見出し画像

フローリング物語


「床」にはたくさんのドラマが詰まっておりまして、リノベーションにおいても多くの方が悩み、決めかねている部分です。

自身がリノベーションしたときにも、最後の最後まで迷ったのが床でした。
最終的にはメープル材を使いましたが、散々迷ったあげく、どうしてメープル材に決めたのか。

こんな感じのものです。

価格、色合い、メンテナンスのしやすさ、全体の調和、いろいろ考えることがありますが、決め手は「これ、ダンススタジオでも使われてるよ」というデザイナーの一言。

高校からストリートダンスをやっていて、ダンススタジオにも馴染みがあったことから何か物語性を感じて即決。

ダンスフロアに使われるくらいだから音とかも大丈夫だろう、メンテナンスもしやすいだろうというのは後付けで自身を納得させました。

以前コンセプトが大事という話にも触れましたが、やっぱり迷ったときに立ち返るコンセプトの力は大きいです。

「〇〇だからこれを選んだ」と自分の言葉で語れるかどうか、それが多ければ多いほど満足度は上がります。

僕の場合はダンスと床がうまく繋がりましたが、こうやってつなげていく作業はとても楽しいものです。

好きな料理、好きな曲のミュージックビデオに写っている部屋のイメージ、好きなファッションブランドのコマーシャル・フォトのイメージなどなど。自分が好きなもの、大事にしている価値観と、リノベーションで選ぶ素材、設備をつなげていく。

かっこつけていうと点と点をつなげる感覚。
自分のライフスタイルをつくるということは、自分自身の生き方と暮らしと住まいを結びつけることでもあります。

自分の現在、過去、未来と空間をつなげていく。
だからリノベーションには物語が必要です。

物語とは。
今こういう暮らしをしている。
今こういうところが不満でこういうところが気に入っている。
過去に遡るとこんな暮らしをしていて、そういえばこれがきっかけで今の暮らしにつながっている。
今度はこんな暮らしがしたいと思っている。
その理由はこんなところかな。
それってこういう経験が元になってるかも。
だからこういうことをしてきたな。
これはうまくいったけど、これはあんまだな。
で、自分どんな暮らししたいんだっけ。

簡単にいうとこんな感じです。これを深めていくとより良い物語ができ、より良い物語はより良いリノベーションを生みます。

たかが床ですが、毎日足が触れる床だからこそ、そこに物語があると何かが違った暮らしがおくれるのではないかと思います。

話が抽象的に触れすぎるのが悪い癖なので、次で具体的に書こうと思います。

リノベーション情報をマガジンにまとめていますので、こちらも読んで頂けると嬉しいです。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?