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【処世術】バケモノ科学の時代がもう来るぞ

十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。

アーサー・C・クラーク(1917~2008)

まえがき

"AIに仕事を取られる"と言う言葉が一人歩きしている割に人々は楽観的だ。

なんで取られるのか?が抜け落ちているから、なにが取られるのかもわからず、どうしたらいいのかもわからない。

そして何より、"まだまだ先の話"と思っていないだろうか?

おそらく日本人は長らく続く安定した低迷経済によって、急速に悪化する経済が想像できずにいる。

正常性バイアスってやつだ。

だから世の中の人達はAIに仕事を取られる時代が、"じわじわくる想定"をしているのだろう。

しかしこの変化は今でこそじわじわだが、おそらく切り替わる時は一瞬だ。

明日から全世界で仕事がないくらいの一瞬。

今日はその理由を話していこうと思う。
なお、全体のイメージを掴んでもらうために、語弊を含みに含んだ表現をする。

量子コンピュータは現代の1億倍速いパソコンだ。とりあえず今はこの解釈でいい。

これだけでも、興味深い考察ができる。

1億という数字を、時間にしてみよう。
1億秒。
これは3年2ヶ月だ。
つまり3年2ヶ月かかるはずの計算は1秒で終わるという事だ。

人間の人生感に落とすためにちょっと単位を変えると、317年かかる計算が3分20秒で終わるという事だ。

人間が20歳から70歳まで50年間働くとした時、6世代分以上の仕事がカップラーメンを作る間に終わるのだ。

そしてこの"計算"という言葉を、これまた過小評価している人が多い

YouTubeの内部で動いているものは、計算だけだ。

利便性の部分だけ享受していると、このことには全く気づかないが、車や飛行機を動かすコンピュータも、銀行のセキュリティシステムも、開発に使うCADも、行きつくところ計算しかしていないのだ。

人間には感知できない、魔法の様な速度で行われる膨大な量の計算は、エンタメにまで化ける。

現在の一般向けコンピュータの技術でこれができるのに、この計算速度が1億倍になったなら?

科学の進歩とは末恐ろしい。

なんでAIに仕事を取られるのかの本質はわかっただろう。
しかしこれは仕事の話だけではない


人間の温もりは実装される

機械化や電子化は、アンチから何十年も同じことを言われてきている。

温かみがない、人間味がない。
人にしかできないことがある。と。

それはこれまでも今後も一部正しい。
ただし、一部だ

現段階で人間の温もりを感じられなかったとしても、確実に実装され確実に需要を得る温もりサービスが、まもなく実装可能になる。

本物と全く見分けのつかない人間が、本物と聞き分けのつかない声でリアルタイムにあなたと会話する映像の作成だ。

既に亡くなっている、あなたの大切な人とのコミュニケーションなどは、一部からの倫理的反発を受けながらも確実に需要を得る。

これはどんな倫理的正義を掲げようが資本主義の力によって叩き潰されるから間違いない。

考え方を変えれば、独り身の人にとっては大きな心の救いになるという大義もある。

そうでない人にとっても、あなたの性格を完全に分析し完全にパーソナライズされた、承認欲求を埋める最高のパートナーとして君臨する。
これをバーチャルヒューマンと呼ぶ。

もちろん見た目も声も仕草もあなたの思いのままだ。
2次元ぽさも出せるし、完全な実写もいける。

この先に待つのは、現実の人間に対する絶望だ。
バーチャルヒューマンが完全に欲しい回答をくれるのに、生身の人間はそれをしてくれない。

相対的に人間に対する期待はうすれ、バーチャルヒューマンに取って代わられる。

これができるかできないかは全て"データ量"と"計算量"に依存しているから、計算を爆速化できる量子コンピュータが完成した瞬間に世界が一変すると言っているのだ。

ちなみに、量子コンピュータ技術がまだ先まで完成しないとしても、現在のchat-GPT4oは既に近いものを実現しているから全く安心はできない。


人間の変化と、どう生きるか

SNSの普及により、この15年で人類はわがままになった。
これは間違いない。

ここで完璧なバーチャルヒューマンが登場することは、これにとどめを指す。

既に承認欲求モンスターと化した現代人は、良識でこれを克服できない

より価値観の近い小集団でしかまともな意思疎通をはかれなくなり、その単位で異端児排除されるから、分断は進む。

高齢者やデジタルの進化に疎い人から見れば、なにが起きてるのかすら理解できないうちに周りの人間たちが変わっていく。

やもすると民主主義国の団結が薄れ大きく衰退し、強権主義国が相対的に力を持つこともあり得る。

これらは残念ながら既定路線だと思う。

教育をほどこし理性による感情制御の重要性を説いたところで、本能に抗うことは簡単ではないから個々を抑えることは無理だ。

周りを抑えることは無理ならば、自分が変わるしかない

つまり、地獄なら地獄に順応したやつだけが次の時代を生きる弱肉強食時代の再来だ。

自身の人間性を高めることぐらいしかアクションプランの思いつかない現代の問題は、既存の主義思想や法体制ではもう乗り切れないのではないだろうか。

Rethink MAACo

いつか誰かのためになる。 そんな好循環を夢見て活動しています。 お力添えをよろしくお願いしますm(_ _)m