見出し画像

アメリカからペットと里帰り


沖縄へ里帰り

アメリカに戻ってから3ヶ月近く経った11月。
久しぶりのアメリカ滞在を満喫していたものの、
愛犬と沖縄に里帰りをした。

最後にエクアドルから里帰りしたのは一年半前。
一人暮らしの母も気になるし、
車検が切れてしまった車も気になる。
実家の雑事も片付けなければいけなかったので、
なんと2ヶ月の長期里帰り。

荷造り中、スーツケースの中に自分のスペースを確保しようとする奴。萌える

アメリカ人と結婚していながらサンクスギビングも
クリスマスも家族と過ごさず里帰りすることに、
後ろめたさを感じた。

夫、寂しそうだったな〜〜。

犬と一緒に国境を越える

ワシントンDCから東京までは直行で約15時間の旅。
「なっが〜」と思ったけれど、
エクアドルからの日本への所要時間に比べたら、
直行便で帰れるなんてなんてありがたい。

エクアドルのグアヤキルからだと、
レイオーバーやLAで一泊の時間を含めると
36時間くらいかかっていたから(泣) 
(もっと効率の良いルートがあるのだろうが、
私はいつもグアヤキル→フロリダ→LA→東京コースだった)

私は愛犬をどうしても沖縄に連れて行きたかった。
理由は私の犬を愛してやまない母に会わせたかったから、
それと、お気に入りのビーチを嬉しそうに散歩する愛犬の姿を
もう一度見たかったから。

今回は要件を満たせばペットと搭乗可能なユナイテッド航空を利用。
ちなみにエクアドルからアメリカに渡る時も
アメリカン航空利用で犬とキャビン同伴可だった。
アメリカ系エアラインは、ペットの種類にもよるけど
小型犬や猫なら搭乗可能な場合が多い。
ペットと離れたくないトラベラーにはありがたい。

空港に向かう前に、獣医から処方された犬用の精神安定剤を飲ませ、
搭乗前のラウンジでは完全に寝落ちしていた愛犬。

「これは大丈夫そうだな」と思った私は
座席下の愛犬の様子をいつでも確認できるように、
キャリー上部のカバーを開けたまま搭乗し着席した。

愛犬の機内脱走&カオス

いつも飛行機がゆっくりと動き始める頃に
気分が悪くなる私は気分を落ち着かせるために
目を閉じるのが癖になっている。

その日も目を閉じつつ、
「速度上がってきたな。もうそろそろ飛ぶのかな?」って
思っていたら、後部座席の人が私の肩を叩いてきて、
「Are you with a dog? (あなた、犬連れてる?)」と聞いてきた。
「Yes(はい)」と答えると、
「I think your dog is runnig(あなたの犬、走り回ってるよ)」
と言われた。

足元のキャリーを見ると、そこに愛犬の姿はなかった。

Σ(゚д゚lll) 「ひええ〜〜」

立ち上がり、あたりを見回すと愛犬が後方に向かって
尻尾を振りながらご機嫌に歩いている。

Σ(゜Д゜;)「薬でハイになってるのか・・?」

乗務員がなんとかしてくれないかと思ってたけど、
スピードを徐々に上げている機内の全員がシートベルトを着用している。

・゚・(ノд<)・゚・ 助けてくれる人はいない。

追いかけてさらに逃げられても困るので、
仕方なくシートベルトを外し、ゆっくりと後方から愛犬に近づいた。
やがて通路側に座っていた赤ちゃん連れの女性に興味を持ったのか、
膝に前脚をかけて赤ちゃんを覗き込もうと立ち止まったところを
後ろから確保。
急いで座席に戻り、振り返って後部座席の人を見回して
「I am sorry」と口パクで謝った。

みんな笑っていた。

その後、飛行機はグングンとスピードを上げテイクオフした。

脱走後、確保されキャリーに戻された奴。


後からトイレ休憩で席をたった時には、乗客の何人かに
「君の犬可愛かったねぇ」とか
「犬を捕まえるときの君の表情がウケた」
と言われた。

ありがとう。アメリカの人たち優しい。
これが日系エアラインだったら大変だったと思う。
実際、近くに座っていた日本人のお姉さんの視線が痛かった。

多分、動き始めた飛行機の音にびっくりして目が覚めて、
キャリーから飛び出したんだと思う。

キャリーの上を開けっぱなしにしていたのは
私の不注意。本当にすみません・・・。
ずっと様子を見てるべきだった・・。

その後は快適でスムーズな旅

愛犬の脱走にひやっとしたものの、
その後再びキャリーに戻ったあとは、
大体の時間、スヤスヤと寝ていた。
乱気流になると目が覚めるのか、
キャリーを中からガリガリと引っ掻くこともあったけれど
そんな時は手を入れて撫でてあげると
おとなしくなった。

薬の効果でフライト中はこんな感じ。

エコノミークラスで席は決して広くなかったけれど
閑散期だったのか、両隣の席は空いていて
足を伸ばしたり、横になることもできたので
不思議と疲れはなかった。

羽田空港について、動物検疫を受ける頃には
薬も切れはじめ、起きている時間が長くなって、
時折キャリーから顔を出してあたりを見回していた。

羽田から沖縄までは国内線利用のため
ペットは一緒に搭乗できない。
JALからケージをレンタルして
貨物扱いで愛犬をカウンターで預けることになる。

不安そうに目を大きく見開いたまま私を見つめる
愛犬をカウンターに預ける。

心配だったけれど、無事に那覇空港につき
私が迎えに行くと元気にケージから飛び出して、
尻尾を振って飛びついてきた。

犬の適用力ってすごい

最終便で沖縄に着いたのは夜の10時過ぎ。
タクシー待ちの列が結構長くて、待ち時間が結構あった。
ようやく実家に着いたのは11時過ぎ。

家に入るなり、母は私より犬を大歓迎。
犬も3年半余りぶりの実家と母を覚えていたのか
走り回り、母にお腹を見せながらゴロゴロしていた。

実家に着く頃には流石に疲れて、
シャワーを浴びて眠りたかったけど
すっかり薬の効果がなくなった愛犬は興奮しきり。
餌を食べ、部屋の中の匂いを入念にかぎまわり
私と母が床に入っても、
「ママとねるべきか、久しぶりのおばあちゃんと寝るべきか
決められない・・・。」というような感じで、
しばらく2人の寝床を行ったり来たりしていた。

その後、数日間、時差ぼけだった私とは正反対に
翌日から愛犬は朝起きたらまず各部屋を
パトロールし、バルコニーの植木の匂いを嗅ぎ
居心地のいい場所を確保して
そこでご飯か散歩の時間まで寝て、
気が向いたらおもちゃを取り出してきて
遊びをねだるというルーティンをあっさりと
確立した。

エクアドルに連れて行った時もそうだったけど
小さいながらも犬の適応力には本当に感心する。

日本に犬と入国するための準備や、
飛行機に乗る手続きも神経を使ったけれど
いつも通りご機嫌の愛犬と嬉しそうな母を見て
「愛犬と帰って来れて良かったな」と思った。




この記事が参加している募集

ペットとの暮らし

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?