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北欧デンマーク 季節の幸せークリスマス・キャンドルのヒュッゲ

デンマークのクリスマスのヒュッゲ、今回はキャンドルについてです。

北欧の冬は日が短く、暗い時間が多くなります。クリスマスは冬至に近いので、一番日が短い頃ですね。
私は現在、デンマーク第3の都市、オールボー(Aalborg)に滞在しています。現在の日の出は8:51、日の入りは15:36。ほぼ9時から15時です。つまり、会社へ行く時間や帰る時間は全て暗いのです。。。

暗い時間が多いので、オレンジ色の光と暖かさが、本当に本当に、恋しくなります。
街にはクリスマスのイルミネーションも溢れますが、いろいろなところで灯されている暖かいキャンドルの光の美しさは格別です。

ヒュッゲの本(Little Book of Hygge)に書かれていますが、なんとデンマークのキャンドルの消費量は欧州第1位。
なんと一人あたり6kgものロウを消費するとのこと。ちなみに2位のオーストリアの消費量は一人あたり3kg。デンマークはぶっちぎりの1位です。

今回はそんなデンマークの、クリスマスのキャンドルとヒュッゲを見ていきたいと思います。


クリスマスを待ちわびる灯り

デンマークのクリスマスの飾りで特徴的なのが、カレンダーキャンドル(kalenderlys カレナーリュス)です。1〜24までの番号が書かれた太いキャンドルが売られていて、これをモミの枝や松ぼっくりなどと一緒に飾りつけます。

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このカレンダーキャンドルを、クリスマスまでの毎日、キャンドルの灯をともして、カウントダウンをしていくのです。

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12月の朝、学校に行く時には日の出前。友人宅では毎朝、朝ごはんの時に子供たちがカレンダーキャンドルを灯し、学校に行く前に消していきます。

そうして一つ一つ楽しむことで、暗く寒い時間も、クリスマスを楽しむ時間になっていくんですね。


アドベントの灯り

クリスマスをお祝いするキャンドルの灯りはもう1つあります。アドベント(降誕祭)の期間、クリスマスの4週間前から毎週日曜日ごとに1本ずつ灯す、アドベント・キャンドルです。

リースに飾り付けられた4本のキャンドルは順番に灯され、最初の週のキャンドルはかなり短くなっていますね。

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コペンハーゲンでは家が狭いこともあり、カレンダーキャンドルやアドベントキャンドルだけを飾る家が多いそうです。

クリスマスを待ちわびる気持ちが、カレンダーのカウントダウン、週ごとのアドベントのカウントダウンに表されていますね。


クリスマスツリーの灯り

デンマークでは11月下旬頃になると、クリスマスの飾りをたくさん売っているポップアップストアができます。可愛らしいクリスマスの飾りを眺めていると、見慣れない飾りを見ることがあります。
これはなんに使うの??と思っていたら…

なんと!デンマークではクリスマスツリーに、本物のキャンドルを灯すのです!

クリスマスイブの日は、本物のキャンドルを灯して、みんなでクリスマスツリーを囲んで歌を歌うのだそう。なんと素敵!

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クリスマス・イブの本番までは、LEDライトのキャンドルで代用しています

家族みんながライトを消して居間から出て、一人が全てのキャンドルに火をつけてから、みんなで居間に入り、ツリーの周りで手をつないで輪になって歌うのだそうです。
イブの日以外は絶対つけないそうで、クリスマス・イブを特別なものとしてお祝いします。


クリスマスの到来をみんなで少しずつ楽しみながら迎えよう、という気持ちがひとつひとつのキャンドルに込められているんだなと思います。

日が短くなる季節、キャンドルの灯りで暖かい時間を過ごしてみるのも、ヒュッゲのコツかもしれませんね。



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