クリエイションにおける理想と実力とセンス
僕は23歳の時からずっとファッションデザイナーを目指していて、それはいよいよあと少しで現実になろうとしています。課題は多く希望は少ないスタートになりそうですが、これはやらずに死ぬことはできませんので課題をクリアして希望が持てるようにコツコツ頑張っています。どんな結果になっても納得できるように。
ファッションデザイナーになる目処はついていて、あとは実行のみと言った感じですが、僕はそれとは別にあと2つ、やろうとしていることがあります。
1つは何度かこのnoteでも書きましたがお店をやること。
その為に自宅の1階をいつでも店ができる仕様にリノベーションしました。もう場所は準備したのであとは並べたい商品が納得できる質と量で集める事ができたらオープンさせようと思っています。でもこれには特に『いつまでには!』という期限を設けていませんのでのんびり進めていこうと思います。
で、もう一つはというと『アーティストになる』ということです。
いきなりアーティストって言われても意味が分からないと思うのでちょっと説明させて頂こうというのが今回のネタです。
実はこの事は今まで親にも嫁にも仲のいい友人にも、本当に誰にも話をした事がなく、でも子供の頃からずっと持ち続けていた夢です。
小学校、中学校、高校、専門学校の学生時代、社会人として働き始めアパレルの世界に身を置いてデザイナーになりたいと思ったり店をやりたいと思ったりしている今現在までずっとずっと憧れ続け、諦められずにいた僕の最大の夢です。
最初は絵を描いていたので画家とかイラストレーターとか漫画家になりたいと思っていましたが、散々描いて、勉強した結果、23歳で諦めました。
諦めたというとネガティブに聞こえると思いますが、実際は全然そんな事はなくてあの時はやりきったという達成感すら感じたぐらいです。
絵は諦めましたが何か他にアーティストになれる分野は無いもんかと思っているときにふとしたきっかけで突撃したのがアパレル業界、ファッションの世界でした。
この時を境に僕はデザイナーを目指すことになります。ファッションの世界におけるアーティストのポジションはデザイナーだと思ったんです。
そこから20数年、仕事をしてきましたが、その最中に気がついたのが『デザイナーってアーティストじゃない』ってことです。
僕が言うアーティストっていうのは自分でクリエイションを完結させている人の事で、デザイナーはデザインはするけどモノ作りは色んな人と一緒にやるので僕の考えているアーティストの定義には当てはまらない。
色んな捉え方があると思いますが、僕は『作品を作るのがアーティスト、商品を作るのがデザイナー』っていう捉え方なんです。
だからファッションデザイナーはアーティストじゃ無い。
でもファッションは大好きで、デザイナーになりたいっていうのも本気の目標です。色々とやりがいや楽しさはありますが、何より一番楽しいと感じているのはデザイナーは色んな人と協力しながら一緒にモノ作りをするっていうところです。僕はそれが大好きなんです。
デザイナーにもなりたいしアーティストにもなりたい。そんな無謀な目標を持っているのがこの僕っていう人間なんです。
さて、ここから題名の『理想と実力とセンス』の話に移ろうと思います。
モノ作りにおいて一番重要なのはどんなモノを作りたいかという理想です。目標、目的と言ってもいいと思います。ファッション、絵、陶芸、建築、料理や農業など、何でも何かと作ろうとしたら必ず理想があります。そしてこれはモノを作ろうと決意した人にとっては探さずとも見つかる、もしくは理想があるからそのモノを作ろうと思っているはずなので、理想を設定する事は特に難しい事ではありません。
問題はその理想を現実にするために必要な実力と理想を選ぶセンスです。
どれだけ素晴らしい理想を持っていてもそれを達成する実力が無くては絵に描いたもち状態です。
旅に例えると理想は目的地で実力はそこに行く手段といったところです。
ほとんどの場合は理想という目的地までの距離は遠く、実力が徒歩レベルしか無かったら途中で諦めてしまうでしょう。これが自転車だったら可能性はありますが、やはり厳しい。でも車だったらほぼ確実に到達できます。
理想にはそれを叶えるだけの実力が伴わないとダメなんです。だから理想を持った人はまずは実力をつける為の努力をするべきです。
そしてセンス。
これまた旅に例えるとセンスは旅の目的地を選ぶ能力という感じでしょうか。
どこに行ってどんな宿に泊まってどんな場所を巡るのか。
どんな理想を設定するのか、それを選ぶチカラの事です。
そもそもの話、理想がいいもの、面白いものでないといくら実力があってそれを達成したとしても残念ながら努力賞止まりです。人に感動を与えたり認めてもらうのは難しいでしょう。
モノ作りにおける理想というのはいわばその人の剥き出しの感性。それは本人以外の誰にも立ち入ることができないアーティストだけの聖域です。
ただこの理想というのは必ずしも一つだけじゃ無いんです。絵描きも様々な絵を描きますし、陶芸家も色んな器(だけでは無いですけど)を作ります。作っているからにはその作品を理想としたアーティストの判断があったわけで、センスというのは『どんなモノを理想として設定するのかを選ぶチカラ』の事をさしています。
そもそも理想自体に魅力が無いと頑張って達成したとしても人に興味を持ってもらう事はできません。
僕の勝手な予想というか実感というかですが、その作品が完成するまでに費やされた技術の研鑽であったり作成工程だったりはどんな作品でも素晴らしいものだと思います。
しかし。
作品自体の魅力というのは完成度とは別に存在しています。これは絵を例にすると一番最初に『よし、こんな絵を描こう!』と決めた時にほぼ決まっています。それは構図であり色使いでありサイズであり画材の組み合わせといった複合的な要素が詰まったものです。
これをしっかりと魅力ある要素を選ぶ能力がセンスです。
僕はかつて絵描きを目指していましたが、この時はセンスがまったくありませんでした。理想はあったし実力もそれなりにありました。だけどその当時のセンスで選んだ理想がまったく魅力的ではなかったんでいくら絵を描いても結果として満足できなかったし、描いた本人ですら魅力を感じませんでした。
あれから二十数年経って、僕はようやく理想、実力、センスが納得いくレベルで揃ったものを見つけることができました。
10年前ぐらいにそれを見つけてコツコツと実験と検証を繰り返してきた結果、今のところ自分自身は納得しています。
でもこれが人に見せた時に面白いと思ってもらえるかどうか、それは分かりませんけど。
一体それは何なのかは実際に作品を作った時に写真を撮ってこのnoteに載せようと思います。
さて、今回初めて自分の心の中でしか進めていなかったアーティストになるぞ計画を外に出したわけですが、これでもう後には引けません。必ず実行しないと。
ここらで宣言して自分を追い込んでおこうと思ったんで今回はこのテーマにしましたww
頑張ります。
それではまた!
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