ストレス過多も高血圧も悪いのは結局俺なのだ。

フラットメートが引越しするので 新フラットメート募集中だったときのこと。 20代中盤くらいの声の男から連絡があった。

大体がワーキングホリデービザホルダー、通称ワーホリか、学生ビザホルダー、通称は特になしかのどちらかだ。仕事で来ている人はシェアルームなんか探さない。

というわけで日時を指定したので、当日その時間に俺は部屋で待っていた。

が、こない。
こない。
こない。

個人的な理由で遅れるとか、道が分からず辿り着けないとかなら電話連絡があるはずだし、でなければ事故にでもあったのかもしれないと心配になる。

で、電話してみる。

でた。すぐでた。

「あの、部屋見に来ることになってましたよね。待っているんですけど。」
「あ、それってどこでしたっけ?」

なんだって??と俺は思う。こいつ何を言っているんだ?

「どこってローズビルですけど。」
「今CITYにいるんですよ。」

はあ~??と俺は思う。CITYからは電車で30分程度かかる。
呆れた俺は、開いた口がふさがらないまま、言葉を発せられない。

「えっと、CITYで沢山見るところがあるもんで、そこ断ります。」

開いた口のままでは発せられない「わ」の発音のために一旦口をすぼめて「わかりました。」を絞り出す。

なんでそんなことできる?お前の事故を心配したあの時間と俺の気持ちを返せ。ああ、事故じゃなかったんですね、良かった良かった、なんて会ったこともない約束破りの人間を思いやる精神的余裕は俺にはない。

断るなら断るでいいのだが、自分から断りの電話ができないのは問題だろう。そもそも電話してきて俺を拘束したのはこいつなのだ。それなのにこんな態度しかとれないのは悪いとは思っていないからで、こっちが電話をしなかったら知らん顔でばっくれるつもりだったのだろう。もしこの約束のことすら忘れていたのだとすると人として手の施しようがない、と俺は思う。

フラットメート募集のとき、ときどきこういうヤツに出くわす。一定数存在するってことなのだろう。海外生活で日本人に対して異文化理解の難しさを感じる場面だ。

行動から察するに、社会人になったはいいが日本社会に不適合でとにかく海外に逃げ道を探そうとしているんだろうけれど、思考の範囲が狭いもんだから日本人とのシェアルームを探す時点でそれはすでに日本社会ということに気が付いていない。そしてこの先辿るだろうお決まりの日本食レストランでのアルバイトも日本人社会。約束を守れない、きちんと謝罪ができない、自分本位の思考や態度しかできないなら助けてくれる人はいない。その上英語が使えなければ海外では生きていけるはずがない。

こういう輩に俺は注意をしない。どうせ聞く耳を持つとは思えない。エネルギーがもったいない。

あとで自分で思い知ることができればラッキーだと思うべきだ。神様が見捨てなかったということだから。

こんなことがあるたびにめちゃめちゃストレスになる。血圧も上がる。ただ自分だけで部屋を借りれる財力さえあればこういうことに出くわしたりしない。結局俺が悪いのだ。

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