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IT業界だからこそ都市部に こだわらないほうがいい理由

REPOCの鍵山です。久しぶりにnoteを書いていきたいと思います。
これまでの私のnoteの内容は、REPOCを創業の背景や、REPOCのメンバーなど自身の事を書かせてもらいました。

「好きな場所で暮らし、好きな場所で働ける社会の実現」

今回はREPOCが目指す社会を作っていく上で、この世界に憧れを持つ人に向けて説明しておかないといけないと思いこのnoteに書いていきます。
特にIT業界=都心でキラキラみたいな世界に憧れている人は多いかと思いますが、これからの時代はその世界観は崩れていくと思いますし、IT業界だからこそ崩していかなければいけないとも感じています。
なぜか、大きく分けて3つの理由があります。

1.リモートワークの浸透とこれからの働き方

先日、不動産サイトを眺めていたら、今年の夏できる新築マンションの間取りがキッチン、ダイニング、リビング、寝室、リモートワークスペース。と見たこと無い間取りになっていて戸惑いました。家を建てる段階でリモートワークスペースが作られているのです。部屋をどう使うか住人が決めるものだと思っていましたが、「この部分はリモートワークをするところ」と最初から設定されている作りです。

一年半前、新型コロナウイルスに人類が打ち勝つためには、人と会わないこと。密を避けること。飛沫を飛ばさないようにマスクはつけること。この条件を与えられ、この生活が世界中で物凄いスピードで新たな常識へと成り変わりました。
特に日本は右ならえの文化なので、外にいる人がマスクしてない人が訝しがられる世界にまでなりました。

東京の転出率は過去最高になり、言わずもがな転入率は過去最低です。

私も、この常識が浸透したての頃はまだ前職のIT会社で管理職を行っていたので、部下との報告や会社の会議は全てリモートワークになり、程なくして50名ほど在籍していた本社のオフィスの賃貸契約を解約し、小さなレンタルオフィスに本社機能は移っていきました。
それでも月間売上は変わることはなく、退職が増えることもありませんでした。

今まで必死に満員電車に乗り、人混みの駅を歩き、暑い日も雨の日も一生懸命通ってた出勤なんてものは”その程度のもの”だったのです。

もちろんオンラインではなく、実際に顔を合わせてコミュニケーションを取り合う方法を超える業務における効率のいい方法は無いと僕は考えてます。

ただ、「酒が空いたグラスあれば直ぐに注ぎなさい皆がつまみ易いように串外しなさい会計や注文は先陣を切る不文律最低限のマナーです」がうっせぇわ。って言われる時代です。(もうちょっと古いか)
前時代的な、仕事にすべてを捧げ、家族は疎かにしてもいい。
会社の言うことが絶対だった時代は終わりを迎え、業務的な淡白な効率的なコミュニケーションがビジネス上で求められる現代においてもしかしたら丁度いい関係性に落ち着いたのかもしれません。

IT業界に限って見てみると、
REPOCもIT事業部の8割は、リモートワークで業務をしてもらっています。
もちろん、IT業界の中でもソフトウェアを扱っている業種は他の業種と比べても、てリモートに一番対応しやすかったという理由はあります。
加えてノマドワークやフリーランスなどと、この業界は少し前からどこにいても良い働き方が選択肢の1つとして存在していたことも、早急な対応へのキッカケになったでしょう。
日本のIT業界の職種人口を見るとリモート化がまだ難しいと言われるインフラエンジニア等は合わせても4%程と言われていますので、上記のように リモート化が可能なIT業界に働く人は90%以上いるはずなのです。

そのため、一部の職種を除いて、IT業界に勤めながらリモートワーク化ができていないのは前述した無意味なしがらみに囚われているだけなのです。

人は他の動物に比べて、適応能力がずば抜けています。
強靭な顎もない。脚も早くない。翼もないのに生物界のトップにいれるのは適応能力のおかげです。
これからの人は当たり前のようにリモートワークに適応します。
今でも十分適応しているのですが、より適応します。当たり前だと思うようになります。僕も最初は起きて朝ごはんを食べたらすぐにパソコンに向かう生活に何故か罪悪感すら感じてました。今この罪悪感を感じている人はこの感染爆発の初期と比べて減ってきているはずです。
住居の設計にリモートワークスペースが作られているのだから。
当たり前になるのはあともう一歩のところまできてます。

このようにIT業界の職種の中では、新型コロナウィルス感染拡大によって出勤が無意味だったと気付かされると同時に物凄いスピードでリモートワークの世界に慣れていっているのが現状です。

ちなみにコレは余談ですが、この後はリモートでの作業が無理だと思われている接客業や販売業も店舗がなくてもオンラインで接客する人がいて商品が自宅に届くようになれば、これらもリモート化できてしまうのではないでしょうか。
オンライン接客を始めている事業者さんもいると聞きますから、これらももうまもなくのことでしょう。

2. IT業務と静かな地方の生活の親和性

ITの業務はプログラミング、デザイン、フロントコーディング、テストなど多岐に渡る項目が存在しておりますが、私が今まで出会ってきたこの業務をしている人々は職人気質であり芸術家の気質の人が多い印象を受けてきました。
彼ら、彼女らは1つの業務をこなす時、とてつもない集中をします。
パソコンの中の文字をひとつひとつミスのないように進めることはもちろんですが、さらに
プログラミングは論理的な作業の連続です。1つの小さなズレや違いが、大きなズレに違いに成り得る業務なのです。
シュミレーションゲームですら、ひとつの選択ミスがエンディングを変えるのに
もっと多岐に渡る分岐点を自身で作成し、自身で考えて構築している業種なのです。


よって彼らはとてつもない集中をしているのです。周りの雑音や騒音を嫌い夜型の人間が多く、深夜に業務を進める事が多いように感じます。
数ある業種の中で、「モクモク会」という勉強会があるのはIT業界だけではないでしょうか

私も初めてIT業界に入り、「モクモク会」と名前を聞いたとき、それは勉強会として機能しているのか?と疑問を持った記憶があります。
それくらい彼らは自身の世界に、一人の世界に籠もり、気になることや、わからない部分があれば都度それを同じ業種の人間と共有し、相談する働き方を求める方が多いのです。


さてここまでくればお気づきかと思いますが、都市部でのIT業務ってもう向いていないのではないでしょうか?



静かな環境を求め、深夜に個人で業務を行い、勉強会もモクモク会としているならば、自然の環境音しか聞こえない地方部で行った方がより理想な働き方に近づくのではないでしょうか。もちろんこの事実に気づいている人は、私だけでは無いはずです。

では何故これまで地方部にIT企業が多く設立される事にならなかったのか。
これはそれまでのIT企業が都心部にしかなかったからです。

逆説的ですが、IT企業を立ち上げた多くの人が都市部への憧れがあったからこそ、IT企業は都市部で発達したとも言えるでしょう。
ITの仕事がしたい。プログラミングを学んで手に職をつけたいと言って上京してきた若者は前職のIT教育事業部で700人近く見てきました。僕の所属していた会社だけで毎年700人程いたことを考えると、全体で見れば5000人から1万人近くは同じ思いで毎年都市部を目指していたのではないでしょうか。

今私が経営しているREPOCにも未経験ですが採ってくれませんか?という問い合わせは、一定数続いています。
本当にIT業界の人材が活躍するには、人材よりも先に我々企業が進んで地方移住や地方支部を増やすことが本当に希望になるのではないでしょうか。
一社で移動しても、結局業務は東京本社となっては本末転倒なので、多くの企業が地方部に移転することが、これからの若手の希望に成り得るでしょう。
地元を離れることなく、やりたい仕事で、あらゆる場所の人と繋がれる。
未来を作るということは、誰かの可能性を潰さないことにあるのではないでしょうか。


3. 体を動かさないと頭は動かない

3つ目の理由ですが、これが最もシンプルであり、これが真理です。

脳みそをたくさん働かせるビジネスに運動は相方としてつきものです。これは学生時代、部活も勉学も並行して行ってきたあの20年前からそう決まっていたのです。

少し違いますが、脳科学的には夜の散歩中にビジネスのアイディアを考えると凄く効率がいいと読んだことがあります。

私も実際、先日REPOCで所有している畑の業務の手伝いにいき3時間半ほど耕運機をした時、最初は操縦が難しく意識は耕運機にすべて集中しておりましたが、慣れてきた頃には次の施策は何を打とうかなとか、次の社員が全員集まるときのイベントはどうしようとか考えておりました。これがデスクでペンと紙をを持ちながら考えるよりも捗るのです。

例がマルチタスクになってしまったので、少しぶれてしまいましたが、休日にしっかり運動した次の日は仕事がはかどります。憂鬱な朝に軽い運動したら一日体が軽いです。
これは、僕の経験談とか、想定や計画ではなくこの事実だけは多く人が語っていることです。
地方部にいけば、基本は車社会になるかもしれませんが、それ以外のことは多くの運動を伴います。
私の縁の地である青森は朝から近所中のひと達が家の前で出勤する車を出すために30分ほど雪かきをしてます。雪かきをしたことある人ならわかるかと思いますが朝から汗だくになります。地方には生きていく為に、運動を避けて通れないことが増えます。
年をとって大変になっていくのも事実ですが、局所的に見てこの条件を上手く活用してしまおうと思うのです。

もちろんREPOCが行っているように一次産業に携われる機会も都市部より圧倒的に地方の方が多くなります。一次産業は大変体を動かすことが多くなるのは僕が実証しております。

よって指と脳みそをフル活用しているIT業界の人たちこそ、もっと外に出て、もっと体を動かして、そして仕事に打ち込む日々を目指すべきだと考えております。
最後に
長くなってしまいましたが、私の考えるIT業界だからこそ都市部にこだわらないほうがいい理由を3つここに書かせてもらいました。
変わりゆくこの世界、日本の流れ。IT業界に属している人間の特徴。体と脳の関係と3つの観点から説明させていただきました。

これから、IT業界を目指す方。これから上京しようと思っている方。今IT業界にいるがピンと来ていない方。新型コロナウイルスによって地方移住を考えている方。今の働き方を考えている方。
いろいろな方にこのnoteが届き、一度今の働き方、生き方を考え直す少しのきっかけになればと思います。



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