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思いつきでシャルドネ単一の産地別の違いを体験した話


タイムマシンに乗ってワ活を振り返る2

2021年秋から2022年初春のこと

2021年の春夏でニュージーランドのソーヴィニヨンブランを比較的集中して7本試したら、共通な部分と価格帯や生産者さんによってさまざまな違いを感じて、素人なりにもかなり楽しかったのです。

ピコーん! 次はシャルドネだ

ということで、次にこれも好きな品種である「特徴がないのが特徴」と言われるシャルドネで遊ぶことにしました。すでに季節は秋から冬、しかし室内で飲むのですから気温は気にしないことにしました。

国別、生産者別で購入ベースの価格帯は税抜き2.5k〜4kくらいのイメージでした。今ならもう少し慎重なセレクトが出来ますが、当時の知識を考えればまずまず悪くなかったと思います。

イメージしたラインナップ

クレマンドブルゴーニュでオープニングの泡
ブルゴーニュ
カリフォルニア
チリ
オーストラリア
南アフリカ
シャブリ
シャンパーニュで締めの泡

特別編のシャブリのグランクリュを除くラインナップの概略はフランスでオープニングの泡で乾杯、憧れの銘醸地に寄った後に国外に出発して、飛行機で世界を巡る旅をイメージにして(フランス人じゃないしパスポートはずっと前に無くなったし、ということで国際線なんて若かりし頃しか使ってないけど)、訪問先で2本ずつ試しながら移動して最後にフランスに戻って、最後は泡で乾杯というものでした、我ながらエモい!

早速試合開始

2021年10月 カーヴ・ド・ヴィレ クレマン・ド・ブルゴーニュ シャルドネ BRUT NV(仏)

お手頃に信濃屋さんで買える、飲みやすいクレマン

★★★★ 4.0点

新しいフルートグラスを買ったので、性能を試したくて気楽に飲めそうなスパークリングを買いました。
クレマンドブルゴーニュシャルドネブリュットNV、近所のいつもの酒屋さんでセール価格で税抜き1.9k位とお財布に優しいこちら、当然シャルドネで出来てます。アルコールは12%、麦わら色に元気な泡、桃、トースト感、適切なバランスの柔らかい甘みを伴う飲み口が好感度を高めてくれます。グラスの性能もいい方に作用しているのか非常に良い印象。
個性が少ないのが個性、色々化けるシャルドネ比較の番外編、こっそりと準備していたシャルドネ飲み比べ評価シリーズのスタートとして、十分に価値ある1本かと思います。
今日は青魚とは違い、惣菜の牡蠣フライは生臭くならず適切、塩胡椒した野菜とソーセージの炒め物、弱めなチーズとも良好なペアリングです。
シャルドネの比較については賛否両論の白ワインにおける樽香についての是非と、産地の特徴を上手いこと探れないかなぁと思って収集中、これまで体験していない新しい産地にもチャレンジ予定です。NZのSBよりはターゲットを絞り難いので結果がどうなるか、自分でも全く予想がつきません20211027


2021年11月 カーヴ デ ヴィニュロン ド ビュクシー ドメーヌ デ ヴィーニュ ブルーモンタニー プルミエ クリュ2018(仏 コートシャロネーズ)

確か信濃屋(田地商店)さん直輸入だったかな? プルミエクリュなのにお手頃価格で美味しい、今も買えるなら要チェック。

★★★★ 4.0点

シャルドネシリーズ本編開始です、今回はいつもの近所の酒屋さんでブルゴーニュのコートシャロネーズ モンタニィ 1er クリュ、税抜き約2.6kとお値打ちだった時に買って、半年ほどセラーで待機させての登場です。
まるでSBかと思うような淡い透明感のある黄色、黄リンゴ、石灰岩の間を通ってきたクリアな水、そして何よりも「密ですby百合子」じゃなくてハッキリした蜜の香りがふわっと来ます。
蜜ぽさにフルーツ感が重なりつつ中庸な酸味、アルコールは13%、強い個性はありませんが食事を引き立てながら良い時間を過ごすのにちょうどいい感じ、シャルドネのワインの用途としては王道なのではないでしょうか?
樽香はどうなんでしょう、データがないのでわかりませんが、割と果実香を生かす方向で作られているように思います。
今回は塩味ベースの和風というか家庭風肉野菜炒め、弱いチーズ、冷奴など強くない味付けで料理人も失敗せずに和やかに合いました。20211103
2日目、雑過ぎな生野菜ザク切りに味噌マヨ、賞味期限間近の焼きソーセージでごめん。クォリティは維持、なかなか優秀です。


2021年11月 ジャン シャルトロン リュリー モンモラン2019 (仏 コートシャロネーズ)

こちらはカーブドリラックス(現ザセラー虎ノ門)さんでも見かけました、当時、信濃屋さんで割引されててラッキーでした。

★★★★ 4.0点

ブルゴーニュのシャルドネが続きます、オフィス街の店で同じブルゴーニュ産を買って、今回のシリーズに登場させようと思っていたのですが、近所のいつもの酒屋さんで割引で税抜き3.5kだったこちらが太い胴で保管しづらいし、とはいえ今回のシリーズに出すにはとても良さそうなので、急遽変更し開栓することにしました。
精製したリンゴジュースを明るくしたようなゴールド、黄色い熟したリンゴ、軽めな鉱物感、樽由来と思われるちょっとピリッとした雰囲気が含まれるナッティな感じと、温度によって出入りする蜂蜜感、レモンの皮の苦味の後に来る弱めな甘みと色々な表情があり楽しいです。アルコールは13%、しっかり目な太い舌触りですがバランスの良い1本です。
今日用意した傷む前になんとかしたいぞSDGs野菜と冷凍シーフードミックスの塩味ベースのイタリア風(オリーブオイルかければ略)、臭みはないけどややしっかり目なチーズ、お気楽クラッカーとは絶妙な距離感、付かず離れずのいい関係を維持して美味しくいただけました、樽香は強くないので許容範囲でしょうか、白ワインにおけるその是非はこの後に登場予定の別地域のシャルドネに委ねます。20211109


2021年11月 カレラ セントラルコースト シャルドネ2018(米 セントラルコースト)

冷えた状態だと硬くて泣かされた1本、比較的樽香も強め、Alcも高かったりで当時の自分にはコントロールが難しいと感じました。

★★★⭐︎ 3.5点

取材班はイタリア南部での休暇を終え大西洋を越え米国へ、さらに北米西海岸のカリフォルニアに到達した。(ドキュメタリー風👀)そこで出会ったのが評判のカレラセントラルコーストシャルドネ、スタンダードな1本、いつもの近所の酒屋さんで税抜き約3k弱でゲットしました。
アルコールはなんと14.2%と白ワインにしてはかなりの重量級、セラーから出して冷蔵庫で1時間くらい、いつも通り食事を用意しながら冷やします。
しっかりしたゴールドに黄色いリンゴ、開栓直後はかなり太めなアタックにビックリ、温度が上がっても南国風ではなく緑の柑橘類、トースト感、樽由来なのでしょうかアフターにバターとかオイリーな残り香、甘さが来るという予想を裏切り、かなりのハードな舌触りに戸惑いを隠せません。初日はオリーブオイルと塩胡椒味付けのシンプルな野菜サラダと焼いたソーセージなど。1番合ったのがややこってりとしたチーズ、これは飲み込んだアフターに来るオイリーな風味が適合したと思われます。この辺りがペアリングの面白さ。20211119
2日目、温度高めで開始、何だか蜜感と甘みが出て鶏肉などで良好、初日3.0も2日目は4.0で脅威の変化です。


2021年11月 オーボンクリマ シャルドネ サンタバーバラ カウンティ2019(米 セントラルコースト)

ブルゴーニュの方向性とのキャッチフレーズ、目立つエチケットから期待、こちらも信濃屋さんで割引有りで良い買い物でした。

★★★★ 4.0点

反省してます。
前回のカレラシャルドネ、冷やし過ぎで実力を削いでしまった可能性が高そうです。
カリフォルニアが続きます、ピノ・ノワールで楽しくいただけたオーボンクリマ サンタバーバラのシャルドネ、ツバキラベルがいつもの酒屋さんで税抜き2.8kとなかなかステキな割引価格でした。
アルコールは13.5%、ライトゴールドに緑の柑橘類、黄色いリンゴ、樽由来か少しピリッとした感じがありますが、SBと異なり塩分感のないサラッとした石灰岩通過の水、温度が上がると白桃感、甘みは少ないのですが甘さを感じる酸味の適切なところが、取り扱う上でカレラより神経質ではないように思います。
バター感はカレラよりかなり少なめ、今日はツナサラダ、クラッカー、しっかり目なチーズと火どころか加熱を一切しない最強手抜きな付け合わせでも楽しくいただけました。個人的には特に白ワインでの樽香はあまり得意ではないのかもしれません。20211122
2日目、食事を用意してセラーから出してすぐ温度高めはバニラ感が支配、柑橘ぽさは奥に入るもこの変化はいい感じです。葡萄が主役で樽の仕事が裏方ならアリですね。


2021年12月 エラスリス マックス リゼルヴァ シャルドネ2018(智 アコンカグア)

こちらも信濃屋さんで買っていますね、しょっちゅう通ってはお値打ち品を捜索していました。

★★★★ 4.0点

伊と北米で強いアルコールでボロボロになってブルゴーニュで一休み、シャルドネの旅の続きは一気に南下し赤道を越え南米チリに上陸、1番入手しやすい最大手のは価格帯が違い過ぎるので、今回はエラスリスの少しいいやつ、いつもの近所の酒屋さんで税抜き2.2k、通販でも送料込みで同等で買えそう、チリワインのCPの高さはやっぱり脅威的です。
スクリューキャップがニューワールド感炸裂、柔らか目な淡いゴールド、アルコールは13%、さらっとした柑橘、蜜の入ったパイン、マンゴーやパインの果肉の入った焼き菓子、酸味は刺さらず温度高めでは柔らかな甘みもあり全体的に上品な感じ、冷凍食品の小エビやイカ等のシーフードミックスと野菜の塩味炒め家庭風、オリーブオイルかければ略伊冷奴、バゲットなんかと絶妙に適合、なんともフードフレンドリーな良い1本、冬の入口になり部屋の温度もそれほど高くないので、セラーから出して冷蔵庫は短時間の冷却が適温で楽しむには良さそうです。20211204
2日目はカニシュウマイ、3日目はスープ餃子、キャベツの消費がテーマ。熟したリンゴ感追加、安価で食事の守備範囲の広い高性能、CP込み4.5に近い4.0。


2021年12月 ベティッグ ヴィーノ デ プエブロ シャルドネ2020(智 マレコバレー)

ワインマーケットパーティさんで購入、改装前当時から一押しされてました。お手頃価格で高品質、同生産者のピノノワールも良い。

★★★★ 4.0点

チリのシャルドネが続きシリーズ企画としては折り返しとなります、年末に向けて外食もありますし、この企画は一旦中休みとなる見込みです。
品揃えが豊富で見るだけでも楽しい大きなお店で税抜き2.4kで買ったこちら、ちゃんとコルク栓で開栓の儀式はやっぱりアガりますな。とてもキレイなゴールド、アルコールは安定の13%、黄色いリンゴ、洋梨、桃に少々の柑橘類、果実味を生かしたスムーズな飲み口で丁寧な作りに感心、バランスお化けと言いたくなるほどに酸味と舌触りのバランスが絶妙で美味しいです。
今日は鶏ささみカツ、フルーツトマトや色々生野菜、レンジで加熱した豆腐、チーズなどで全体的には軽い食事、酸味が中庸な白ワインには強くない味付けが相性良さげ、身体にも優しいですね。
「シャルドネが好きなんだー!」と改めて大きな声を出したい感じ、4.5以上をつけるまではいきませんがCPを考えるとかなりなハイレベル、これはイイ1本で2日目が楽しみです。20211210


2022年1月 ジョセフ クローミー ぺピック シャルドネ2019(豪 タスマニア)

カーブドリラックス(現ザセラー虎ノ門)さんで購入、店舗の一押しだった記憶、オーストラリアワインの初がこれだった事に感謝。

★★★★ 4.0点

通常モードに戻ります。シャルドネを巡る旅は南半球が続きチリから初上陸のオーストラリアへ、オフィス街のお店で税抜き2.9kで入手したぺピック シャルドネ2019 を開栓します。
ニューワールドではお馴染みのスクリューキャップ、とても淡いクリアーなイエロー、青リンゴからはじまり、グレープフルーツにマンゴー、パインなどの南国のフルーツの雰囲気、販売店のデータによるとステンレスタンクで熟成とのことで、どちらかというとNZのSBの方向性から酸味を穏やかに仕上げた感じに近く、個人的には果実味を大事にしている点が好み、生野菜、弱いチーズ、あっさり目なソーセージで軽めに合わせました。
SBほど酸味が刺さらないので青魚は厳しいと思いますが、魚介サラダ、白身魚のフライ、甲殻類、鶏肉の料理ならスムーズに味わえそう、価格面ではチリのものには負けるかも知れませんがストレートな果実味が気持ちいい1本、CP含め勢いで4.5つけようかと悩みました。20220105


2022年1月 ジャイアント ステップス シャルドネ2020(豪 ヤラバレー)

前評判とのギャップと樽香の強さに泣かされた1本、2日目はそこそこ健闘も強い酒質は苦手、価格を考えてキツめな評価としました。

★★★ 3.0点

暫定3.0(2日目で変更するかも)
1959録音のジョンコルトレーンのアルバム、ジャイアントステップスに触発されてワイナリーの名前に採用したのだそう、オフィス街のお店で税抜き3.8kで購入、そこまで気合入れてるならBGMもジャイアントステップスです。一気にウィスキーが似合う食卓に、、、
外気温が下がり加温機能がないセラーの置いてある部屋もコンプレッサーが動かない状況で冷え過ぎか? でも前回の豪ぺピックだって同じ条件、となると新樽の使用率が2割から1割という話が影響してるのかやたらと硬い。シリーズのテーマの一つ、シャルドネにおける樽香の是非はこれにて自分の中では結論が出たかも知れません。
スクリューキャップ、イエローな見た目、熟し足りない緑のリンゴ、温度が上がっても硬水の欧州のミネラル水ぽさ、アルコールは13%ですが比較的強く感じます。Vivinoの海外の方を含めた評価は悪くないですが、カレラのやつと同じく取り扱いが難しい印象、気がついたらコルトレーンの後期アバンギャルドな時代のアルバムにBGMが移ってました、葉巻まで似合いそうな苦味に満ちた夜、このまま漆黒の闇に沈んで参ります。20220110


2022年1月 ジョーダン シャルドネ2018(南 ステレンボッシュ)

ワインマーケットパーティさんで買ったはず、樽香はそこそこあるけれどバランスは良く、酒質もわかりやすい価格も手頃な良品。

★★★⭐︎ 3.5点

豪から南米経由で南アフリカへ、シャルドネの旅は続きます、あえて巷で評価が高いポールクルーバーは今回は登場させません、天邪鬼なので。
大きな店でたぶん定価で買ったこちら、税抜き約2.7kを切るくらい。スクリューキャップ、しっかり目なゴールド、アルコールは13%、緑のリンゴ、レモン、グレープフルーツ、硬いミネラル水、冷えてるとやや細身な苦味が先行して後からほのかな甘み、温度が上がるとかなり果実味が出て来てふくよかに、舌の知覚する位置に触れた多さにより甘みと苦味の感じ方のバランスが大きく変わるよう、複雑さはあまりないと思いますがとにかく扱い易いです。前のVTは樽香強めとの他の方のレビューもありますが、今回はバニラ感や強さはあまり感じないので、自分のロットがたまたまなのか気になるところです。
今日は老舗の蒲鉾屋さんのさつま揚げ、チーズで軽く、まだ外は明るいおやつ時間に罪悪感たっぷりなオトナの休日です。20220123


2022年1月 クリスタルム ジ アグネス2020(南 ウェスタンケープ)

信濃屋さん巡回中に発見し大興奮、これより先にピーターマックス ピノノワールも入手していたので、期待通りの品質に感激でした。

★★★★ 4.0点

南アフリカが続きますが、なぜか頭の中は昭和なのです。アグネスといえばハワイの妖精アグネスラム、だけどなんとなくクリスタル(ム)なこちらが謎にいつもの地域で著名な近所の酒屋さんに入荷していて、お店のスタッフさんも自分用にゲットの税抜き3.9k、開栓しながら冷凍してた肉野菜炒めや醤油を使わない冷奴、安売りクラッカー、スーパーで買える国産チーズなど合わせてみます。アルコールは13%、これめちゃくちゃエチケットのタイポグラフィがカッコいいですね、さらにどうやら生産は約1.6万本くらいでシリアル番号がふってありプレミアム感が炸裂します。
中庸なゴールド、開栓すぐの香りはビックリするくらいかすかで緑のリンゴ、ミネラル水、口に含むと蜜感が溢れて後から仄かな柑橘類、グレープフルーツの皮の苦味、Ch003で味わったブルゴーニュはリュリーの白を彷彿させる感じに上品でゴージャス、適切な樽香由来のバター感はスーパーで買えるレベルのチーズとの相性でも絶妙、小柄なボディになめらかで豊かな曲線👙、ああー果てしない〜、おじさんには夢のアグネスなのでした🌺 20220128


2022年2月 セギノ ボルデ シャブリ2019(仏 シャブリ)

カーブドリラックス(現ザセラー虎ノ門)さんで購入、いかにもなシャブリに求めるソリッド感が嬉しいボトルでした。

★★★⭐︎ 3.5点

世界を巡るシャルドネの旅は出発地のフランスに戻ってまいりました。ウチの相方もシャブリ選んでおけば間違い無いよねと申しております、そう言われたら頭は上がりませんよね☝️
ということでシャブリの関登じゃなくてセギノボルデ、オフィス街のお店で値引き無しで税抜き2.9kだったスタンダードなこちら、アンモナイトのようなエチケットが象徴するように石灰岩とかのミネラル感がテーマとなります。
アルコールは12.5%、淡い透明感のあるゴールド、レモン、緑のリンゴ、貝殻感、口に含むとハニーレモン、キリッとした柑橘類に適度な苦味、クリアーなミネラル水、返すように鼻に抜ける蜜感か嬉しいです。中肉中背な味わいは、ヴォーカリストにとって信頼のおける伴奏者のよう、エラ フィッツジェラルドの伴奏を何度も勤めたピアニストならトミー フラナガンとかギターのジョー パスみたいな感じ(なんとも狭い同意しか得られない例え)。今日のBGMはそのジョーパスやハーモニカのトゥーツ シールマンスが活躍する、エラのアントニオ カルロス ジョビン ソングブック🎼
やっぱりシャブリ選んでおけば間違い無いよね(洗脳済)20220204


2022年2月 パトリック ピウズ テロワール デクヴェルト2018(仏 シャブリ)

カーブドリラックス(現ザセラー虎ノ門)さんで購入、注目される新世代の人気生産者さんと知らず運良く出会えて良かったです。

★★★★⭐︎ 4.5点

シャブリが続きます、シャブリに求めるのは乱暴に言えばリリシズムだと思います。先のセギノボルデと一緒にオフィス街の名店で入手したこちら、蝋付のコルクがちと敷居が高いですが値引き無しで税抜き4.2k、企画を進めるにはこういう本気度も大事です。
アルコールは12.5%、明るいゴールド、白い凛とした花の感じに微かに香る蜜、リンゴ、梨、口に含むとレモン、やや苦味を伴う柑橘類の皮感と酸味に、古樽由来の微かなクリーム感やチーズぽさが絡み、シャープな酸一辺倒ではなく大人の余裕を感じる懐の深さが心地よいです。アタクシの個人的結論、アメリカ人、オーストラリア人(の一部)よシャルドネに新樽はやめてくれ。
食事は牡蠣フライ惣菜、焼いたバゲット、冷奴とか軽く。
本日のBGMはフランスにちなんでビル エヴァンス トリオ パリコンサートの第1集、晩年の最後のレギュラートリオの作品です。円熟の中に妥協を許さない芸術性が際立つライブは飲みながらでは申し訳ない感じ、かのチャールズミンガスはオレの作品は酒を飲みながら聴くなとレコードの冒頭で言ってます。
今晩は良質なシャブリと真剣に向き合っているので許してね。20220209


2022年2月 ルイ ブラン ブラン ド ブランNV(仏 シャンパーニュ)

信濃屋(田地商店)さん直輸入かな? 他の店舗では見かけないお手頃価格帯のシャンパーニュ、そこそこの品質は泡マニアでないワタクシにはちょうどいいかも。

★★★⭐︎ 3.5点

〆の泡、ブランドブランNV、シャルドネ100%なこちらはいつもの近所の酒屋さんで割引で約3kで購入したお手頃なシャンパーニュです。
アルコールは12%、柔らかいイエロー、黄色いリンゴ、梨、トースト感、酸味は中庸、ちょっとだけ時間をおいたらジワッと蜜感が出て来て今回のシャルドネシリーズで心地よいブルゴーニュやシャブリのシャルドネのアフターの蜜感に繋がりました。

シャルドネシリーズの結論に移りましょう、個人的な見解です、お前何言ってんだよはアリだと思います、好みの問題だと思いますので。

このシャルドネシリーズをやってみてアタクシの好みはクリアーになりました、カリフォルニアが得意とする新樽による樽香ゴリゴリなシャルドネは苦手であること、反するように見えますが適切なコントロールされた樽香は十分に楽しめるということです。

20220222ニャンコの日、お気に入りの猫動画を楽しみながら🐈🐈‍⬛


特別編 2021年12月 ウィリアム フェーブル シャブリ グランクリュ ブーグロ2018(仏 シャブリ)

信濃屋さんで何故か安く買えたもの、樽香あるタイプも上品でびっくりなグランクリュ体験、高いワインは美味しいの法則発動。

★★★★★ 5.0点

クリスマスプチワイン会で登場させたので時系列はずれてますがシャルドネシリーズ番外編として寝かせておいた熟成レビューを掲載。
近所のいつもの酒屋さんで大幅割引税抜き約6kで発見、シャブリのグランクリュなんて簡単に買えるもんじゃありません、深呼吸して一旦店舗の外へ、決意のもと再び入店しレジへ。
綺麗なゴールド、確かアルコールは13%、圧倒的にふくよかで滑らかな柑橘類、黄色いリンゴ、良質な天然水、厚みがあるのですが果実味どーん、石灰ガチガチでなく優しい感じ。取扱い業者さんのサイトの情報によると新樽は使わずに熟成とのこと。
口当たりはシルクやカシミアの手触りのような気持ち良さ、さりげない高級感は成り上がりでない上流社会の方が温厚な人柄で嫌味が全くない、恐れ入りましたな感じ(相方談 どんな例え?)
昨今の状況から高級な飲食店向けで捌けず値崩れしたのでしょうか、新幹線でグリーン車を予約するのもドキドキするアタクシが、運良く割引チケットでグランクラスに乗った感じ、大変貴重な体験となりました。20211225


シリーズ後の雑感

各国各地で2本づつ飲むという縛りから、しばらくはシャルドネ単一からは離れたくなりました(笑)。後から思いましたが土着品種だらけのイタリア、スペイン辺りのセレクトは当時の知識では無理だったと感じます。また、白ワインにおける樽香に対する自分の好みの方向性が定まって来たのは大変な収穫となりました。

それにしても、序盤のブルゴーニュはコートドール地域でなくコートシャロネーズ同士だし、せっかく今よりもはるかにお手頃に買えたのにもったいない、本当にタイムマシンに乗って2年前の自分の耳元で「無理してでも今買っとけ」と呟きたい。

*当初はVivinoの記事にリンクをつけていましたが、読みやすくするためにほぼ当時のままで引用しました。

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