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宅建試験の振り返り

こんにちは。AZPです。

もう今年も終わりでようやく振り返ろう、ということで、初めて受けた宅建試験のことを書いてみようかと。おかげさまで勉強が忙しく、受験生の間は書こうと思っていたことも十分にnoteに書けませんでした。せっかくですから、宅建を受けた感想とか、どういうことをしたのかをまとめておきたいと思います。

ぶっちゃけ、合格はしたものの、試験が終わったときは絶対に落ちたと思いました。後述するように、おそらく大半の方に比べれば試験慣れは相当にしていると思いますが、各予備校の先生方が言うように、取っ付きにくい難問は正直多かったと思います。ただそれでも合格点は普通の点数なので、巷間で言われるように受験生(合格者)の層が変わってきている、ということなのかもしれません。

たとえ合格者の層が変わったとしても、合格の秘訣は予備校の先生方が言うことが基本的に全てだな、と思います。あれだけの難易度ですら、あの合格点なので、受験者のレベル向上もさることながら、とれる問題を如何に落とさないかを重視して、基本に重点を置いた学習法を推奨している予備校には好感を持ちました。

では、行ってみましょう。

受験者層


宅建の資格の情報を収集していてよくわからなかったのは、どういう受験者がどういう学習をしているのか、ということです。不動産屋さんは受験者が多いことは想像に難くないですし、職場の後輩は就活対策で取得したといっていました。また、ネット上でもよくある「独学●時間で受かった」とかいう情報は審議も含めよくわかりません。このnoteでは特定されない範囲で、書けることは書きたいと思います。

ということでまずは受験者の基本スペックです。まあ、おそらくほとんどの方には参考にならないくらい有利だ、と思われるような気はしますが、似たような境遇の方は宅建への距離がわかるかな、と思いますので、敢えて書きます。

学歴:世間的には高学歴と言われる部類です
職業:金融系の業界に勤務しています(ゆえに民法は比較的得意ですが、宅建業法は素人です。)
学習:今年、TACの総合本科生Sを受講しました
経験:意外と重要なのは経験値。私はマンションの売却、自宅土地の購入を経験していたので、売買の重要事項説明や37条書面は多少勘所がありました。

学習法


教材はTACの総合本科生Sのみです。

基本的にはTACの指示通りですが、ミニテストはやりませんでした。講義を聞く→トレーニングを解く、というスタイルです。このスタイルは9月まで続けていました。が、当然仕事も家事も忙しく、ペースは上がらず、9月になっても1か月程度、授業の受講は遅れていました。従い、後述の通り直前答練→全国模試、という流れではなく、全国模試(で最初の全体像を知って)→直前答練(で現実の厳しさを知る)という流れです。とはいえ、TACの答練の提出状況を見る限り、多くの受講生は直前答練4までたどり着いていない様子でした。要するに、最後までちゃんとやりきることのできる受講生は多くはない、ということです。

個人的には共働き子持ちというハンディキャップがあり、週に2回講義を受け、翌日はトレーニングを解く、という流れで週8時間程度の勉強量でした。2月くらいからやっているので、9か月ですから、ざっとこれだけで300時間くらいは学習したことになると思います。まあ、頭が悪いので●時間で合格!と胸は張れませんな。

直前期

直前期でも受講が間に合っていなかったので、TACの講義を中心としたスタイルを続けていました。9月25日にようやく自宅でTACの模試を受験しました。そこから、ようやく講義が追い付いて、直前答練を解き始めました。本邦初公開、得点の推移は以下のような感じです。

よくここまで追い込んだな……

総じて言いますと、TAC全国模試を受けてB判定(大学受験の判定と違ってB判定ってどういう意味なのかよくわかりません)、そのあと弱点がみえてきたので直前答練は力試しという位置づけで、重点的に弱点補強をしました。具体的に言いますと、これもTACでよく言われていることですが、トレーニングの解きなおしです。宅建業法・法令上の制限・その他関連知識は2周目、苦手分野に関してはスマートトレーニングを活用して3回目をやりました。民法等についても苦手な借地借家法や時効・相続といった項目を中心にスマートトレーニングで解きなおしをしました。

点数的には散々ですが、TACの直前答練は結構難しいので、手ごたえとしては悪くないかな、と思っていました。それでも本試験で受かるのか、ギリギリかなぁという印象ではありました。模試についても当たり前ですが、見直しをしました。間違ったところが中心になりますが、不正解肢でわからないものはその理由を確認するようにしました。

結果的に10/13の直前答練4回目(比較的易しい)で合格点を突破、翌日解いた近年むずかしめだった令和3年度10月試験を解いて41点だったので、まあ、なんとかなるんじゃないか、という気持ちで本番に臨みました。

ほ ん ば ん !


私は都内某有名私立大学で受験しました。家から近いのもあって、本当は憧れの早稲田大学で受けようと思っていたのですが、仕方なく某有名私立大学を選びました。

当日は「こんなに受けるの!?」というくらい、人がいました。どうやら、ほかの試験も同時開催だったようです。駅の改札を出て、大学敷地の入口まで予想問題とか直前確認ポイントを配っている方々も多かったですね。受験!って感じです。マイナー資格を地方支店勤務時代に取得した人間からすれば、あれだけの大人数が受験するのは共通一次試験以来、ですね~。

で令和4年度の宅建試験。受けた感想は、













なんじゃこりゃ!?!?











です!(笑)。典型パターンの通り、宅建業法から解き始めましたが、苦手な正解肢個数の問題も自信なく、宅建業法を終えました。で、免除問題に取り掛かり、次いで民法へ取り掛かったとき、問3~5で心が折れそうになりました。特に問5。期間の計算!金融マンなら解けてもよいサービス問題にもかかわらず、会社の期間の計算が頭に残っていて、民法との違いを覚えたのに、忘れる。そして問7。










失踪宣告!?なんじゃそら。知るか!!!










という感じで、民法は壊滅です。ああ、こういう感じか。心が折れるっていうのは。それでも、講師が言っていましたよ。「諦めたらそこで試合終了ですよ」って。「安西先生、うまい酒が飲みたいです。。。」

それ以外にも、大昔に覚えた高校教師の応援メッセージが。「お前らができない問題は、ほかの受験生もできないから安心しろ!」(たしか共通一次試験の時だったような)。

そう、予備校で力をつけた私がわからないなら、重箱の隅突き問題は差がつかない、だから、できることをするのみ。一生懸命やるんだ……!

問9……











辞任!?え????














という感じです。それでも90分くらいで一通りは終わりましたか。残り時間は飛ばした問題の長考、検討です。まあ、解答した問題の見直しするなって、マークを変えたりするな、ってTAC講師が言っていたので、そこは見直ししませんでした。もちろん、試験問題につけたマークと、マークシートのマークがあっているかは確認しましたよ。これは常識。

帰宅、そして自己採点


自宅に帰って、妻に「さっぱり分からなかったよ。落ちたかもしれない」と報告。そのときの妻の反応はよく覚えていませんが、「そうなんだ~」くらいで何も言わなかったような気がします。本当は癒しの言葉をかけて欲しかったですが、敢えて、何も言わなかったのでしょう。ただ、●chでも、難しかったというコメントは多かった(←私が受験生のころから、この習慣は変わらないが、●chの仲間はありがたい……!!)ので、悲観はせず、ただ落胆して予備校の解答速報を待ちました。

そして、母校TACの予想解答が徐々に明らかになり……
















40点!











逝った!!!!












寝室で横になって寝ている妻に報告。まったく無関心で「あっ、そう。さっきの暗い感じはなんだったの?」という反応。冷めた妻です。私より、受験遍歴だけは凄いけれど。

とりあえず、センターリサーチはTACのみ。その他、U-Can、LECと大手どころの解答を見て、40~41点はあることを確認し、

今回も、なんとか差し切った……



ということで安堵し、あとは宅建スレをROMする毎日でした。そして、合格発表の日、無事に協会サイトで合格を確認。無事に私の宅建受験は終わったのであります。点数は没問と、TACの誤答で行ってこいで40点です。

結論:どうすれば受かるのか?


私自身はいろいろな資格を持っていますが、TACのお世話になっています。個人の感想としてはやはり、TACが抜けてるんだな、ということ。合格者も多いですが、受講者数も多い。それだけノウハウがあります。民法に関しても司法試験とかやっていて、範囲の経済が働くところもあろうかと。

まず、絶対に受かりたいなら、お金を惜しまず絶対に予備校に通うべきだと思います。市販教材を見てみたのですが、TACの教材とは充実度が違います。問題の収録数も違います。分野別の問題集(TACでいうトレーニング)でも倍くらいあるはず。何より講義があるので、背景的な事情や知識が身に付きます。これは見たことのない問題を解く際に、ヒントになります。法律的な考え方を応用させることで、正答率を上げることにつながります。特に近時は過去問だけでは対応できない出題をする傾向にあるようですので、より法的な考え方を応用する力を身に着けることが求められているのではないか、という気がします。この点、やはり予備校に通うほうがいいと思います。

じゃあ、どの予備校がいいの、ということですが、基本的には本試験の解答速報等を聞くことで、相性のよさそうな講師を見分けることができます。LECはだみ声が癖になる水野先生が楽しそうだけれど、論理的ではなさそう、とか。予備校以上に講師の相性は気を付けないといけないと思います。加えて、通学か、通信か、という問題もありますが、個人的にはよほど意志薄弱でなければ通信がよいと思います。通信の講師はカリスマ講師であることが多いので。ちなみにTACの笠松先生はオーソドックスな授業で癖は少ないです。予備校で言えば駿台か河合塾。

あとはコストとか、くだらない比較はやめたほうがいいと思います。昔、フォーサイトの講座をとったことがありますが、やはり大手とそれ以外とではギャップを感じます。また、基本的に楽をして受かる資格とは思えませんので、カリキュラムやテキスト、情報が充実している予備校がいいんだろうと思います。合格実績も大いに参考になると思います。個人系の宅建塾がどういうものかは分からないのですが、そこらへんの情報商材と同じで、楽して受かるとか、甘いセールストークを真に受けてはいけません。

ここまで書いてきて、いったい何の役に立つのかと思われる受験体験記ですが、何かの参考になれば幸いです。


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