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21世紀の豊かな暮らしとは?

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Q:21世紀の豊かな暮らしとは何か?

豊かな暮らしってなんだろう。お金持ちであること、豪邸に住むこと、毎日豪華な食事にありつけること、執事が身の回りの世話を何でもやってくれること……

どれもしっくりこないので、豊かな暮らしの条件を構造的にまとめてみた。

それでは、レッツ備忘録!

◆豊かな暮らしの段階的構造

第四段階:提供体験の充実
他者貢献の実感

第三段階:余暇の充実
趣味などの能動的体験
美しいものを愛でる余裕
読書
習い事
旅行体験

第二段階:仲間の確保
ペットと共にする時間
パートナー、家族との良好な関係
友人との充実した人間関係

第一段階:安心の確保
衣服の充実
食料の獲得
住居の確保

第一段階が一番重要で、ここが不安定だと豊かな暮らしを実感する余裕はない。第二段階は幸福の条件でもある人間関係の充実。家族、友人と良好な関係を築き、金銭的に余裕があるとペットを飼う。大体の人はこの段階で一旦満足する。あとはネットフリックスを観るか無料のアプリで時間を潰せば良い。

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ネットフリックスにも飽きてくると、第三段階へ移行する。今度は自分の力で余暇を充実させたくなる。旅行やアウトドア系のスポーツ、インドア系の創造的な趣味が人気。花やアートなどを部屋に飾って愛でるのもこの段階になってから。

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趣味も充実してくると、今度は自分のできることで誰かを喜ばせてあげたいと思うようになる。自分が達成した目標に他者が感銘を受けたり、趣味の技術を他の誰かに教えたり、自分がやったことに対して多くの人から喜ばれたり……

これらのように人をサポートして感謝される瞬間に得られる「貢献の実感」を増やすことがこの上ない豊かな暮らしである。

自分の仕事で他者貢献を強く感じる人は、第二、第三段階が充実していなくても心豊かな暮らしを送ることができる。いわゆる仕事が趣味な人だ。しかし、20世紀型のワークスタイルだとこの他者貢献を体験するのは容易ではない。巨大な組織の元で自分の仕事が誰かを幸せにしているという想像力を働かせて生きている人はごく少数だろう。

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第一段階が世界中で崩れると一気に不安が押し寄せる。最悪の場合、歴史が示す通り戦争になる。人類はなんとしても第一段階のバランスを死守せねばならない。先進国の人々が「足るを知る」のも大切だ。

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第二段階はお金がなくても工夫次第でどうにかなる。感謝の言葉を日頃から口にするなど、自らの姿勢で変えることができる。先進国はこの段階までは誰もが享受できる環境を整えている。

第三段階は浪費と捉える人も出てくるだろう。ここで重要なのは第三段階の体験を他の段階で応用することだ。応用できれば、ここでの体験は立派な資産となる。この段階の体験を意識的に蓄積すると物事の本質を理解できたり、クリエイティブなアイディアが生まれやすくなる。

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第四段階は仕事の本質である。ここをコツコツと理論的に推し進めていけば自ずと金銭的な余裕が生まれる。しかし、理論だけで固めて他者貢献を数字で間接的に計ろうとするのは物質的充実を効率よく実現させるために戦った20世紀型の思考だ。心の底では満足できないというジレンマが生じる。これは人類の脳の構造が一万年前の狩猟民族時代と変わっていないことから生じる障害である。数的理論はあくまで仲間と獲物を分け与え、喜んでもらうためのツールであって目的ではない。第四段階で最大の目的は他者貢献を直接実感することだ。

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以上のことから21世紀の豊かさな暮らしとは、「能動的趣味で創造性や技術を養い、それを仕事にして他者に提供し、相手の喜びを直接感じ取れる暮らし」だと言える。

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