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年の差が20歳で結婚生活20年になるといろいろありますので少しずつお話⑤

っ医師の紹介状を持った私が向かったのは「心身クリニック」でした。そこの医師に私は私自身について驚くべきことを伝えられます。私は病気でした。

今回もほとんど実話ですが、内容的には前回よりもさらに重く感じる方もいるかもしれません。また反対に興味のある方もいるかもしれません。
どちらにしても、語れば滑稽なところもありますが、私本人にとってはとても切実な話題で、個人情報にもなりますので、有料記事ということにさせていただきます。

医者から告げられた病名は「うつ病」でした。医学の発展は日進月歩で、この記事を書くにあたって調べてみましたが、私が診断された20年前よりも、いろいろと詳しくなっているように感じました。ということは、ここで紹介することは、「うつ病」とひとくくりにできるものだけではないと思われるところもあります。

さらには、「うつ病」と「非定型うつ病」や「精神療法」「認知行動療法」などと、当時には言葉として説明されずに、私の性格や行動や考え方に対して具体的な診察と治療が行われたらしいと、今になってわかります。
そのようなことですので、あくまでも私の場合の一例として、お読みくださることをお願いいたします。


初診で「うつ病」

紹介された病院

医師に紹介された病院は私の実家に近いところにあるようでした。
電話をすると「初診の方は3カ月から5カ月ほど先になります」と言われました。それでいったんはあきらめかけたのですが、とりあえず「病院からの紹介状をもらっています」と伝えました。
「お待ちください。先生におうかがいしてきます」
20年前のことです。心身クリニックというより、当時は精神病院などとも言っていたように思いますが、これほど患者が集まるものなのかと驚きました。
「先生が来てくださいと言っています」
と声がして、3日ほどあとの日時を指定されました。紹介状のあるなしでこれほど変わるものかと、再度、驚きました。紹介してくれた病院名や担当医のことを言った記憶はありません。私が緊張していたのもあったでしょう。

当時の私は大学附属小学校の教諭でした。大学の附属機関である小学校の事務室は、大学の事務担当の配置換えの対象になるようで、ときおり人が入れ替わります。
私は公立学校時代から、用務員さんや事務員さんと仲良くすることが常でしたので、家族旅行など行くと、同僚には買わなくても、用務員さんや数名いる附属小の事務の方々にもわたるように、必ずお土産を買ってきていました。まあ、それほど、あれこれとお世話になることも多かったということでもあります。

ちょうどそのころ、大柄の男性の事務の方が小学校に配置転換されていました。前まで附属病院にいたとのことで、お医者さんや病院のことはいろいろと詳しいのです。おかげで、息子が生まれたときや病気や怪我をしたとき、私自身が病院へ行かねばならないときや不調になって病院へ行ってきたときのことなど、あれこれ話題にすると、必ずいろんな情報を下さいます。

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