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デンマークを知る2ヶ月の冒険 その11〜フィヨルドへの旅

デンマークの料理と食事にまつわる文化を体験する、という目的で始まった、伝統的なホテル、Kro(クロ)での2週間。

KroのオーナーBentとMetteが、一日旅行に連れて行ってくれました。

訪れたのは、Mariager Fjord(マリアガーフィヨルド、デンマーク語の発音だとマイヤーフィヨルド)とMariagerの街でした。

社会科の授業で勉強した、フィヨルド。
氷河の侵食によって土地が切り込まれるようにできた、入江です。

デンマークに何度も旅してきましたが、街やお城が多くて、フィヨルドを見たことはなかった!ので、楽しんできました。その様子をご紹介します。

美しく不思議なフィヨルド

Mariager Fjordはデンマークで最も美しいフィヨルドと言われています。フィヨルド沿いに森も多く、自然が豊かなところです。サイクリングルートもあるし、ヨットやカヤックなども楽しめるところです。

デンマークはユトランド半島と多くの島でできていますが、Mariager Fjordはユトランド半島の北部、ヒマーランド州の南側にあります。全長35kmもあり、ユトランド半島で最長!デンマークで2番目の長さとのこと。

Mariager Fjordの先端(内陸)はHobroの街です。私の滞在していたRoldはHobroの北側にあるので、Hobroに下り、そこからフィヨルド沿いにドライブしました。

あいにくの天気で雨が降っていたので、デンマークで一番の美しさ、までは見れなかったのですが、、、フィヨルド沿いに走って行きますが、対岸がすぐ先に見えて、でもずっと渡れない、という不思議な感じ。

Mariager Fjord

フィヨルドの水って、淡水と海水の中間らしいです。確かに、湖みたいな水の匂いがします。海と直接つながっているので、その中に潮っぽい匂いもある。海の近くの川みたいかといえば、流れているわけではないので、湖という感じです。

栄養がよくて、マスがたくさん取れるそうです。サーモンではないようなので、やはり湖に近いでしょうか。

デンマークの塩の博物館

まず訪れたのは、Mariager Saltcenter(塩博物館)です。

Mariager Saltcenter

日本では各地で美味しい塩が取れたり、そのお塩がお土産だったりしますよね?デンマークも海に囲まれた島国だし、そういうものかと思っていたら、、、違いました!

日本では伝統的には塩田で、お日様の力を使って海水の濃度を濃くしてから、煮詰めていきますね。お日様の力とは日射と気温を意味しているわけですが、デンマークは北欧です。なんと、北欧の短い日差しと気温では、海水濃度を濃くすることは難しいのです。

塩博物館の上からの眺め

(写真の左側)黒い屋根の東屋に、細い枝を粗く束ねて高く積み重ねたものがありました。枝の束に海水をかけ、滴り落ちる間に、風の力で乾燥させて海水濃度を濃くしていた!けれど、あまり有効ではなかったとのこと、、、残念。

海水の塩分濃度は海の場所によって違う=デンマークの周りは塩分濃度は高くないということもあって、最終的にデンマークで塩を手に入れる方法は、岩塩を掘ることでした!なのでフィヨルド沿いにあるけど、ここは岩塩の博物館なのでした。

岩塩の坑道

北欧の冬やバイキングの船で、いかに塩が食料の保存に重要か、説明されていました。ニシンの塩漬けの樽、リアリティがありますね。

塩漬け、燻製や天日干しによる昔の食料の保存方法について

また、博物館には死海のように塩分濃度が高い温水プールがあり、水着で楽しめるスパのメニューが人気です。

2階の博物館より、1階のスパを見ています(左下がプール)

美味しいMariagerの塩をお土産に購入しました。

Mariagerの街

博物館を出て、Mariagerの街へ。この街は古い家や街並みが残されているのが素敵なのよ、とMetteが教えてくれました。

Mariagerの街並み

17-18世紀の古い街並みを保存して暮らしを再現しているDen Gamle By(Aarhusにあります)が、今現在も暮らしている街として目の前に現れたみたいです。

とても古くからあるホテル、Hotel Postgaardenを訪ねました(上の写真の右側の建物です)ホームページで見ると、なんと建物は1660年ごろに最初に作られたとのこと!

カフェでのヒュッゲなひととき

ホテルのカフェでお茶しました。なんとも居心地のよい温かみのある空間でした。

自家製ワッフルコーンのアイスクリーム

デンマークの街を旅して嬉しいものの1つに、美味しいアイスクリームがあります。デンマーク人はアイスクリームが大好き!いろんなところに自家製アイスクリーム屋さんがあるのです。

真ん中がアイスクリーム屋さん

Mariagerのアイスクリーム屋さんは、なんと、ワッフルコーンも自家製!お店の名前 Vaffelbageren(ヴァフェルベイヤーン)はワッフルを焼くお店、という意味です。古くから使われているワッフルを焼くアイロンで、今もお店で焼いています。

生地を挟んで焼いて、くるっと丸めます(窓側の棚に丸めたコーンを立てています)

イタリアのジェラートタイプで、たくさんのフレーバーがあります。

ラクリスやたくさんのベリー系など、北欧ならではのフレーバー

ケーキ食べたばかりなのですが、やっぱり食べちゃいます!
だって、私たちが行った時はお天気が悪かったので空いていましたけど、1時間待ちもしょっちゅう、という大人気店なんですよ。

お店のFacebookより

アイスクリームを手にMariagerの街並みを歩いて、散歩しました。

ディナーはSæbyまで足を伸ばして

ヨットハーバーを眺めてお散歩して、シーフードを食べよう!ということに。
美味しいと評判のシーフードレストランに行ってみよう、ということで、そこからドライブして一路、北を目指します。

途中でAalborgのある海路、Limfjordをフェリーで渡りました。(Limfjordもフィヨルドですが半島を横断しているので海の一部と考えられています)

フェリー待合所

Sæby(セビュー)にある、Jacobs Fiskerestaurantへ。

中央にサラダをはじめたくさんの料理が並んでいます
窓からは海の景色が見える開放感たっぷりのレストラン

こちらは海沿いにあり、海を眺めながら、新鮮な魚介料理をたっぷりとビュッフェでいただけるレストランです。大人気で、すごい混んでいました!

Bent、Metteとディナー後のヒュッゲなひととき

日本から行くにはあまり知らないようなことが多くて。
まるで、デンマーク人になったかのような、楽しい旅でした。

のんびりした過ごし方の中にも、あれを見せてあげたい、という2人のたくさんの思いやりが詰まった時間でした。
Bent、Mette、ありがとう。


次は友達とのヒュッゲについてご紹介します。

デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。