コラージュ、C.P.E.バッハ 2016年5月

CPEを聴くなら、きっとヘンスラーのシリーズがよいかしら。
昔ミュンヒンガーが率いたシュトゥットガルト室内のハンブルク・シンフォニー。リシェのピアノ協奏曲など。最初に買ったCPEは、なんとLPでコープマンのチェンバロ協奏曲でした。組合わせられた四重奏(チェンバロ、フルート、ビオラ、チェロのための)がイマイチ退屈でした。協奏曲もフルート版チェロ版があり、安っぽく感じました。
個人的にCPEのもっとも美しい(そして切ない)と感じる曲は、オーボエ・ソナタとガンバ・ソナタです。(そういえば、イ短調のビュルテンベルクソナタはロンドンバロックのガンバ・ソナタ集に組み合わせられていたのでした。リチャード・エガーのチェンバロで) ビュルテンベルクはたくさん録音があります。いざモダンピアノがいいなあ、と思うと選択肢は少なくなりますが。普通の2段鍵盤のチェンバロもよいと。クラビコードだタンジェントピアノだという向きもありますが、今はそぐわないと聴こえます。
CPEのソナタは3楽章が多く、しかしいわゆる「急緩急」というのとは少し違っていて、テンポ設定が奏者で大分違います。オーボエ・ソナタはホリガーが2、3回録音していますが、印象がかなり変わります。
父バッハが残さなかったチェロ協奏曲も、肝心のチェロ版でピンとくる演奏はなく、アッツォリーニのモダンのバスン編曲版が圧倒的です。美しく切なく、緊張感があり、ビルトーゾです。

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