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グラウン作曲ビオラ・ダ・ガンバ協奏曲ツィクルスを目指して

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死ぬまでに一度は全曲実演を聴いてみたいなあ。 2021年は、没250年 the 250th anniversary of death グラウンとプレクラシック周辺
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2021年4月の記事一覧

パンク・レコードのジャケット

ジークフリート・パンクのジャケットを見つけました。6弦なのですが、録音に使用されたものだとすれば、これがホフマン製作の楽器だと思います。

パンクといえば、わたしにはCPEのソナタ集です。パンク以前にCPEバッハのソナタを録音している例は、どうも聴きあたりませんな。それとホフマン製の楽器はバッハも所蔵していた?のではなかったかしら。

1984年ライプツィヒ・パウル・ゲルハルト教会スタジオ(Stu

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「前古典派」の時代の出来事とナルディーニ

この時代に生まれた作曲家たちが「前古典派」( プレクラシック )にあたるそうですが、年表にしてみるとバロック音楽の時代の出来事が多い。ピアノを関ヶ原にしているのも興味深いです。グルックのオペラ改革が次の節目の様子。この間にバロックとも古典とも違うギャラントでロココでビルトーゾな音楽が生まれたようです。

(1700頃)クリストーフォリがピアノ・フォルテを発明
(1701)●プロイセン王国成立
(1

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W.F.バッハのチェンバロ協奏曲 2015年11月

このカテゴリーの醍醐味のひとつは、きっと「ひとつの独奏楽器のための(管)弦楽伴奏つき協奏曲」というものです。グラウンのギャラントでブリリアントなグランドスタイルのコンチェルトが始まりでしたので。

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チェンバロを独奏楽器とする協奏曲という分野については、ほぼ父バッハに始まり、ドイツ圏でよく作曲され、モーツァルトあたりを最後にその役回りをピアノ

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コラージュ、C.P.E.バッハ 2016年5月

CPEを聴くなら、きっとヘンスラーのシリーズがよいかしら。
昔ミュンヒンガーが率いたシュトゥットガルト室内のハンブルク・シンフォニー。リシェのピアノ協奏曲など。最初に買ったCPEは、なんとLPでコープマンのチェンバロ協奏曲でした。組合わせられた四重奏(チェンバロ、フルート、ビオラ、チェロのための)がイマイチ退屈でした。協奏曲もフルート版チェロ版があり、安っぽく感じました。
個人的にCPEのもっとも

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圧巻驚倒のアリア

やはりきちっとした歌手しかグラウンのオペラアリアは採りあげていません。古くはソプラノはサザランドあたり、アルトはコバルスキあたり。サザランドの参加した「モンテズマ」のハイライトが1966年ボニング指揮。全曲はゴリツキが1991年。このときのソプラノ、エンカルナシオン・バスケスは、以前黒沼ユリ子さんが帯同されてました。
フリードリヒ大王治下のベルリンシュターツオパーの杮落し「クレオパトラとチェーザレ

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Johan van Veenの今月の一枚「フリッチュのレーデンブルク・コレクションによるガンバ協奏曲」2017年11月

届きました。なぜかこのディスクはMP3版がありません。
モーツァルトのクラリネット協奏曲でシュタドラーが使用したバセットクラの特定の決め手、現在ラトビアのリガに残っていた資料によります。ウイーンでできた曲の演奏家がどのくらい地方巡業しているか、そもそもリガは「地方」という僻地だったのか、渦巻き状に中心から離れていく現象を考えると、イラスト入りの演奏会プログラムというお宝はやはり遠くにあるのですね。

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エバの末裔たち、プファイファーのガンバ協奏曲

もしかするとプファイファーの同曲は録音も多くなく、動画も初物かも。フクロウのタトゥーのあるガンバ奏者。経歴を見て思いましたが、勉強もたくさんしないといけません。ガンバはチェロではなく、ガンバの音でなくては----そうした使い分けがどうなっていくのか楽しみに。

古楽の音楽祭などはポーランドやロシアに広がっています。このプファイファーは、モスクワのトレチャコフ美術館の展示室のひとつブルーベル・ホール

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似たものブログの愉しみ

ヴィオラの名曲100 (69) ヨハン・ゴットリープ・グラウン:ヴィオラ協奏曲

コロル(Vn.Va)モダンタイムス1800のCDに収録された協奏曲の紹介です。

わたしなどよりはるかに音楽と語学に詳しそうな人のブログです。
exciteブログのヘッダに「似ているブログ」というボタンがあるのですが、押すたびに選択規準がさっぱりわからなくなります。このブログをわたしが「似ている」というのは甚だ失礼な

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吉田秀和「名曲300選」の評価



吉田先生の名著は音楽史全般を視野にしていますから、マイナーどころはほぼ一蹴されています。いくつか気になったところのマーカーハイライト。
この本の特徴のひとつ。吉田先生自身が楽譜と実演の評論世界から距離をおいて、読者と一緒に「レコードで聴く」とは何かを考えています。

まず「イタリアとフランスのバロック」の章。

----レコードがLPに替わって以来のレパートリーで、一番大きく変わったものの一つ

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2019年のグラウン作曲カンタータ集

グラウン「アポロとダフネ」を含むカンタータ集。
1曲は「JG?」というもの。
ハナ・モリソンのサイトで試聴できました。
大規模なオペラやオラトリオはCHグラウン作が多く、主に協奏曲含めた器楽がJGグラウン作が多い傾向。
兄弟の作曲を厳密に分ける意味があるかどうか「?」です。CHのオペラ全曲は実は通して聴いたことはありません。手を伸ばしてみます。「モンテスマ」とか「クレオパトラ」とか。

流行のイタ

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J・G・グラウン作曲ビオラ・ダ・ガンバ独奏のための協奏曲イ短調GraunWV A:XIII:14 録音3例目

よおく検索してみたら、イ短調協奏曲の楽譜が。2008年刊ビットリオ・ギエルミとコンタディンのエディションとなっています。バイオリンとビオラ(またはガンバ)のためのハ短調(Concerto in do minore GraunWV A -XIII -3)、イ長調(Concerto in la maggiore GraunWV A -XIII -11)も出ています。より演奏会にかけやすくなった、かも。

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