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こじつけでも、いいじゃない。

形になる瞬間がたまらなく好きだ。
これがあるから、また頑張ろうと思える。私にとって、エンジンなのかもしれない。


約半年程前、それまで多くの時間を費やして企画していた仕事が、コロナの影響により中止になってしまった。それは、私のやってみたい!という強い思いに、上司が後押しをしてくれた企画で、ようやくクライアントのGOが出た矢先だったものだから、なかなかのダメージだった。

うまくいかないなぁ…。


今までにないこの状況下でのリプランは、またしても多くの時間を費やすことになった。これがユーザーに受け入れられるのか、必要とされるのか。
何度も何度もクライアントと話し合った。



そんなこんなで、ようやく企画が通り、先日スチール撮影が行われた。



秋晴れ。
大きな窓のあるハウススタジオには、柔らかな優しい日差しが降り注ぐ。
絶好の撮影日和。


モデルさんから漂う、洗練された空気感。
(実は前から憧れていた方で、ずっとお仕事してみたいと思っていた…!)

メイクさんが生み出す、想像を超えるかわいいさと驚きのテクニック。

スタイリストさんが選ぶ、品のあるコーディネート。

仕事で何度も撮影には立ち会っているが、現場に来ると純粋に胸が高まる。


ついに撮影スタート。
パシャ。パシャ。スタジオに響くシャッター音。
確認用のモニターに映し出される写真達に、その場にいた全員から同じ言葉がこぼれる。


キレイ・・・。



私も同じくカメラマンさんがファインダー越しに見ている世界に、一気に魅了された。私が目の前で見ている世界が、一層魅力的なものに映し出していた。想像していたものが、想像以上の形になっていく瞬間だった。

もがきながら費やしてきた半年以上の時間が、一瞬にして意味があったものに変わっていったのだ。


あぁ、踏ん張ってよかったなぁ。


この瞬間のためだったのかもと、率直に思えた。






その時、あれ?これって・・・と気付いてしまった。


***


私は今、言葉の企画2020に参加している。

毎月の課題提出のたびに、他の企画生の文章に嫉妬して、自分のアウトプットに自信が持てずにいる。課題だけではなく、感想noteも何度も何度も消してしまいたいと思ったりもしている。
(実際に、一つ消してしまったものもあります…すみません。)

SNSはもちろん、「お前ごときが!」なんて思われそうで、発信することにとても臆病になっている。


そんなモヤモヤが続く中、先日の講義で阿部さんからたくさんの気付きをいただけた。

「今思えば、」は魔法の言葉

「あの時、こうだったら、今こんな思いしていない。」
目の前の事象を、ポジティブに変換することが苦手な私がしがちな考えだけど、あらゆる選択が「このためだったんだ」と思えれば、今の自分をちゃんと肯定できる。

過去の後悔や苦しさも、「今思えば、」に変えられるその時が来れば、私にとっての大きな財産になり、エンジンになるのだと思う。
そうできるのは、自分自身、私しかいない。


今思えば、あの時企画が振り出しに戻ったからこそ、たどり着いた企画であり、自信をもっていいと思えるものが出来上がってきている。
あの時、時間を費やしもがいたおかげで今がある。


過去は変えられる。今をどう捉えるか次第で。


わかっていたつもりだが、これってカメラと同じだ。

カメラは、自分の心の中にもある。

目の前のシーンを、どのように捉え、どのように映し出すのか。
角度を変えるのか、どこにピントを当てるのか、どう光を当てていくか。
それ次第で、一瞬にして見え方・景色が変わる。

時には、自分の都合のいいように、心地よいこじつけをしてもいいんだ。
自分の中のカメラ次第で、いくらだって前を向くことができる。


うまくいかないことばかりで、今の仕事を選んだことをよく後悔する。
(もしかしたら、2日一度くらいは思っているかもしれない)

向いていないと思いながらも、好きがぐーんと上回るシーンがあるからどうにか現状維持ができている。
きっと、今、好きなものに向き合えていると捉えてもいいのかもしれない。



***



私が作っているものは、作品ではなく、あくまで広告なので、
多くのユーザーに受け入れらて、クライアントの力になるものでなければ意味がない。

先述の企画は、まだローンチしたわけではないから、結果は見えていない。
だけど、踏ん張れてよかったと思えるいいものが作れたと自信をもって言える。早く、ユーザーさんに届くといいなぁとワクワクしている。


言葉の企画の課題があり、講座での助言やアドバイスがあり、こうやってnoteに文章を残すことで、今まで目を背けていた自分自身に、少しずつ向き合おうと思えている。



「今思えば、講座に参加したから変われた」と未来の私が言えるように、
楽しみながら心地よいこじつけしていこうと思います。



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