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ワークマン式「しない経営」(1)

ハイバウンスやドリブンソールなど、最近、ワークマンのシューズには何かとお世話になっている。前から書いているが、1,900円であのクオリティは恐るべし。なので、どんな経営をしているのだろうというのは、前々から興味があった。ワークマンの専務である土屋哲雄さんが本を出しているというので、それは読まないわけにはいかないと思い、手にしてみた。

元々、職人用の作業服の小売店であった同社は、最近、ワークマンプラスなど、一般の人にも馴染みやすいような商品の売り方をしている。機能性が高く、かつ、安価で商品を提供できるのは同社の強みであったが、それを周知する方法は持ち合わせていなかった。

市場を色々と分析してみると、低価格なアウトドア市場という、とんでもないブルーオーシャンが見つかったのである。その市場を見つけるために、様々な分析をしたのだという。本に載っているのは結果的に見つけたもの(=成功例)であるが、それまでに本には載っていないたくさん試行錯誤があったのだと考えられる。

自分が使用しているスポーツのカテゴリーも「Find Out」というワークマンのプライベートブランド(PB)であるが、その誕生もお客さんの声からだったという。自分たちの商品(ワークマンは商品ではなく「製品」と言い切る)の使い方を知っているのは、自社の人間ではなくお客さんのほうだ――。そう言い切ってしまう、ある意味謙虚な経営者でいることが、この会社の強みなのではないか?とさえ思う。

様々なPBがうまくいっているのは、アンバサダーと呼ばれるような広告塔やワークマンプラスのような新しい見せ方の店舗の存在は大きい。ただ、上述したように、それも自社製品がどこよりも良いものをどこよりも安く作れるというたしかに技術力があってのこと。やはり、まずは中身なのだ。その強みがあったからこそ、ワークマンの今の躍進がある。

本の内容は今日はあまり書けなかったので、この本の感想文は、次回へと続くことにする。

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