”投資信託に蔓延る PL発想、PL脳”を『投資信託事情』 2024年3月号に寄稿した話
月刊誌『投資信託事情』2024年3月号にコラムを寄稿しました。タイトルは
投資信託に蔓延る PL発想、PL脳
です。
この『投資信託事情』、次号の2024年4月号をもって休刊となります。1958年12月に創刊と書かれていますから65年を超える歴史を紡いできたことになります。
大変ありがたいことに、2018年7月号から毎月、1ページのスペースを頂戴し寄稿の機会をいただいてきました。いよいよ来月号が最後の寄稿になります。
そのトリ前に寄稿したのが
投資信託に蔓延る PL発想、PL脳
です。この寄稿のきっかけになったのがこの読書体験です。
PL脳って言葉はちょっと強めかな、と思い「PL発想」という表現も使いました。が、「PL脳」はインパクトのある言葉だな、と感じます。
このPL脳が色んなところで衰えるどころか、勢いを増しているのでは、とさえ最近感じています。
投資信託に限らず至る所で、PL発想が幅を利かせていると思うんです。
「平均以上のリターンを目指す」「高いコスト」。いずれもPL発想でしょう。
これでは長い期間の投資を支えることはとても難しいことになると想像します。
だから時間軸を長く据えた投資信託選びで「平均以上のリターンを目指す」という目論見は不適切だと考えるのです。アクティブファンドで重要視するのはそこではない、と思います。
重要視したいのは、そのファンドがどんな資産を持っているのか、持とうとしているのか、です。その資産をなぜ持っているのか、どんな基準で資産をメンテナンスしているか、どんな資産を探しているか。
バランスシート、BS思考を持つことが、アクティブファンド選びで必須、不可欠になるのです。PL脳で選ぶものではありません。PL脳ではファンドと長くお付き合いする握力が育ちません。
奥野一成さんのポストです。
まさに、バランスシートのお話です。自分の資産として何を保有するか、保有しないか。これからどんな資産を自分の手元に置いていきたいか、これが価値観になると思います。
他人よりも早く着く。これもどこかPL脳的なところがありませんか。要は、早く着いてどうしたいのか、何がしたいのか。
また、早く着くというのは目的地を設けることになります。目的地を設ける必要があるのだろうか、と。目的地なんて別になくたっていいじゃないか、と思ったりもします。目的地を設けず旅人であり続ける、そんな投資家でありたい、ありつづけたい、僕自身はそう思っています。
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『投資信託事情』への寄稿の機会もいよいよ最後になります。どんな内容にしようか、現在考えているところです。
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