見出し画像

【ただ語る】言語解読カードゲーム風謎解きパズル「鏡のマジョリティア」

※ この記事では「鏡のマジョリティア」の微妙なネタバレを含みます。興味が出た時点で読むのを切り上げて下記のURLからぜひ実際プレイしてみてください。超面白いのに現在無料です。ただただ感謝。

・はじめに


皆さん、以下のカード画像を見てどう思うでしょうか。

『赫怒の王デビル』。チーツクと相性が良い。

このカード、ムッカでありコニコにスレットしながらヘイストアタックでき、サモン成功時にライアーのすべてのソウルをオブリビできるという壊れカードです。インチキです。

紹介したい「鏡のマジョリティア」は、このようなインチキカードを使ってくる敵プレイヤー達に対して、デッキ構築とプレイングの知恵と戦略を駆使して戦う新世代トレーディングカードゲームです。

ウソです。こちらは「カードゲーム風 言語読解 謎解き&パズル」なデジタルゲームです。事前にお伝えしてしまうと主人公のデッキは拡張されませんしトレーディング要素もまっっったくありません。知恵と戦略を駆使するのはホントです。


・ここがすごい① 独自のゲーム体験

この「鏡のマジョリティア」、非常に独自のゲーム体験を味わうことが出来ます。
主人公はカードゲームっぽい謎のゲーム「マジョリティア」の記憶だけを失った状態でストーリーが始まり、記憶を失ってるのをバレないように様々な対戦者との勝利を目指していきます。当然周りのキャラクター達はマジョリティア有識者。カード内テキストも「オリジンが最初にサモンしたソウルがオブリビされた時、」みたいな専門用語がびっしりな上に、解説はありません。

とはいえ、自分で感じた単語に対するメモは残せます。


アナログゲームに準拠したプレイ感が問われるので、カードを移動するときも手動で行います。当然ルールに則っていない行為をすると指摘されてしまいます。急に対戦相手がボタンをものすごい回数ボタンをポチポチしてる奇行を観察したり、定石に従ってプレイしたら何故か急に負けて負けた理由すら分からないという状態からトライアンドエラーして解明にたどり着く、というのがゲーム全体のテーマに感じます。

紹介サイトより(https://palsonicgames.booth.pm/items/5829385)

… 言語読解ゲームでいうと、私の中での最初にプレイしたゲームは「7 Days to End with You」でした。

プレイ感としては遠くも無い…?のですが、「鏡のマジョリティア」は日本語として成立してそうなのに分からない、というコメディさが面白いと思っています。ゲーム中ずっと「オフチョベットしたテフをマブガットしてリットにする」みたいなことを言われるんでウケます。

一番プレイ感覚が近いゲームだと思ったのは「King of the Bridge」でしょうか。

「King of the Bridge」は「チェスっぽいんだけど、ルールがめちゃくちゃ変則なボードゲーム(イカサマあり)をする」ってゲームです。「鏡のマジョリティア」が好きであれば親和性があります。思ってるよりゲームのやりこみは無いことと、日本語に対応していない点を除けばオススメです。

ただ、本作は「言語解読」をコメディとパズルに寄せることで一貫したテーマを持たせており、独自のプレイ感を高めていると思いました。


・ここがすごい② テーマへのサービス精神

※ネタバレ防止のため黒塗

本作、「試行錯誤」「言語読解」というテーマに対するプレイしやすさが際立ちます。セーブは勝負の直前で事前に行われ、失敗したときのリトライが早くプレイしやすいです。ゲーム中に使われる単語も、専用の一覧画面から過去に使われた文脈やカードが追え、フリーテキストでメモも取れます。快適です。

また、この「試行錯誤」を通して、プレイヤー自身の成長も感じることが出来るのがすごい点です。前章に書いた「オリジンが最初にサモンしたソウルがオブリビされた時」とかもゲーム中盤から進むと「はいはい、それは使いづらいね」みたいになりますし、中盤から出てくる「マジョリティア用語を日常生活でも使う奴」の会話もなぜか分かるようになります。プレイを通して言語習得の成長を感じます。まっったく他のことには生きませんが。

プレイヤーの気持ちを代弁してくれる無口系主人公助かる(選択肢によってはちゃんと喋る)

ストーリーも、コメディ感を演出しながらも「リプレイとは何を意味するのか?」などのシステムへの一貫性を持たせていたり、会話部分にも単語の解読やパズルへのヒントが潜まされていたり、良くまとまっている感覚があります。ゲームの根幹が「根本ギミックが不明のパズル」という激的にヘビーなので、会話パートで緩急があるのでプレイ感が重くなりすぎず、救われました。

… 余談なのですが、私の好きなボードゲームの中に「ミレニアム・ブレード」というゲームがあります。

このボードゲームは「「ミレニアム・ブレード」というカードゲームが流行ってる(という設定の)世界で、デッキ構築やトレーディングやコレクションや対戦をする」というややこしい神ゲーなのですが、ちょっとふざけた感じや「初見プレイ時のわけ分からなさ」がすごく「鏡のマジョリティア」に近く感じました。カードゲーム、専門用語がやたらと複雑すぎ。(※鏡のマジョリティア も ミレニアム・ブレード も分かってて複雑にしてるんですが。)

「鏡のマジョリティア」が良いと感じたらぜひやってみてください。ミレニアム・ブレードやったことある人は「鏡のマジョリティア」をやってみてください。初回プレイの時の感覚を追体験できます。


・以上

相変わらず、何を話してもネタバレになるんで何も言えません。興味が出てきたらぜひプレイしてみてください。なんせ無料です。
プレイ時間も10時間ほどでした。ステージクリア形式でオートセーブなので、中断も非常にしやすいです。

クリア後の清々しさ、独自のプレイ感で非常に良い作品に巡り会えた勢いで書きました。稚拙な文ですがここまで見てくれてありクイ!



・作品のヒント

ぜひ自力の突破を推奨したいのですが、行き詰まってたどり着いた方へ向けての「考え方のヒント」です。(ネタバレあり)

★:
詰まるのは、主人公のデッキが開放された 3日目 からだと思います。
・このゲーム、主人公の最高効率を逆算すると、
『ガラクタ売りの娘リッチ』禁断の採掘』 でのジェム加速が必須になります。

・最速行動は、主人公の初ターン(2ターン目)で、
① 緑のジェムをコレクト
②『ガラクタ売りの娘リッチ』をサモン。赤 or 青 のジェムをコレクト
③ (赤 or 青の 1コストをサモン)

からの、主人公2ターン目(4ターン目)で、
コレクトをせずに リサイクル して緑ジェムを復活
⑤ 『禁断の採掘』をプレイして 1ホールド
⑥ (この状況で 赤-赤 or 赤-青 の2ジェムがアクティブです。)
 消費してサモンしたり、ミラーフェイズに備えましょう

からの、主人公3ターン目(6ターン目)で、
⑦ コレクトをせずに リサイクル して緑ジェムを復活
⑧ 2枚目の『禁断の採掘』をプレイして 1ホールド
⑨ (この状況で 赤-赤-青 の3ジェムがアクティブです。)
 消費してサモンしたり、ミラーフェイズに備えましょう

… というのがベースの動きで設計されていると思われます。
つまり、
・(基本、)最速でもジェム2以上のアクションをするのは4ターン目以降、ジェム3以上のアクションをするのは6ターン目以降
・その場合は、『ガラクタ売りの娘リッチ』✕1、『禁断の採掘』✕2を引けるようにする
・使えるのは ↑ を除くと基本使えるカード数は 5、6枚なので、それ以外考えても仕方ない(=必須カードのトップ5をまずは考える

… というところから整理すると、考えやすいと思います。


★:
3日目突破時のデッキ構成です。参考までに。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?