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風間サッカーらしくない“ウノゼロ”で輝いた宮原和也のあるプレー

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【2018.03.02】
J1 第2節 名古屋グランパス 1-0 ジュビロ磐田

【KEYWORD】(菅原選手とのコミュニケーションは)能力が高い選手ですし賢い選手だと思っているので。自分が何も言わなくてもわかっているし、そういう中でサッカーでの声というのはあまりないですけど、互いに声を掛け合いながらやっています。(宮原和也)



暫定首位に導いた耐久力

第2節を終えて2連勝を達成したチームはわずかに3つ、仙台と広島、そして名古屋だ。2連敗したのは2チームでガンバ大阪と磐田のみ。今気付いたが、両方名古屋に負けたチームだった。拮抗している様子が見て取れる。


名古屋についてだが、2点取られたが3点奪って勝利を掴んだ前節とは翻って、この日は少しゴールが遠かった。と言ってもチャンスを作れなかったわけではない。最前線のジョーが今日は当たっておらず、逆にこの日、絶対的守護神のカミンスキーがかかと痛のため欠場したことにより(今年から履いたスパイクが合わなかったようだ。)Jリーグデビューを果たすことになった三浦龍輝がとても当たっていた。


“2点目がとれなかったことが課題“と名古屋の選手のほとんどがこう口にし、風間監督も「2点目が入っていればまた、全く違う展開になった」と言う。

それでも、勝ち点3を取れたことは喜んで良いし、特に後半は“受け”に回る時間帯が多かった中で得た収穫もある。

「CBとSBの広大なスペースを突く」という名波浩監督の狙いを遂行した磐田の攻撃陣がかける圧力を、ワールドクラスの守護神であるランゲラックを中心に耐えきった。危ない場面はもちろんあったが、局面局面の1対1で見せた耐久力は評価してしかるべきだろう。特にこの4バックは歴が浅いのだから、なおさらだ。


圧巻の守備力を見せた右SBの存在

結果的にだが、“耐えて勝てた”試合だったと思う。そして、そういう試合は川崎でもあった。それは2016年にチョン・ソンリョンと奈良竜樹、そしてエドゥアルドという“守り“に長けたメンバーが加入したときだ。

彼らが体を張ってゼロに抑えたことに寄って勝利を手にした試合はそこまで多くはないが、強く頭のなかに残っている。思うように攻撃が振るわないときでも1点は取れる一方で続けて点を入れられない。そんな中、迎えるピンチを守備陣がゼロで耐えてくれることで勝ち点3をもぎ取り、順位をキープしていた。

磐田戦も風間フロンターレ時代に見てきたそれに近しいものがあったのだが、その中で特に輝いていたのが4バックの右に構えていた宮原和也だったと思う。

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