ライトノベル第二章三話【過去の自分と同じ境遇の男】
ロビーに出ると受付にいる相楽さんと目が合う。
「気が合ってるようじゃないか。」
今では相楽さんも奏に対し、馴染みのように接している。
「どうだかな・・・。」
「口で言っているほど、不満ってトーンでもないみたいだが?」
「ああ。悪くないって程度だ。」
「素直になれよ、詩音。それはそうと、ほかのメンバーはどんな感じだ? 問い合わせはそれなりにあるんだろう?」
「ああ。けれど・・・。」
「ライブの度にサポートメンバーを入れ替える苦労がそろそろ身にしみてくる頃って感じだな。」
「