ライトノベル第四章五話【三人の帰路】
三人だけで帰るのは初めてのことかもしれない。今の四人になってからは、なにかと四人で行動することが増えていた。その状態が当たり前だと思っていた美琴は何度も後ろを振り返っては「詩音さん、大丈夫でしょうか?」と気にかけていた。
俺、ギターの奏としては、詩音と一番長い付き合いだからこそ、心を鬼にしなくてはいけない時期だと心に決めた。
「こればかりはな・・・。」
律は続けて
「バンドやろうぜって集まったわけじゃないからな。いつかは詩音自身が向き合わなくてはいけないことだ。」
と