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幸せの国 デンマークの 誕生日のヒュッゲ その2

引き続き!デンマークの誕生日のヒュッゲについて、書いてみたいと思います。

デンマークで祝ってもらった誕生日の様子はこちらをどうぞ。


デンマークのお誕生日のお祝いって、日本とはとっても違う!と前記事でもお話ししましたが、特に、40歳、50歳など大台のお祝いは盛大です。家族や友人が幹事になって、レストランなどを借りて大きなパーティをすることも多いそう。

私は昨年、伝統的なデンマーク料理の素敵なレストランで勉強させてもらったのですが、大きな誕生日パーティーが毎週ありました。準備や片付けをお手伝いしたり、パーティーの様子をチラチラと廊下から覗き見るだけですが、とっても楽しそうな誕生日のヒュッゲを感じることができました。


大台のお誕生日パーティー

レストランでの誕生日パーティーのイメージは、レストランでの披露宴!新郎新婦を祝うのと同じように、誕生日の人を中心としたつながりで家族や親戚、友人が集まります。

着飾ってオシャレしたゲストたちは、プレゼントやカードを持って到着します。

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こちらは一番小さなパーティールーム、この日は38人での誕生日パーティーの予定。

お祝いのお花やバルーン、リボンをかけたプレゼントは、前方のテーブルに置かれてお祝いムードを盛り上げます。美しくセッティングされたテーブルで、みんなでお祝いの乾杯、クラッカーを鳴らしたり。そして美味しい食事を楽しみます。


デンマークの誕生日の贈り物

ほとんどのパーティーにはキーボードが入って音楽は生演奏。生演奏が入るのには、重大な理由があります。

デンマークのお誕生日パーティーでは、
誕生日の人について歌を作って贈るんです!


歌を作ると言っても、子供の時からみんなが知っている歌のメロディーを使って歌詞をオリジナルで作る、替え歌です。人柄やその人とのエピソードを交えて、みんなで歌えるように歌詞を作るんです。替え歌を作って歌詞をコピーして配り、みんなでお祝いとして歌うのです。

なのでパーティーの様子はとっても賑やか!
みんながいろんな歌を歌っているのが廊下まで聞こえてきます。(歌の贈り物はいろんな人から贈られます)


デンマーク人の友人は、歌を作るのはセンスのある人がいるけど、みんながセンスがあるわけじゃないから、歌を贈るのはすごくプレッシャーにもなるんだよ。。。と言ってました 笑。
できなかったらどうしよう、というプレッシャー。得意な人にお願いして作ってもらったりすることもあるそうです。

その他に、誕生日の人についてクイズもよくあるとのこと。
日本では結婚式の後の友人たちの2次会などではみられますが、お誕生日パーティーにはあまり見かけないですね。

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60歳のお祝いパーティーで会場に残されていた、歌詞カード、20のクイズ。

「誕生日の主役を中心に、みんなでお祝いする」こと。言葉で書くと当たり前のようですが、本当に徹底して誕生日の人をお祝いするんです。

素敵だなと思います。


「世界で一番のお母さん」

私の誕生日をお祝いしてくれた友人ティネの誕生日に、デンマークに滞在していました。彼女は家に6人の友人を招いて誕生日パーティを開くことになっていたので、私は彼女と料理をしようと台所でメニューを話していました。

そうしたら、彼女の娘メアレがはにかんだ笑顔でやってきました。お母さんのお誕生日の歌を作ってきたよと言って、「世界で一番のお母さん」という歌を歌ってくれました。
デンマーク語が片言しかできないので全部の歌詞はわかりませんが、お母さんをお祝いしたいという気持ちが溢れた、愛たっぷりの可愛い歌でした。

デンマークのお誕生日のお祝いとして、歌を贈ること、それは相手のことを考えるということなんだなと思います。人柄やその人とこれまで過ごした時間を考えること。

相手のことを考えて、言葉を紡ぐ。その言葉とともにお祝いする。
そんなお誕生日を大切にしたいと思いました。

デンマークの幸せの秘訣、ヒュッゲな時間をもっと広めるためにサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートはオープンサンドの試作など、デンマークの食文化研究に使わせていただきます。