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新しい時代を作る概念実証を行っていく。REPOCのはじまり

はじめまして。REPOCの鍵山です。
昨年の会社設立からずっとnoteを書こう思ってから、はや3ヶ月が経過してしまいました。
その間に仲間も増え、売り上げも立ち、農地も借りて、来月にはサービスのリリースも控え、備忘録的にも多くの人に知って欲しいという意味でもようやく重い腰を上げました。


自己紹介

まずはREPOCの話の前に、簡単に鍵山の自己紹介をしていきます。

神奈川県中郡二宮町という神奈川県内でもとりわけ低い知名度を誇る小さな田舎町で育ちました。通っていた小学校も中学校も合併が決まり、ゆくゆくは観光大使として少しでも地元を盛り上げたいなと思っています。
この小さな町ですくすくと成長し、将来は町役場か隣の市のどこかの会社とかで働くのかなと考えていました。
しかし、東京の大学に進学したことで世界が広がり、さらにその大学を中退したことで世界が閉ざされました。

なぜ大学を辞めたのか、大学を辞めてからどうやって経営者になるまできたのかは、今の御時世で大学を辞めなくてはならなくなった人たちにもお役に立てるように、改めてまとめて書こうと思います。

神奈川とはいえ田舎で育ったこともあり、静かな縁側で猫と戯れながら過ごす大人になることに憧れがあったことと、青森県で暮らす祖父母が小さい頃から「この街じゃ仕事も人もいないから生きていくのが大変だ」と聞かされていたことから、どこにいても仕事ができるITスキルを身に着けて、将来は働く場所に囚われない生活をしようと、就活サイトでIT業界を片っ端からエントリーしていました。


「未経験からWEBデザイナーに」という採用文句に惹かれて当時20名ほどのITベンチャーに入社した僕は、
入社3ヶ月、営業部へ異動
入社9ヶ月、人事採用部と教育研修担当兼任
入社1年半、人事責任者を兼任
入社2年、経理財務を兼任
入社2年半、法務を兼任
入社3年半、バックオフィスの統括、その後経営会議に参加
以降は毎日の会社の指針、方針を決める立場をしながら、人事採用、財務、経理、法務、労務の人々をまとめ、自身はプレイヤーとして資金調達、資金調整など行っていました。

田舎で暮らせるように何か手に職を、程度に考えていた僕にとってベンチャーでの日々は強烈なスピード感で、気づけば会社を経営していく上で大事なポジションすべてを経験できるというトンデモない場所になっていました。

会社としても、入社したときは20人もいない小さなオフィスの会社だったのが、気づけば6年で250人を超え、支店も展開するような大きな会社に成長していました。
同時に、入社してから新卒で採用して新人教育をしていた社員たちが、社内で全員責任者クラスに出世した姿を見たときに一つやりきった感覚に陥り、その時にこれまで「自分がやりたいこと」を無視してキャリアを積んできたことに気がつきました。

社会人になってからの6年間は会社の成長と自分を慕ってくれる人間を守り成長させることだけを考えてきましたが、一つの区切りが自分の中に出来たことで、これからは自身のやりたいことに、やりたかったことに目を向けよう。


そうして2020年10月、REPOCを立ち上げるに至ります。

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REPOCとは

では、REPOCとはどんな会社なのか。
ひとことで言えば「好きな場所で暮らし、好きな場所で働ける社会の実現」を目指す会社です。


2020年2月より感染拡大が止まらない新型コロナウィルスによってこの日本、いや世界はリモートワークやオンラインでの仕事が必須な世界に変わることになりました。

飲食店やレジャー関係の経営不振、解雇の増加などのデメリットはもちろんメリットより多くありますが、この感染症拡大の前から言われてきた「働き方改革」「満員電車率の減少」など国の政府も、都知事も言ってきた残業時間の削減が皮肉にも感染症によってプレミアムな金曜日も、ノー残業な水曜日もなんとかな月曜日が(もう覚えている人も少ないか)無くなっても働き方改革は前進し、男性育児参加についても、これまでの世界よりは前に進んだでしょう。

何より日本にとって一番大きな変化は、東京に住む、東京に通って働く価値は2019年に比べて無くなったことです。
もっと言うのであれば、東京に住むことだって、東京に通うことだって東京から来たって言われるだけで怖いと思われる世界になりました。

皮肉にも、東京でなければいけないことや、毎日同じ場所に出社しなければ仕事や会社がうまくいかないということが、決して絶体解ではなく、あくまでも選択肢の一つに過ぎないという事実が、未曽有の災害によって知ることとなったのでした。

それによってこの先、新型コロナウィルス感染拡大が終息したあとも我々は家だって山だって川だって仕事ができる、どこにいても仕事ができることがわかりました。


ITスキルがあれば田舎で暮らしながら出来ると意気込んでベンチャーに入って直面したのは、IT企業こそ東京に多く、スキルがあっても社会や雇用形態が自由を実現させてくれないというものでしたが、今であれば改めて「スキルを生かしてどこでも働く」という選択肢のある社会を実現出来るのはないかと考えたのが創業の理由です。

そのためにまずREPOCで、日本中でどこにいてもいい会社を、事業を創り、社会の先陣を切ることに決めました。

・IT業界の技術を使って新たな価値を創造することも良いです。
・日本が今まで大事にしてきた伝統工芸を今から始めるのも良いです。
・日本の食卓を支えている農業を今から始めるのもいいです。
・地方で好きなひとたちと好きな趣味を楽しむコミュニティー作るのも良いです。
・各地の祭りに関わって生きていくのもかっこいいです。

例えば、僕の祖父母が住んでいる青森だけに絞っても、津軽塗というかっこいい伝統工芸があります。ウチの箸とか食器はこれですし、今iPhoneケースも購入予定です。

農業だってりんごから始まり、6弁で特許のにんにくもありますし、獄きびという青森の早朝でしか食べれないとうもろこしは絶品です。

青森だけでもこんな良いものがたくさんあるのに、日本全国ならもっともっと溢れているはずです。ただ、その多くが少し先の未来にはなくなっているかもしれないという現実もまた存在します。

もしかしたらなくなるかもしれない。ただ、それは今ならまだ引き返せる未来にすぎません。
平成に入ってからの社会は、東京一極集中と呼ばれるように「チャンス」や「良い暮らし」は東京に行くことで手に入るものだとされ、多くの人が地方を出て東京に向かいました。
東京で必死にもがく中で、少しずつ居場所を作ったり見つけたりしながら、なんとか首都圏に定住する。そんな家族も多くいました。
一方で、地方からは人が減っていき、もちろん帰ってくることも少ないため、地場産業の後継者はいなくなってしまいます。そうして「色んなものが地方から消える未来」の見える世界になってしまいました。

僕たちは、新たな生き方、働き方、楽しい時間の作り方を提案し、色んなものが少しずつ形が変わっていっても残り続ける世界を目指していきます。


社名とMVVについて

社名は下記の意味を組み合わせたものになっています。
RE=再び
EPOC=新時代
POC=IT用語の概念実証を行う。

REPOC=新しい時代を作る概念実証を行っていく

これまで先人たちが築き上げてきた素晴らしい文化や仕組みを踏襲し、これからの時代に合わせて新たな概念実証を行い、次の時代へのバトンを渡す。

時代と時代、大人と子供、地方と都市。これをつなげることができたら、これまでの世界には存在しなかった、新たな概念が誕生するかもしれません。
REPOCだけで世界を変えるのはなく、REPOCを一つの装置として世界を変える。そんなことにわくわくしてもらえたら嬉しいです。

また、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)については下記を定めました。
ビジョン:河には橋を、島には舟を
ミッション:想像を耕し、創造の種を撒く             
フィロソフィー:新しい時代を作る 概念実証をし続ける

具体的なことはまとめたnoteをリリースしますが、課題を見つけたら解決のために頭を悩ませ、実現させること。誰かを想う気持ちで新たなものを創り出すというスタンスを一貫して持ち続けようという合言葉のようなものです。


事業について

具体的な事業としては以下を考えています。
・ITを用いたサービス設計、改善
・農業領域でサービスプラットホームの創出
・地方を中心としたアウトドア事業
・農作業をして野菜を作る

ITを用いて新たな暮らしを提供するということを考えたときに、最初に議題に上がったのが「農業」でした。

今の農業業界は、後継者問題、耕作放棄地問題、米の消費量減少問題、国内のブランドが国外流出問題。苗木業者の減少における苗木の減少問題。労働環境、労働条件など。。。書いていったらキリがないくらい問題だらけの状態です。
これは、僕の地元でも、祖父母のいる青森でも全く同じです。

つい最近、テレビとネットニュースで稼げる農業!とかいうの特集のせいで賛否でネットは盛り上がっていましたが、農業もビジネスなので、稼げる社長!稼げる自営業!といっているのと変わりなく、日夜稼ぐために必死に働いている農家さんたちが「自分たちだって趣味や道楽でやっているんじゃない!」と憤慨するのは当たりまえです。

一方で、あまりにも伝統や教えを家業として長くやってきたために固定概念が、他の業種と比べてガチガチな状態であるというのも否めません。
「親にそうやって教わったから」「今まではこうやってきたから」と情報源が少ないことも事実です。

さらには農業を新しく始めてみよう!という人に対して、制度や風習もとても開けているとはいえません。
IT業界も閉鎖的な側面の多い業界でしたが、農業はそれ以上に未経験者が参入することが難しい仕組みになっています。

数ある問題の中でも、まずは農業における情報の閉鎖性をITで、新規就農のハードルの高さを実地の事業で解決に取り組んでいきます。

農家さんの情報経路が「知り合いの農家」「農業新聞」「JAからの会報」などに限られており、これが自分たちIT業界に置き換えて考えてみると、さすがに今の時代に沿った仕組みにいていくことが難しいということが容易に想像できます。
具体的な中身についてはまた後日noteで詳細を書いていきますね。

メンバー

こんな僕の夢を叶えてくれるために、REPOCには、エンジニア、デザイナー、マーケター、ライター、実際に農業の経験者、これから農業をしていきたい若手などいろいろな仲間が集まってくれました。
僕が行きたい島を指差して決めると全力でその方向に舟を向けてくれる最高の仲間で出来あがった会社です。

また、REPOCのメンバーには濃度という言葉をよく使います。
志望度でも無く、理解度でもなく濃度です。
濃度とは、同じ空気から志から夢から全部共有しないと出てこない重なった想いのこと。
濃度を大切に、仲間たちとREPOCをつくり上げていきます。


拠点について

拠点は現在事務所を構えている五反田と並行して、僕の生まれ育った町・二宮町にもオフィスを構えることにしました。
同じ中郡の大磯町で農地をお借りし、農業事業を実際に土を触るところからやるために、農地のほど近くにオフィス兼作業所を構えることにしようとなったためです。

農地についてもいくつか検討する中で、大磯町の方から歓迎していただけたこと、偶然にも自分の育った町に近く、ただ農業をやるためだけでないプラスアルファの感情で向き合えることから決めることとしました。

作物を、命を育てる喜びを感じながら、かかわるすべての方の苦労を理解した上で、日本の農業業界の概念実証を重ねていければと思っております。
今後は、近隣の神奈川県で小田原市や茅ヶ崎市、平塚市での展開や、他県でも検討はしておりますが、小さな小さな海沿いの田舎町からスタートするなんてロマンだらけじゃないですか?

大切にしたい組織の軸

会社作ったときに、会社に、自身にその後入社した社員たちに必ず伝えることがあります。

REPOCに関わる人間を大切にしよう。

とても基本的なことで、言葉にするのはとても簡単なことです。
でも、僕らが掲げたのは「大切っぽいこと」ではなく、事業でも仕事でも示し続けることです。
農業支援のサービスを作る際にも、「まずは農家さんからお金を支払ってもらうことはしない」ということをルールに敷きました。
本当に貢献したい人たちに「お金払えば便利になりますよ」というのは、あくまでも大切なお客様にするだけで、どこまで行っても資本主義の上でしか大切にする人をつくれません。
それは、僕らの考える大切にするとは意味が大きく違うのです。

「今までどおり朝5時に起きて夕方5時まで働いて今の年収と、今の年収のまま朝9時出勤、夕方5時帰りで一年に一回海外旅行いけるなら、どっちが幸せですか?」と質問してみると、全ての農家さんがすぐに後者を選びました。

「農業の課題を解決する」というのであれば、REPOCがしなくてはならない本当答えはここにあると思っています。

僕たちのやり方で、僕たちの信じる方法で「大切にする」をやり抜こう。

まだ何も成していないことに、焦りを感じても、今はまだ何もないことを、怖いもの知らずというポジティブに変えて、前に進んでいこうと思います。

3年分の計画を4か月で達成できたことで、ほんのちょっとだけ、自分たちの「大切にする」方向性に自信をつけてくれるものではあったけど、全部やりきって次の世代に渡すには、

まだまだ。

フィロソフィー

未来はいつだって誰かのワクワクした妄想がはじまりだった。
ここにいないあなたの声が聞きたくて。
空を食べたらすぐにでも会いにいけるのに。
仮想空間で遊びに行けたら素敵だね。
そんな「あったら良いな」のために、人生の全てを注ぎ込んだ人たちが、歴史というものを変えてきた。
時に無謀と笑われ、時に迷惑だと顔を顰められたかもしれない。
それは、歴史を変えるものの宿命であり、その先の喜びを妄想することを原動力に、多くの人の喜びやドラマを使ってきた。
Repocは、常に新たな時代を作るための概念実証をし続けることで、「まだ無いもの」を「誰もが当たり前に使えるもの」へと変えていく。
make a dream. make history.
新しい時代は、いつだって夢と挑戦の先にある。

REPOC=新しい時代を作る 概念実証をし続ける

Twitter: 鍵山大地@日本の文化を繋いでいく。答えは地方にある。REPOC代表。:@Kagiyama_REPOC

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