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「人流資源」って?日本を甦らせる5つの未来

リクトリは「移動をシェアする」をコンセプトにする仕事のマッチングサイトです。

そんなリクトリを通じて私たちがつくりたい未来像の一つに、

“人流資源のネットワーク”を
世界中に張り巡らせる

というものがあります。

“自分にとってはなにげない退屈な移動でも、
ついでに誰かの役に立てることってあるよね”
↓ ↓
“誰かの困りごとと結びつけることで、人の移動には価値が生まれるよね”
↓ ↓
「人の移動って、社会の資源だよね」

この「移動=資源」という視点から「移動をシェアする」という考え方は生まれました。


リクトリでは、このような人の流動的な移動を「人流資源」と呼んでいます。
化石燃料や自然エネルギーなどと同様に、使うことで新たな価値を生み出せるものが資源です。

人流資源は、すでに世の中に常にあふれているにも関わらず、その大きな価値と可能性には、まだほとんど注目が集まっていません。

そのような「人流資源」を活用可能な形でネットワーク化し、移動の価値を最大化させることこそ、リクトリの目指すゴールであり、存在意義であると考えています。

“人流資源のネットワーク”からどんな変化が生まれるか

「人流資源のネットワーク化」なんて言うと難しく聞こえますが、簡単に言えば、

移動する人と用事がある人とが、必要なときに簡単につながれるようにする

ということです。


そのようなつながりが広がると、世の中にどのような良いことがあるでしょうか。
人流資源のネットワークを基盤にして、大きく5つの変化が生まれると考えています。

  1. 不要な移動が削減される

  2. 企業が強くなり、日本が強くなる

  3. 仕事と余暇が完全に融合した新しい働き方が生まれる

  4. 過疎地に関係人口創出のチャンスが生まれる

  5. 「誰かの役に立つ」を接点とした社会とのつながりを保てる

それぞれの変化について、具体例も交えながら詳しく考えてみます。

変化1.不要な移動が削減される

移動を予定している人に「私の用事もちょっとついでにお願いします」と依頼できるようになれば、重要でない用事のためにわざわざ自分で移動する必要がなくなります。

不要な移動を削減できるということは、視点を変えて言い換えると

  • CO2排出を削減できる

  • エネルギーを節約できる

  • 時間を節約できる

  • 移動の混雑を緩和できる

ということだとも言えます。

特にCO2やエネルギーに関しては、いま政府や多くの企業が「SDGs」や「カーボンニュートラル」を合言葉に、より良いエネルギーの開発や普及を進めていますが、私たち消費者にとっては、技術の普及を待つほかないのが現状です。

「より良い資源を見つける」のがエネルギー利用の入力側の努力とするなら、「つくられたエネルギーをより良い形で使いきる」という出力側の努力も同様に大切でしょう。
「不要な移動の削減」は、出力側の努力にあたります。

人流資源のネットワークがつながれば、不要な移動を削減したり、よりエコな交通手段に集約したりといった選択肢を持てるようになります。

私たち消費者が主体的にエコ活動に取り組むためには、“人流資源のネットワーク”が前提的な仕組みとなるはずです。

変化2.企業が強くなり、日本が強くなる

日本の多くの産業で、働き手不足が深刻です。留学生制度などを使って、不足をインバウンド人材で補う企業もめずらしくなくなってきました。

しかし、30年間もデフレ経済が続いてきた日本は、いまや出稼ぎに来てもらえる国ではなくなってきています。海外からの評価は「安い国 ニッポン」。

支援をしてきた東南アジアの中でも日本は「稼げない国」になってきています。
(出典:https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pVv2mGav4V/bp/pyDmwo2vlK/)

足りない分を外国人人材で補うという方法が10、20年後も成り立つかといえば、個人的には不安です。


そもそも、不安定な海外からの人材確保に頼るより先に、国内でできることがまだまだあるように思います。
「人流資源の活用」こそが、その一つ。

企業が“人流資源のネットワーク”を活用するようになれば、自社にないスキルをこれまでよりも早く、安く、使うことができます。
日本人同士でのやりとりなので、言語や文化の壁もありません。


そして何よりも大切な点は、自社にとってもっとも重要なコア業務に、時間やお金、モチベーションを集中させられる点です。

「餅は餅屋」と言われるように、自分たちの得意領域に集中した方がもっとも良い品質で、もっとも安く、もっともストレスなく成果を出すことができます。


重要業務に専念できると、企業の成果=利益が上がります。
利益が上がるということは企業が強くなること、企業が強くなるということは日本全体が強くなることです。

人流資源のネットワークは、持続的で強い経済(どちらも大切!)を築いていくための基盤となるはずです。

変化3.仕事と余暇が完全に融合した新しい働き方が生まれる

  • ワーケーション(work × vacation)

  • ブレジャー(business × leisure)

といった、仕事と旅行などを掛け合わせた新しい働き方が注目されるようになってきました。

いつもとは環境を変えてホテルやカフェのテラスで仕事をしてみたり、コワーキングスペースでテレワークをしてみたり。

「仕事=一つの職場にかよって生涯働くもの」というこれまで固定観念が良い意味で破壊され、「新しい仕事」「新しい働き方」が次々と誕生してきているのを肌で感じます。


「新しい働き方」としてさらにもう1歩、リクトリでは、仕事と余暇が“完全に融合した働き方”を提案しています。

つまり、「遊びを楽しむことが同時にそのまま仕事になる」ということです。

ワーケーションやブレジャーは、「余暇」の中に「仕事」の時間を設けており、余暇と仕事の時間が分かれているという点で異なる働き方だと考えています。

“人流資源のネットワーク”と仕事を結びつければ、働くと遊ぶを完全に一体化させた新しい働き方が可能になります。

  • 家族旅行で観光地を歩きながら

  • 子供との散歩中に

  • 旅行先までの新幹線移動を活用して

  • ジョギングやサイクリングのついでに

ワーカーからすると余暇や趣味を楽しむついでであっても、社会に価値を生み出しお客さんが喜んでいるなら、それはまぎれもなく立派な「仕事」と呼べるでしょう。

十数年前には「ただのゲーム」だったeスポーツも、今や市場規模は13億8400万ドルに。
喜ぶ人がいれば価値と仕事が生まれることを表す好事例。

また、余暇と同時におこなえる仕事なら、仕事のための時間をあらたに捻出する必要がないので、

「子育て中でまとまった時間働けない」
「休日の遊びだって大切にしたい」
「転職が決まっていて長期的には契約できない」

という人でも負担なく働きやすいという、取り組むハードルの低さもこの働き方のメリットです。


世の中に新しい仕事が生まれるということは、働き手が増えるということ。

働き手が増えることで、働く人と社会が豊かになることはもちろん、

  • 社会保障負担が軽くなる

  • 転職しやすくなり人材の流動性が高まる

  • 離職者の孤立を防ぐ

といった効果が世の中に波及します。

“人流資源”を活用可能な形でネットワーク化していくことが、上記のような社会的メリットを引き起こしていくセンターピンとなるはずです。

変化4.過疎地に関係人口創出のチャンスが生まれる

人口減少に伴い衰退の危機にある地域は、近年「限界集落」「消滅危険都市」などと呼ばれています。

各自治体が地域おこしや地方創生に取り組んでいますが、そもそも国全体で人口が減っていく厳しい局面のなか、当然、成功例ばかりではありません。

そこで、定住人口だけに限らず「関係人口」を増やしていこうという考え方が広がってきました。
「関係人口」とは、その地域に定期的に足を運んだり活動拠点をつくったりする層のことです。

https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/about/index.html

人流資源に注目すると、強い観光資源や集客力を持たない地方にも関係人口創出のチャンスが生まれます。

まちの中の仕事を“人流資源のネットワーク”につなげれば、移動者に立ち寄ってもらうきっかけを作れるからです。

「わざわざ観光だけをしに行くには遠いところだけど、仕事もあるなら行ってみようかな」
「仕事を受けたついでに少しこのまちを観光して帰ろうかな」といった接点が生まれやすくなります。

観光だけでは「交流人口」に留まりますが、その地の雰囲気や魅力を知って「関係人口」まで関係値を深めてもらうには、まずは一度訪れてもらうのが一番でしょう。
「一度来てくれればきっとこのまちの良さがわかるのに…」と最初の接点を作れずもどかしく思っている自治体も多いはず。

「うちには人を呼べる特別な観光資源がないから・・・」と嘆いていた過疎地でも、
周辺を訪れた観光者やまちを通過する移動者がついでに受けられるような仕事を用意することで、自分のまちに足を運んでもらうチャンスを作ることができます。

変化5.「誰かの役に立つ」を接点とした社会とのつながりを保てる

「社会的孤立」がもたらすリスクや悪影響が問題視されています。

日本では「人を頼るのは甘えだ」「周囲に迷惑をかけてはいけない」という倫理観が強いせいか、人に相談できずにいる孤立者が他国よりも多く取り残されています。

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1402.html
https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00763/

孤独や孤立は、高齢者だけが抱えている問題と考えられがちですが

  • 出産や育児で仕事を休んでいる人

  • 家族の看護・介護がある人

  • 病気のため在宅療養をしている人

  • 日中自宅にいる主婦/主夫

このような方々も同様の孤独感を抱えています。

孤立しやすい方に多く共通していることは「仕事から離れていること」です。

これを反対に解釈すれば、私たちは「仕事」を通じて社会とのつながりを感じていると言うことができるでしょう。


仕事の中で得られる、

  • 誰かの役に立てているという感覚

  • 「ありがとう」と喜んだり感謝してもらえる感覚

  • 自分が成長している感覚、能力が上達している感覚

があるときに、自分の存在価値や社会とのつながりを感じることができます。

なので、社会から「助けてあげるね」と常にただ助けてもらえるだけではつながりとして不十分だと考えています。助けがあると同時に、「私も社会や誰かの役に立てているんだ」という自己効用感を自分で持てていることが、社会とのつながりにおいてはより重要だと私たちは考えています。

すでに日常的に行っている「移動」を商品とする働き方であれば、たとえこれまで「フツウ」の働き方を諦めていた人にとっても、ハードルとリスクなく仕事を持ちやすいでしょう。

“人流資源のネットワーク”が世の中に広がっていくことで、人と社会のあいだに「誰かの役に立つ」を接点としたつながりを保ち、孤独に陥るのを防ぐことにも役立つと期待しています。

「“人流資源のネットワーク”を世界中に張り巡らせる」使命の実現に向けて

これからリクトリは「人流資源のネットワークを世界中に張り巡らせる」という未来をめがけて進んでいきます。


「移動を削減する」「新しい働き方をつくる」などと言うと、

「これまでの当たり前を変えるのは難しいんじゃないか?」と思うかもしれません。

しかし、

①道具がそろっていること
②社会の関心(あるいは警戒心)が向いていること

この2つの条件が揃えば、世の中の常識は疑われたり塗り替えられたりすることを、わたしたちはコロナ禍を通じて経験してきたはずです。


人流資源が有効に活用されるための「①道具」は私たちリクトリがつくっていきます。
環境や働き方に対する②社会の関心は、数年前よりあきらかに大きくなっています。

2つの条件がそろったとき、残された大切なことは、みなさんに実際に「移動のシェア」をしていただけるかどうかです。

“人流資源のネットワーク”と、そこから生まれる5つの変化によって強く豊かになった日本の未来をリクトリと一緒に目指していきましょう。
これからも応援をお願いします。

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