【超短編】解答
「正しい」は、必ずしも正義ではない
けれど
「間違い」は悪なのだろうか?
もちろん、答えは人それぞれだと思う。
それを踏まえたうえで、僕はこれから先の文を描く。
ところで、「トロッコ問題」というものはご存じだろうか。
目の前には暴走しているトロッコが走っている。
その先は二手に分かれており、
一方には五人が、他方には一人が横たわっている。
あなたの目の前には、トロッコの行く先を決めるレバーがある。
というものだ。
この問題の課題となる点は、
「五人を助けるために一人を犠牲にしていいのか」
ということだ。
残酷なことに、この問題上では一方を必ず犠牲にしなければならない。
そして、人は単なる数字で描かれている。
5を捨てて1を取るなんてただの阿呆だ。
一人を犠牲にするのが正しい。
……当然、こうなる。
それでは、ここに感情を乗せてみよう。
「あの人、五人を助けたんだって。犠牲者は一人だけだってよ。」
もしくは
「あの人、一人を犠牲に五人を助けたんだって。」
「五人助けたけど、一人、殺しちゃった。」
さて、話を戻そう。
ここまででわかって欲しいことがある。
「正しいは理論、正義は感情」なんだ。
逆も然り。
間違えるのは必ずしも悪いことじゃない。
ただ、悪いならば叱られ、悪くないなら理解されるべきだ。
……これが僕の考え、生き方の概要。
でもね、
感情に流されて生きていくのも、
人間らしくていいと思うよ。
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