト』感想

映画『ゲット・アウト』の感想。
ネタバレあるので、まだ未視聴の方は見ない方が良いです。


全体的な感想

洋画のびっくり系のホラーかと思い視聴していたら、現実味がある「ほん怖」とか「世にも奇妙な物語」のような怖さがあり、良い意味で裏切りが凄かった…

和製ホラーの日常の怖さとも少し違って、人間の生に対する欲望の怖さとかも入り混じっている映画で、初体験だったのでとても強烈だった…

伏線としても最後で納得いく感じがあり、すっきりはするかな…
(映画見た後に考察サイトを見なくても良いかなあ…って思えるイメージ)
全体的にわかりやすく作られている感じがする…

感想①黒人への切り口

黒人は差別の対象されていて…みたいなイメージがあったので、歓迎されている理由が映画の途中では全く想像できなかったが、
体目当て(または才能?)となり、そこの着眼点が自分にはまったくなかったので、自分の頭の中の神経が新しく生まれた心地よさを感じた…!
(そことそこをつなげられるという発想があることに驚いた感じ)

「催眠で感情を殺し、無理やり奴隷として働かされている?」
「虐待のトラウマで涙を流している?」
とかを想像して、白人の脳が入っているという発想が浮かばなかった。

アニメ、漫画だと洗脳だったり憑依だったりで他人の中に入るみたいな展開はありがちだが、最初がびっくりホラーだと思い込んで見ていたので、まったくそこに考えが至らなかった…
ホラーという常識に囚われていて、SFチックな要素を勝手に抜いてしまっていた(そういう話の作り?)という部分で、一本取られた感じ…
おそらく、そもそもがSFチックな作りだと予想できていた気もするので、そこの塩梅が絶妙な作品…

感想②黒人を歓迎する理由

また、黒人でなくても、身体能力の高い人(何かに秀でている人)であれば誘拐する対象は誰でも良いとは思ったが、そこは黒人を行き過ぎたほど歓迎するという奇妙な行動で視聴者を惑わすためだったのかな…?
自分自身も見ていて、黒人を歓迎する理由について、過去の黒人奴隷の方にしか結びつけられなかったので、視聴者をうまくモヤモヤさせておくためのフックだったのか…?

仮に白人やアジア系が来ていたとしたら、と仮定しても物語としては問題ない気がするので、やっぱり、黒人に限定することで、視聴者に色々考えさせるのが目的な気がする…

感想③行方不明を疑われない理由

脳が入れ替わっているだけで本人は存在しているので、問題ない。
確かに、脳の中身を見て本人確認をしているわけではないので、わからないか…ちょっと最初にあった身分証を見せるシーンを思い出す…

本人かどうかがわからないという点では映画『ザ・インターネット』を思い出したりもしたが、今回の方が本人確認の難しいよな…
自分が自分であることの証明って何が正解?をさらに深めて考えさせられる映画だ…

感想④主人公の友達が面白い

主人公の友達が面白すぎる…笑
ホラー映画で笑えるシーンを経験したことがあまりないけど、今回は何度も笑わされてしまった笑
ホラー映画にコメディ要素が必要かどうかはさておき、初めて笑ってしまったホラー映画としても今回の作品は印象的!

最後に

きれいにまとまっているところが個人的にすごいなあ…とかなり感じた…
(自分みたいな映画素人が見ても最後までみて納得のいく仕上がりになっているところが演出とかの巧さなのかな…?)

脳の手術のシーンがちょっと気分が悪くなったので早送りしたり最後の血みどろの戦いの部分も少し細めでみたりしていつものホラー映画だったら全然問題ないシーンで感情が揺さぶられたので、感情移入しすぎる映画なのかもしれない…


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