#7-人生100年時代におけるシニア社員のための実践的なキャリアデザイン術

第3回:シニアに対する今後のキャリアデザイン研修を考える(その3)

人生100年時代のキャリア支援研修コンセプト

従来シニアに対して会社が実施するセカンドキャリア研修は、60歳(あるいは65歳)までの職業人生を前提として、今いる会社の中で自分の居場所を見つけることがメインテーマとした研修となっていました(裏では “たそがれ研修” とも呼ばれてきました)

また、併せて余生としての定年後のためのマネープランや老後生活などハッピーリタイヤメントのアドバイスをするのが一般的でした。

これからはシニア層への研修も “たそがれない研修” にしていく必要があります。

一企業内のキャリアだけではなく、例えば80歳までの自分自身の将来戦略とセカンドライフへのソフトランディング戦略を考えるような研修です。

入社してから30年が経過した50代のシニア社員の将来キャリアに関する思いは各自異なります。順調に出世を重ねてきたシニア社員もいれば昇進昇格ができなかった社員もいます。家族の介護問題を抱えたシニアもいます。

こうした多様な属性を持つシニアに対して会社が設定した統一的なゴールを目指してのモチベーションアップ策は絵に描いた餅になります。

人生100年時代のキャリアの開発は、
① 「目に見えない報酬」「今の仕事の価値」に関する気づきの機会を設定する
② その上で企業が積極的に「目に見えない報酬」の機会を提供する(社内研修に限らず、社外研修、異業種交流、学会、OB会など)
③ 人生100年時代のセカンドキャリア実現を目指して、6ゲン主義(現場・現物・現実+原理・原則・原点)を意識して自ら作成したキャリアデザインマップを実行する

ことで「働けるうちは働くセカンドキャリアの実現」を支援する方向です。

自分が設定したキャリアの目標から今を俯瞰することにより、現在の業務の意味、重要性を再認識すし、現在の業務へのモチベーション、取り組み意欲向上につなげていきます。

次回からは、「シニア向けキャリアデザイン研修コンテンツ」というテーマで、もう少し具体的にシニア層に対するキャリア研修について考えてみたいと思います。




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