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デンマークを知る2ヶ月の冒険 その10〜デンマークの甘いもの

デンマークの料理と食事にまつわる文化を体験する、という目的で始まった、伝統的なホテル、Kro(クロ)での2週間。

前記事では、デンマークの伝統的な味わいをご紹介しました。今回は滞在中に味わったデンマークの甘い味をご紹介します。

レストランで味わうデンマークの甘いもの

私がベーキングやスモーブローに興味があるということで、シェフのLotteだけでなく、みんなで代わるがわる、先生役をしてくれました。何を作ってみたい?今日はこのケーキを作るけど、一緒にやる?と言って、いろいろなケーキやパンを一緒
に作りました。

Rold Gammel Kroでは、パーティーにケーキやデザートをお出しするのはもちろん、ホテルのラウンジで午後のお茶の時間にケーキを頼む人もいます。そのため様々なケーキやデザートを準備しておく必要がありました。

デンマークの甘いものといえば、デニッシュ(Vienerbrød ヴィエナブロ)やシナモンロール(Kannelsnurrer カネルスノア)が有名ですが、これはどちらかというとパン屋さんで買うタイプ。

レストランで食べるデザートにはどんなものがあるか、ご紹介します。

Citronfromage(シトロンフロマージュ)

デンマークで伝統的なデザートといえばこれ、と言っても過言ではないのが、Citronfromage、レモンムースです。
(レストランでは飾り付けたらすぐに出さないといけないため、自分で撮った写真がなく、、、Rold Gammel Kroのものに近い写真をリンクで入れています)

Rold Gammel Kroではグラスで固めたCitrongromageの上に、生クリームを絞ってぶどうの大きな1粒にブルーベリー、チョコレートを削ったものを飾って出していました。

Æblekage(エーブルケイ)

デンマークといえばリンゴが多く取れる国。アップルケーキという意味で、リンゴのピュレとざくざくしたクリスプを重ねたもの。秋冬の定番デザートですが、通年で楽しまれています。

Rold Gammel Kroではリンクの写真同様、生クリームにレッドカラントのジェリーを載せて出していました。

Æblekageは家庭でもよく作られる味。前記事で、簡単な私のレシピをご紹介しています。

Rubinsteinkage(ルビンスタインケイ)

パーティーの豪華なデザートの1つは、ザ!ケーキ屋さん(プロ)のケーキ!という印象のRubinsteinkageです。(こちらは自分で撮った写真から)

Rubinsteinkage

ざくざくとしたマカロン(アーモンドの焼き菓子)を並べて、砕いたマカロンをさらに敷き詰め、ラズベリージャムをしいて、、、

マカロンを砕いて、ラズベリージャムをたっぷり

ラムを効かせたFromageをたっぷりと上まで入れて、冷蔵庫へ(ここまでは前日に)。

パーティはケーキ8台分!Fromageを作るのも一苦労

パーティーの当日には、小さいシュークリーム、さらにはミニサイズを作り、小さいものはカットして生クリームとジャムを詰めます。ミニの方はクリームを詰めてチョコレートがけ。

小さいシュークリームに絞り出し中

また、カラメルを作って板状に固めたら、割って粉々にします。

生クリームとシュークリームを飾って

生クリームを絞り出して、シュークリームの小・ミニを飾り付けたら、全体にカラメルのフレークと粉砂糖をかけて、完成!

Rubinsteinkage

見た目は豪華で生クリームの分量に圧倒されますが、実はほとんどがムースなので、とっても軽い味わいのケーキなんですよ。

Dessert Tallerken(デセアト タレアークン)

ある誕生日パーティーのデザートはデザート盛り合わせ。

Dessert Tallerken
  • シュークリーム(生クリームとジャム入り)

  • Citronfromageとチョコレートブラウニーのケーキ

  • バニラアイスとクランブル(アイスの下に敷いています)

  • メロン

デザートの盛り合わせって、いろいろ食べれて嬉しいですよね。仲良しの女友達2人が主役の会だったので、盛り合わせが嬉しかったのかなと思います。


レストランで教わった、Kringle

キッチンのスタッフが来るのはお昼頃。夜のディナータイム前は忙しいので、お昼を食べたらすぐ始めて、14時頃にいろいろなお菓子やパンを焼きました。

私が教わって大好きになったのは、Kringle(クリングル)です。バターたっぷりの生地に、マジパンとバター、砂糖のフィリングを包んで焼く、菓子パンのようなお菓子です。(一切れの写真がなかったので、近い写真をリンクにて)

Rold Gammel Kroでは人気のある焼き菓子で、お茶の時間によく出ていました。焼く前の成形した状態なら冷凍しておけるので、時間のある時に生地をたっぷり作って冷凍していました。

生地を機械でこねながら、フィリングを用意するとき。教えてくれたEmmaがレシピを見ながら言いました。

Kringleはフィリングがたっぷりあった方が絶対美味しいの。足りないと、残念な気持ちになる。
美味しいKringleにするには、レシピの2倍、フィリングを用意してね。
ちょっと多いかなと思うかもしれないけど、、、絶対にフィリングが多い方が美味しいのよ。

Emmaのアドバイス

生地に切れ目を入れて、編むように成形します。あとからのせるナッツと砂糖のために、真ん中を凹ませて。

焼成前のKringle

私は食べたことがなかったので、2つだけ焼いて味見しよう!ということに。

Kringle 焼き上がり!

うわぁ美味しい!

デンマークはマジパンをよく使いますが、アーモンド比率が高くて、アーモンドの香りがバターと相まって美味しい!実はマジパンは少し苦手意識があったのですが、これはもう本当にふんわり香りが高くて美味しい。

焼き上がったKringleはみんなのオヤツでもあるので、ホールの女性スタッフも集まって、美味しいから2切れ食べちゃう?とかわいわい食べはじめた時。

いつもはぶっきらぼうなAsbjørnが、太っても知らないぞー、その美味しさに入っているバターと砂糖の量はすごいんだからなー!と言って冷やかしました。そう言いながら、彼も一切れ取って、コーヒーを持って、外へ。他の人たちも、一切れもって、コーヒーを持って外へ。

Rold Gammel Kroのレストラン、素敵なKaffepauseの時間でした。


まだ日本のヒュッゲの会ではKringleをご紹介できていないので、この素敵な味をぜひ!イベントでお出ししたいと思います。


デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。