10年後、20年後の株価なんてわからないでしょ? と問われたら
10年後、20年後と来ると、頭に浮かんだのはこの曲です。
アルバムには 45歳の地図 も。いつのまにやら45歳はとっくに通り過ぎてました。「私の青春を返せ!」って聞いていたのは高校生の頃。
Time flies like an arrow.
さて、先日の僕の記事で ひよこ さんが記事をつくってくださってました。
大変嬉しいことです。ひよこさん、ありがとうございます!
この記事の中でご紹介されていたのが
読んでみました。
僕の読み方が間違っているかもしれません(間違っていたらごめんなさい)が、すごく単純化すると、
10年後、20年後、株価がどうなっているか分からないでしょ?
その時、株価がダダ下がりだったら大損では!
こういうことなんだろう、って思いました。
こんなファンドがあります。
1998年12月に設定されたファンドです。20年以上の歴史を持っています。
先進国(除く日本)の時価総額が大きな会社の株価から算出される株価指数、MSCIコクサイへの連動を目指しているインデックスファンドとしては、最も古株のファンドの一つです。
このファンドの ローリングリターン 10年、20年のグラフです。
矢印のついた期間。この期間は10年保有していても、投資開始の10年後の時価が投資額を下回っていた、いわゆる評価損状態になっていたことを示しています。もっとも大きな評価損状態になっていたのは 1999年2月末〜2009年2月末 の10年間です。2009年2月といえばリーマンショック後の金融危機の真っ只中。
10年の場合、データのある期間数は160個。そのうち43の期間で元本割れ・評価損となっています。4分の1以上の確率で元本割れ・評価損になっているじゃない?大丈夫ってことでは、と。
上記のケースでもう10年我慢して保有を続けた場合、2019年2月末、投資額は+115%となっています。20年保有で2倍超になっています。年率換算では3.9%
となります。
でも、株価の一寸先は闇。
2019年2月末の時価が54%以上下落すれば、再び評価損に舞い戻っちゃうよ、と。
10年後、20年後の株価なんて分からないじゃないか!
そこで株価が大きく下落していたら悲惨だ!何の意味もない!何の意味もない!
この筋書きにはいくつか「ちゃうんちゃう?」という点があります。
その一つ目。
10年後、20年後に一括現金化が前提になっているのでは?
今から10年後、2032年4月に投資した金額を全部、一括で現金化する、現金化しなければならない、を前提にすると、上記のようなお話が成り立ちます。
しかし、2032年4月に現金が必要になるような状況になっていることが正確に予測できていることは無いのでは。もちろん、このタイミングでピンポイントに資金需要が発生することがわかっている(大きな買い物、イベント、学費その他)のであれば別ですが。
つまり、株価は週明けにもドーーーンと下落する可能性があるわけですし、10年後、20年後に下落していたらどうするの?っていうのは、違和感があります。
また、コツコツと投資を10年、20年と継続していくと、それなりの元本、時価になっている可能性があります(もちろん、10年1日後、20年1日後にドカンと減っちゃうリスクもあります)。その場合、10年1日後に、20年1日後に、保有している株式や投資信託、その全てを現金化しますか? ってことです。
資産運用なんて本当はやりたくない、出来るだけリスクは取りたくない、そういう心理が「出口」なる言葉、概念を生み出しているのだと思います。
目標の金額、2000万円でも1億円でも、そこに到達したらトットとやめたい、出てしまいたい、ってね。
これが「ちゃうんちゃう?」の2つ目になります。
10年後、20年後に必要な金額っていくらなん?
最近、いよいよインフレが現実味を帯びてきたのを強く感じます。
インフレ基調になったら、10年後、20年後のイベントにかかるお金の額は、たぶん誰にも分かりません(学資保険とか年金保険とか、は難しくなるでしょうね)。
2000万円も1億円も、10年後、20年後、現在の価値を維持しているかどうか、分かりません。
10年後、20年後。その時点でより大きな現金に交換しうる資産は何なのか。
それを自分の頭で考えることなんですよね、大切なことは。
ひよこさんは「複利」についてもいくつか記事を書かれていました。
僕自身、「複利」については極めて重大な誤解をしたまま長い時間を過ごしていたた。その自覚を持っています。
株式投資での「複利」について考える際において、株価や基準価額(投資信託の場合)に注目しているケースが多いように感じますが、これが落とし穴だと僕は思っています。
「複利」を理解するために注目すべきポイントは、価格(市場の評価)ではない。
「複利」を理解するために注目すべきポイント
大前提として以下が成り立っていなければなりません。
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