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見せてもらおうか、新NISAのオールカントリーの性能とやらを


に、入金力が、ち、違いすぎる

 今年からNISAが本家ISA並みに拡充された、新しい制度となったことで、オルカン、S&P 500論争と並び、年初一括投資、積立投資論争が勃発してから早くも半年が経過しようとしている。

 ちなみに、私のパッシブ運用のスタンスとしては、オルカン×一括投資であり、理由としては、信託報酬が安く、アメ株よりも地域分散が効いていて、非裁量取引としての性質にマッチしていること。

 また、株価は短期的には乱高下するが、長期では経済成長と共に、右肩上がりで上昇する前提が崩れないことを信じて投資するのなら、一括投資で運用期間を長く取ったほうが、長期投資の期待値としては高くなり合理的だ。

 とはいえ、せっかく「つみたて投資枠」と「成長投資枠」とに分けられている点や、クレカ積立でポイント稼ぎができるため、年初に成長投資枠の240万円を一括で使い果たし、つみたて投資枠はクレカ積立を利用しながら、毎月10万円ずつ使用して、パフォーマンスを比べる戦略を採用した。

半年経過時点では、一括投資のパフォーマンスが高い

 画像を見ればお分かり頂けると思うが、今のところ、上昇相場に乗れていることから、運用期間を長く取る一括投資の戦略が、ドンピシャにハマっているため、パフォーマンスも一括投資した成長投資枠の方が高い。

 後悔があるとすれば、NISAの金融機関変更手続きが年初の取引開始に間に合わず、数営業日分のパフォーマンスを取りこぼしていることくらいだろう。

 とはいえ、そもそも一括投資が経済的には合理的だったとしても、投資=ギャンブルの先入観が根強いパンピーからすれば、非課税枠を一気に埋めたいがために、年初に240万円を拵えるだけの資産を有している時点で、株クラ怖Eの域を出ない。

 金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査」の統計データを見る限り、同世代である20代の、金融資産保有額の中央値が9万円(令和5年)と出ており、例年10万円前後で推移している。

 このことからも、月に数万円のクレカ積立ができているだけでも、20代の上位10%(2022年時点開設率14%×積立投資実施率73.4%≒10%)に相当する金融リテラシーを有していると言っても過言ではなく、既に取り組んでいる読者の方は、その調子で自信を持って継続するのみである。

最初は誰もが投資初心者

 私も今でこそ、錬金術の如く240万円ものキャッシュを、容易に拵えることができるような状態になっているが、身体が壊れてドロップアウトする前までは、何の変哲もない鉄道員で、最初は手取り13万円スタート。

 最後の方は手取り20万円を超える月もあったが、基本的に生活残業クソ食らえマンだったため、鉄道員人生全体で俯瞰したら、手取り20万円未満の月が圧倒的に多い。なお、身体いたわり運転にも関わらず、真っ先に壊れた模様。

 そんな出自のため、年収300万円前後の薄給で、出費を切り詰めて1年で100万円貯める大変さも理解しているし、老後資金不足問題を気にしなくて良い規模で蓄財した今でも、節約精神が染み付いている。

 衣類は物持ちの良いアウトドアウェアを、シーズンが過ぎて古着屋で供給過剰となる時期に買い叩くし、肌着のような新品だとしても、MUJIカードで年3回錬金される500ポイントや、株主優待を充てがう。

 食事も自炊がデフォ、外食(と言ってもサ○ゼリヤやジ○イフル率が高いが…)は誰かと一緒の時に留めて、自分一人で手を抜きたい時はスーパーで魔法のシールが貼られた弁当や惣菜。

 住環境も家賃を上げたところで、隣人ガチャを外す確率が下げられるだけで、ハズレないという保証がない性質上、ハズレのリスクを承知の上で、家賃を下げた方がコストは確実に抑えられることから、上京したての47,000円をピークに、減少の一途を辿っている。

 電気やスマホなどの生活インフラも、自分の使い方で、どの会社のどのプランが最も安くなるのか比較するし、民間保険は車もなければ、独り身のため、火災保険のみと必要最低限。

 それも、不動産屋が紹介するボッタクリ保険ではなく、ネットで契約できる「お部屋を借りるときの保険」。これは、仲介手数料1ヶ月をダシに交渉すれば、容易に変更できる。

 こうして手取り13万円のおまえが終わっているwww単身者でも、生活費を家賃込みで8万円以下に抑え、毎月5万円は貯蓄に回せる環境を構築。

 人並み以下の所得にも関わらず、人並み以上の入金力と、継続して運用し続けるスキル。思惑と異なる値動きをした都度、経済の仕組みを理解するよう学び、そこで得た知見を今後の運用に活かそうとする習慣が合わさったことで、数年掛かりの時を経て、年初にササっと240万円を捻り出せる資産規模に至った。

 飛躍し過ぎて意味が分からないと思うことだろう。大事なのは、最初は誰もが投資初心者であり、月数万円の積立投資では、経済的に豊かになる実感が得られない点だ。

 しかし、愚直にそれらを継続することで、最初の1年目は捻出するのさえ苦労した100万円が、徐々に300万円、500万円と膨らんでいき、1,000万円が見えてくる頃には、同じ100万円を増やす行為が、0→100万円の時よりも複利効果で容易となっていることを実感する筈だ。

 富が富を生む、資本主義社会の軌道に乗った実感が得られるまでの道のりは険しく、多くの投機家は時にリスクを見誤って大損しては、めげて退場してしまう。

 だからこそ、目先のパフォーマンスの高さ以上に、自分のペースを乱さないことの方が何より重要で、そのためには、自身の性格やリスク許容度に見合った、無理なく継続できる運用手法という名の、最適解を見つける必要がある。

 これがいわゆる投資哲学であり、一朝一夕にして築かれる類のものではないが、一度、確固たる軸を築けば、どれほど経済的には合理的な手法よりも、継続することの複利効果が上回り、高いパフォーマンスを発揮できるだろう。


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