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WWDJAPAN アフターインタビュー【アーティスト神楽岡久美さん】#雨の止まない世界

ファッション業界専門誌「WWDJAPAN」とコラボレーション。24年1月8日発売号「FUTURE FASHION. 起こるかもしれない未来のファッション」にて「雨の止まない世界」「空中で暮らす世界」「月を行き来する世界」「菌類に覆われた世界」「仮想空間で生きる世界」FFEの5つのテーマでファッション業界 x 異業種でディスカッション。想像力を駆使して、5つの未来のファッションを予想・想像・妄想しています。
ここでは「雨の止まない世界」の対談に参加してくださったアーティストの神楽岡久美さんに感想をお伺いしていきます。

and wanderデザイナー池内啓太さん x アーティスト 神楽岡久美さんのWWD座談会はこちらから

アーティスト 神楽岡久美さん
医療職の両親の元に生まれ、身体に興味を持ち、ファッションや玩具など身体と密なコミュニケーションツールにまつわるデザインをバックグラウンドにもつ。「身体とは感覚を持って外界と対話するためのツールである」をステートメントに2015年に制作活動を開始。
【画像の作品】Title : Face Cage. Year : 2021 Medium : Mixed media Photo : Yume Takakura
©2024 KUMI KAGURAOKA. All rights reserved
地球温暖化と身体フォルムに関するドローイング
©2024 KUMI KAGURAOKA. All rights reserved
Title : Study of Metamorphose. [About human evolution and future global environment. 01]
Year : 2022

①異業種対談ありがとうございました。感想を教えてください。

時代の流れや現代人の価値観を把握しながらも信念を持って作り続けているデザイナーさんのお話は畑は違うかもしれませんが、共感する点がありました。

②対談のお相手であるand wanderデザイナーの池内啓太さんから受けた刺激などはありますか。

私は普段雨の日には「ファイナル ホーム」を着ているという話をしたのですが、池内さんの“「体と建物の間のもの」を発想する”というお話しの背景に、雨への対策だけでなくそれによって予測される危機がありました。まさにその先の未来へと派生していくような展開を垣間見たように思いましたし、現代の服を作り続けてきたデザイナーこその視点にはリアリティがあり強く印象に残っています。

③ 「雨の止まない世界」がきたときに期待する世界はどんな世界ですか。

「雨の止まない世界」では雨による土砂崩れや河川の氾濫などの危機から生活や命を守る工夫や設備がある未来を想像したいと思いました。
また、雨は水が天地を循環することによって生まれるものです。そこから派生した水神としての龍など、新たな神話や伝説の生物が未来の人々のイマジネーションによって生まれるのではないかなとも思いました。

④ 神楽岡さんが「FUTURE FASHION AWARD」に応募するならどんなファッションを企画しますか。

池内さんのお話の中に“空調服”というのがありました。そのギミックを生かす事で体温調整は勿論、身体のボリュームやフォルムを調整したり、飛行可能なものが生まれそうだという想像をしました。

⑤ 環境変化が激しい世の中で次世代のファッションデザイナーに求める素質や期待することはありますか。

ファッションに限ったことではないのですが、非日常的、もしくは賛否両論で新たな価値となり得るクリエイションやアイディアで時代は作られてきたように思います。新しいことにチャレンジしていくパイオニア的デザイナーやクリエイターの存在はわたしたちの未来においても重要だと思うのです。

神楽岡さん、ありがとうございました!人類誕生から現在までの「美的価値」の変遷を研究することで、ある意味、「もしもの未来」を問い続ける先進的な活動をされる彼女には、少し先の、今欲しいと思われるお洋服を考える池内デザイナーの着眼点は新鮮に映ったかもしれないですね。
他のもしもの未来テーマの異業種対談もとても面白い記事となっています。WWDJAPANの記事をまだ読んでいない方や興味ある方はぜひご覧ください。


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