「ありのまま」ではなく「なすがまま」

私の親友...ちょっとこの表現はくすぐったいが、きっと親友であろう人物が、未だかつてないほど私の話に食いついてきて、とても驚いている。

中学生の頃からの友人で、今でも1,2ヶ月に一度は自然とご飯に行くような仲

ラインでのやりとりも、電話も、普段は全くしないのだが、なぜか1,2ヶ月に一度のペースで会いたくなる、そんな仲

自分でも不思議に思っている

私はもともとある一定の人と一緒に居続けるのがそれほど得意ではなく、いろんなところにフラフラっと顔を出してはまた違うところに行く、そんな渡り鳥みたいな感じである。同じ人と一緒にいないといけない空気感が苦手で、意識的に相手に気を遣うことも苦手。自然に気を遣いつつ、自然な自分でいることができ、なおかつ自然と一緒にいる相手。

未だかつて、彼女以上に自然な関係を築いてきた覚えはない

お互いに執着し合うこともなければ、結構あっさりしている。話尽くすこともあるけれど、次の日にはきっと半分以上忘れているんだろうなって思ったり。でも語る時は語るし、辛い時は駆けつけてきてくれる私の親友。うん、やっと親友っていう言葉がしっくりしてきた。

そんな親友が未だかつてないほど私の話に食いついている

もちろん理由はわかりきっている。私が彼女の趣味に興味を持ち始めたからだ。

彼女の趣味だから、という理由ではなく、自分が興味を持ち始めたのが、たまたま彼女の趣味だった。恐る恐る、その話をふった時、今までの話の流れが変わった。

これはこっちの方がいいよ!これは私も調べるね!

いつもにも増して饒舌だ。目を輝かせている。嬉しさが伝わってきて、こっちも嬉しくなった。

これならもっと早く彼女の趣味に興味を持つべきだったか。いや、でも、私が自然と興味を持ったから、彼女は嬉しいのかもしれない。

全て「自然と」

この関係性も。自分らの姿も。趣味も。全部自然のままになるようになってこんな感じになった。

だからこそ親友っていうむず痒い言葉がしっくりくる。

そんなことを考えながら、来週のボルタリングの予定を目立つように、赤い文字でスケジュール帳に書き込んだ

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