デンマークを知る2ヶ月の冒険 〜その17 フォルケホイスコーレの1日の食事
デンマークの料理と食事にまつわる文化を体験する、という目的で始まった、2ヶ月の冒険。
ご縁あって、友人の親戚がお仕事されているフォルケホイスコーレのキッチンにお手伝いとして入れていただけることになりました。
今回は、スカルス手工芸学校の1日の食事についてご紹介していきます。
スカルス手工芸学校の1日の食事
一般的にデンマークの家庭では、1日に1回は火を使った温かい料理を作ります。
朝食はパンにチーズやジャム、またはミューズリーとヨーグルト、果物など。
そして昼食でよく食べられるライ麦パンのオープンサンドイッチ、スモーブローは、ライ麦パンにバター、そしてチーズやハム、野菜などをトッピングして食べます。ツナサラダやチキンサラダのように、野菜と和えてあるものもありますが、パンは焼いてあるものですし、トッピングの材料は切ったり混ぜるだけ、基本的に火を使いません。
火を使うのは家庭では夕食が一般的です。共働きが多いので、昼食には家にいないことが多いですから。例えば代表的なメニュー、ミートボールに茹でじゃがいも、ケールのクリームソースなどが添えられますが、これらは全て火を使います。
スカルス手工芸学校では、火を使うメインディッシュは、昼食に出していました。詳細はまた別に書きますが、キッチンのスタッフは朝から昼過ぎまで。なので料理してすぐ出せるのは、昼食のタイミングだからです。
スカルス手工芸学校での1日の食事、どんな料理が並んでいたのかというと、こんな感じです。
Morgenmad 朝食
パン数種(ライ麦パン、他に数種)、バター、チーズ、自家製ジャム
ヨーグルト2種(飲むタイプと固いタイプ)、ミューズリー数種
コーヒー、紅茶、ハーブティー
牛乳、ジュース
Morgenkaffe 朝のコーヒータイム
カットフルーツ
コーヒー、紅茶、ハーブティー
Frokost 昼食
温かいメインディッシュ
サラダ数種類、ドレッシング2〜3種類
焼きたてのパン、他のパン
Eftermiddagskaffe 午後のコーヒーブレイク
ケーキ
コーヒー、紅茶、ハーブティー
Aftensmad 夕食
メインディッシュ(オーブンで温め直せる料理)
ライ麦パン他、数種類のパン
ライ麦パンに乗せるトッピング(ニシン酢漬け、ゆで卵、ハムやサラミ)
チーズと果物(トッピングにもできるけど、お酒を飲む人はおつまみにも)
Aftenskaffe 夜のコーヒーブレイク
甘いパンやクッキーなど
コーヒー、紅茶、ハーブティー
金曜日のお楽しみ
短期コースが多く開催されるスカルス手工芸学校では、金曜日はちょっと特別なメニューになったりもします。といってもすごく豪華になったりはしないのですが、、、
コースによりますが、短期コースは1週間単位が多く、金曜日のお昼前後に成果発表の場が設けられることがあります。長期コースの生徒さんや他のコースに、どんな内容で取り組んできたか、どんな作品ができたか、展示して見せてくれるのです。
刺繍や編み物など、作品は長い時間がかかるものも多く、短期コースで取り組み始め、継続して家で作業を進めるものがほとんど。それでも、短期コースでできるだけ集中して進めて、このお披露目の場にある程度の形を出そうと、参加者の方はみなさん頑張っています。
つまり金曜日は、コース終了の日。みんなの成果を祝って、先生も一緒に楽しくディナーになることが多いのが金曜日の夜。土曜日朝に解散になるときは、金曜日は仲間達と楽しい時間を過ごします。
ワインやビールは近くで買ってきても良いのですが、スカルス手工芸学校のキッチンでも常にストックがあります。平日も受講生が欲しいといえば、有料でご提供していました。揃えているワインもビールも、全てオーガニック。すごく高いものではないですが、豊かな時間を仲間達と過ごすのに、ちょっと嬉しい時間です。
そんな時は、チーズを多めに出します。クラッカー(Knækbrød クネックブロ)やクッキー(Smørkage スモーケイ)、コーヒーも早めに出して、受講生の楽しい週末の夜を盛り上げました。
次回はスカルス手工芸学校で出していた、現代的なデンマークのメニューについてご紹介します!
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